レシートをスマホで読み取って記帳する方法と電子帳簿保存法
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税務

レシートはスマホのカメラで撮影すれば、日付・金額・店名を自動で読み取って記帳できます。撮影後の紙をどう扱うか、電子帳簿保存法のスキャナ保存要件まで押さえれば、紙の山にしばられず、確認と保存の手順に自信を持って進められます。
レシートを撮るだけで記帳できる時代になりました。とはいえ、いざ始めようとすると「撮影した後の紙はどうするの」「電子帳簿保存法のルールに反しないか心配」と、新しい仕組みならではの不安が出てくるものです。便利そうなのに一歩踏み出せない、という声も少なくありません。ここでは仕組みとルールを順番にほどいていきます。
☑ 財布やレシート入れにたまった紙の山を、なんとかすっきりさせたい
☑ スマホで撮影して記帳できると聞くけれど、撮った後に紙は捨ててよいのか迷う
☑ 「電子帳簿保存法」という言葉が難しそうで、つい後回しにしている
スマホでレシートを読み取る記帳の仕組み
会計アプリの多くは、レシートを撮影すると日付・金額・店名を自動で読み取り、仕訳の候補を作ってくれます。手入力の手間は大きく減りますが、読み取り結果は必ず自分で確認するのが前提です。
撮影した画像から文字を自動で読み取る
会計アプリの多くには、レシートをスマホのカメラで撮影すると、日付・金額・店名といった情報を自動で読み取る機能が備わっています。これは画像から文字を認識するOCRという技術によるものです。読み取られた情報をもとに仕訳の候補が作られるため、数字を一から手入力する手間が大きく減ります。
読み取り結果は必ず自分で確認する
OCRはとても便利ですが、印字のかすれや特殊なレイアウトのレシートでは、金額や日付を読み間違えることがあります。そのため、自動で読み取られた内容は鵜呑みにせず、必ず自分の目で確認・修正することが大切です。「読み取り=完成」ではなく「読み取り+確認」と考えておきましょう。
勘定科目の割り当てもアプリが手伝ってくれる
店名や内容からアプリが勘定科目の候補を提案してくれるものもあります。よく行く店や定期的な支出は、一度科目を決めておくと次回から自動で提案されるようになり、撮影して確認するだけのリズムができあがります。読み取ったレシートを帳簿に落とし込む基本的な流れに不安がある方は、個人事業主の帳簿の付け方入門とあわせて読むと全体像がつかめます。
電子帳簿保存法の基本をやさしく整理
電子帳簿保存法は、帳簿や書類を電子データで保存するルールを定めた法律で、大きく3つの区分があります。レシートをスマホ撮影して保存するのは、このうち「スキャナ保存」に当たります。
3つの区分があることを知っておく
電子帳簿保存法は、帳簿や書類を電子データで保存することに関するルールを定めた法律です。大きく分けて、次の3つの区分があります。
電子帳簿等保存: 自分で作成した帳簿や決算書を電子データのまま保存する
スキャナ保存: 紙で受け取った領収書などをスキャンや撮影で画像化して保存する
電子取引: メールやネットで受け取った電子データの請求書などを保存する
レシートをスマホで撮影して保存するのは、このうちスキャナ保存に当たります。帳簿等の保存制度の基本的な考え方は、国税庁タックスアンサーNo.2080「白色申告者の記帳・帳簿等保存制度」でも確認できます。
スキャナ保存には満たすべき要件がある
紙のレシートを画像で保存して原本を処分するには、改ざん防止の措置や、日付・金額・取引先で検索できるようにしておくことなど、いくつかの要件を満たす必要があります。要件を満たさずに紙を捨ててしまうと、保存として認められない場合があるため注意が必要です。細かな要件は改正で変わることがあるので、最新の内容は国税庁の電子帳簿保存法の特設ページ等でご確認ください。紙の領収書をスキャナ保存に切り替える具体的な手順は、紙の領収書をスキャナ保存に切り替える手順と要件で詳しく解説しています。
電子で受け取ったデータは紙に印刷して保存できない
メールに添付されたPDFの領収書など、最初から電子データで受け取ったものは「電子取引」に該当し、原則として電子データのまま保存する必要があります。紙レシートのスキャナ保存とは扱いが異なる点に気をつけましょう。電子取引データの保存要件については、電子取引データの保存要件|メール添付・ネット注文の領収書にまとめています。同じ「領収書」でも、紙でもらったものと電子でもらったものとで保存のルートが分かれる、と整理しておくと混乱しにくくなります。
「電子化は義務」と思い込みすぎない
紙のレシートをスマホで撮影して原本を捨てるスキャナ保存は、あくまで任意の制度です。やらなければいけないものではなく、紙のまま保管し続けても問題ありません。「撮影しないと法律違反になるのでは」と必要以上に身構える方もいますが、まずは自分が無理なく続けられる方法を選ぶことが大切です。便利だと感じた部分から少しずつ取り入れていきましょう。
読み取り記帳の具体的な手順
手順は「受け取ったらすぐ撮影する」「読み取り結果を確認・修正する」「保存して紙の扱いを決める」の3ステップです。撮影を後回しにしないことが、精度と手間の両面で効いてきます。
