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確定申告をしないとどうなる?無申告のリス...

2026/7/19

確定申告をしないとどうなる?無申告のリスクとペナルティを解説

  • 確定申告

確定申告をしないと、本来の税金に無申告加算税・延滞税、悪質な場合は重加算税まで上乗せされ、青色申告の特典や所得を証明する書類まで失うことになります。無申告で具体的に何が起こるのかというリスクと、気づいた今からできる対処法を、順を追って整理します。

申告が必要なのに忙しくて後回しにしてしまう、収入が少ないから大丈夫と思い込んでいる——そう悩む個人事業主・フリーランスの方は少なくありません。しかし「無申告」の状態を続けると、納めるべき税金に加えて重いペナルティが課されることがあります。まずは、放置するとどうなるのかを具体的に見ていきましょう。

☑ 確定申告が必要なのは分かっているが、忙しくてつい後回しにしてしまっている

☑ 「少額だからバレないのでは」と思いつつ、本当に大丈夫なのか不安がある

☑ もし申告しなかったら、具体的にどんなペナルティがあるのか正直よく知らない

そもそも確定申告をしないとどうなるのか

「無申告」とはどういう状態か

無申告とは、確定申告が必要であるにもかかわらず、申告期限(原則として翌年の2月16日〜3月15日)までに申告書を提出しなかった状態を指します。たとえば個人事業主やフリーランスとして事業所得があり、納める税金が発生する方は、原則として確定申告が必要です。どのような人に申告義務があるかは、国税庁タックスアンサーNo.2020「確定申告」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2020.htm)で確認できます。期限までに申告も納税もしないままでいると、税務上は「期限内に義務を果たしていない」とみなされます。

ここで誤解しやすいのが、「申告していなければ税金もかからない」という考え方です。実際には逆で、申告をしていなくても納税義務そのものは消えません。むしろ申告をしていない分、後から本来の税金に加えてペナルティが上乗せされる仕組みになっています。

放置するほど不利になる理由

無申告は、時間が経つほど不利になりやすいのが特徴です。後ほど詳しく触れますが、納税が遅れた期間に応じて延滞税が発生し、未納の期間が長引くほど金額が膨らんでいきます。また、税務署からの指摘を受ける前に自分から申告するか、指摘を受けてから申告するかでも、課される税金の重さが変わってきます。

つまり、「いつか落ち着いたら考えよう」と先延ばしにするほど、支払う総額は増えていく可能性が高いということです。気づいた時点で動くことが、結果的に負担を最小限に抑える近道になります。

無申告で課される主なペナルティ(加算税・延滞税)

無申告加算税

本来申告すべきだったのに期限までに申告しなかった場合、納めるべき税金に加えて「無申告加算税」が課されることがあります。これは「申告という義務を果たさなかったこと」に対するペナルティです。

ポイントは、税務署の調査を受ける前に自主的に申告(期限後申告)した場合は、税率が軽くなる扱いがある点です。一方で、税務署から指摘を受けてから申告した場合は、より重い割合で課されます。つまり、同じ「遅れた申告」でも、自分から動いたかどうかで負担が大きく変わります。「どうせ遅れたから同じ」ではなく、一日でも早く自主的に申告することに意味があります。

延滞税

延滞税は、納める税金を期限までに納付しなかった場合に、遅れた日数に応じてかかる税金です。いわば「納税の遅延に対する利息」のようなものと考えると分かりやすいでしょう。納付が遅れれば遅れるほど日割りで増えていくため、未納の期間が長いほど金額がふくらみます。

延滞税は無申告加算税とは別物で、両方が重なって発生することもあります。「本来の税金+無申告加算税+延滞税」と積み上がっていくため、放置していると当初の税額よりかなり大きな負担になり得ます。

重加算税という重いペナルティ

さらに重いのが「重加算税」です。これは単に申告を忘れていたというレベルを超えて、売上を意図的に隠したり、帳簿を改ざんしたりといった悪質な仮装・隠ぺいがあったと判断された場合に課されます。加算税の中でも特に税率が高く設定されており、ペナルティの中でもっとも重い部類です。

「うっかり忘れていた」場合と「意図的にごまかした」場合では扱いがまったく異なります。だからこそ、収入を正しく記録し、申告できる状態を日ごろから整えておくことが大切です。過去の分までさかのぼって申告するのが難しいと感じたら、記帳から申告書作成まで任せられる確定申告の代行を利用する方法もあります。

税金以外にも広がる無申告のデメリット

所得を証明できないことによる不利益

無申告のデメリットは、税金の上乗せだけにとどまりません。確定申告をしていないと、自分の所得を公的に証明する書類(所得証明・課税証明など)が出せない、あるいは内容が実態と合わないという問題が起きます。これらの書類は、思わぬ場面で必要になります。

  • 住宅ローンや事業用の融資を申し込むとき

  • 賃貸住宅の契約で収入の証明を求められたとき

  • 保育園の利用申し込みなど、行政の手続きで所得を確認されるとき

申告をしていないと、こうした場面で「収入はあるのに証明できない」という不便さに直面することがあります。事業を続けていくうえで、所得をきちんと示せる状態であることは大きな信用にもつながります。

青色申告のメリットを失うリスク

青色申告を選んでいる方にとっては、期限を守れないこと自体がデメリットになります。代表的なのが青色申告特別控除です。一定の要件を満たして電子申告などを行えば最大65万円の控除を受けられますが(国税庁タックスアンサーNo.2072「青色申告特別控除」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2072.htm)、期限内に申告しないと、この控除額が小さくなってしまう扱いがあります。なお、無申告が続くと青色申告の承認そのものが取り消されることもあります。取り消しの条件と再申請の流れは、青色申告が取り消される条件と再申請の方法で確認しておきましょう。

せっかく日々帳簿をつけて青色申告の準備をしていても、提出が遅れることで受けられるはずの控除を取りこぼしてしまうのはもったいないことです。手間をかけた節税効果をしっかり活かすためにも、期限内の申告が重要になります。

「申告しなくてもバレない」は本当か

税務署が収入を把握する仕組み

「規模が小さいから気づかれないだろう」と考える方もいますが、税務署はさまざまな情報を突き合わせて収入の実態を把握しています。たとえば、取引先が支払いの内容を税務署に提出する仕組み(支払調書など)や、各種の取引記録を通じて、本人が申告していなくても収入の存在が見えてくることがあります。

また、近年は事業者間の取引や決済の記録が以前よりも追いやすくなっています。「自分だけは大丈夫」と考えるのはリスクが高く、把握された場合には過去にさかのぼって課税され、加算税や延滞税まで一度に請求されることになりかねません。

時間が経ってからの指摘は負担が大きい

無申告が後から判明した場合、対象は今年の分だけとは限りません。過去の複数年分について、本来の税金に加算税・延滞税が積み上がる形で請求されることがあります。何年分もまとめて来ると、一度に用意する金額が大きくなり、資金繰りに深刻な影響を与えかねません。

だからこそ、「気づいた今」が一番動きやすいタイミングです。過去の分が気になる場合でも、自主的に申告(期限後申告)することで負担を軽くできる可能性があります。

無申告に気づいたときの対処法

まずは自主的に期限後申告をする

申告期限を過ぎてしまった、あるいは過去に申告していない年があると気づいたら