手順1: レシートを受け取ったらすぐ撮影する
レシートは時間が経つと感熱紙の印字が薄れたり、紛失したりしがちです。受け取ったその日のうちに撮影してしまうのが、もっとも確実です。スキャナ保存では入力までの期間に関する考え方もあるため、「もらったら撮る」を習慣にしておくと安心です。
手順2: 読み取り結果を確認・修正する
撮影後に表示される日付・金額・店名が正しいかを確認し、誤りがあれば直します。経費の内容に応じて勘定科目を選び、必要であればメモ(誰とどんな目的で使ったかなど)を残しておくと、後から見返したときに役立ちます。撮影後の運用ルールを固めたい場合は、スマホ撮影した領収書の電子帳簿保存法対応の運用ルールが参考になります。あわせて、面倒な仕訳ごと外に出したい方には、記帳そのものを外注する記帳代行のやり方もあります。
手順3: データを保存し、紙の扱いを決める
確認が終わったら登録して保存します。スキャナ保存の要件を満たして運用している場合は紙を処分できますが、要件を満たしているか自信がないうちは、紙のレシートもしばらく保管しておくと安全です。慣れるまでは「画像も紙も残す」くらいの慎重さでちょうどよいでしょう。保存したデータを後から探せるようにするファイル名の付け方は、電子帳簿保存法の検索要件を満たすファイル名・保存ルールで確認できます。
スマホ記帳をうまく続けるコツ
続けるコツは、撮影しやすい環境を整えることと、たまる前にこまめに処理することです。読み取り精度は撮影の質に左右されるため、最初のひと工夫が後の時短につながります。
撮影しやすい環境を整える
明るい場所で、レシート全体が枠に収まるように撮る
折れたレシートは伸ばし、影が入らない角度を意識する
長いレシートは分割せず、一枚に収まるよう距離を調整する
読み取りの精度は撮影の質に左右されます。きれいに撮るほど確認・修正の手間が減るので、最初のひと工夫が後の時短につながります。記帳代行でお預かりするデータでも、明るい場所で正面から撮られたレシートは処理がスムーズで、確認のやり取りも少なく済む傾向があります。
たまる前にこまめに処理する
レシートをためてから一気に処理しようとすると、何の支出だったか思い出せなくなりがちです。移動中や休憩のすきま時間に数枚ずつ撮影しておくと、負担を感じずに記帳を続けられます。「ためない」ことが、スマホ記帳を長続きさせる最大のコツです。
電子データと紙を混在させない工夫
メールで届く請求書は電子取引、紙のレシートはスキャナ保存と、保存ルールが分かれます。保存場所やフォルダの分け方をあらかじめ決めておくと、後から「これはどう保存したんだっけ」と迷わずに済みます。同じ「領収書」でも入口によって保存先が変わるため、受け取った瞬間にどちらのルートか意識しておくと迷いが減ります。
よくある質問
Q. スマホで撮影したら、紙のレシートはすぐ捨ててよいのですか?
スキャナ保存の要件をきちんと満たして運用している場合は、原本の紙を処分することが認められています。ただし要件を満たしていないと、せっかく画像を残しても保存として認められないことがあります。自信がないうちは紙も保管しておき、要件を理解してから処分するのが安全です。
Q. 感熱紙のレシートは時間が経つと消えますが、大丈夫ですか?
感熱紙は熱や光で印字が薄れやすいため、まさにスマホ撮影が役立つ場面です。受け取ったらすぐに撮影してデータ化しておけば、原本が薄れても内容を残せます。逆に言えば、撮影を後回しにすると読み取りそのものができなくなるおそれがあるため、早めの撮影を心がけましょう。
Q. 電子帳簿保存法は、個人事業主も対応しなければならないのですか?
特に、メールやネットで受け取った請求書などの「電子取引」のデータ保存は、事業者として対応が求められる部分があります。一方、紙の領収書をわざわざ電子化するスキャナ保存は任意です。何が義務で何が任意なのかは紛らわしいので、最新の取り扱いは国税庁サイト等で確認するか、専門家に相談すると確実です。
結論:撮って・確認して・正しく保存するの3ステップ
レシートのスマホ読み取り記帳は、「受け取ったら撮影し、読み取り結果を確認し、ルールに沿って保存する」という3つのステップに整理できます。背景にある電子帳簿保存法も、スキャナ保存・電子取引・電子帳簿等保存という区分を押さえれば、全体像はぐっとつかみやすくなります。
ただし、保存要件は細かく、改正によって変わることもあるため、「自分のやり方が本当に正しいのか」と不安を感じながら運用している方も多いのが実情です。便利な機能ほど、ルールを正しく理解して使うことが大切になります。
撮影・確認・保存のルールを毎回一人で回すのは、想像以上に神経を使う作業です。判断に迷う書類が混じるほど、手も止まりやすくなります。
領収書丸投げドットコムは、その名のとおり、たまったレシートや領収書を郵送するか、スマホで撮影して送っていただくだけで記帳を代行するサービスです。読み取りの確認や保存ルールへの対応まで含めてお任せいただけます。レシートの山を今月で終わりにする方法を相談することができ、相談は無料です。はじめての方は、初回の流れと最短の開始日を見るページも参考になります。
【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








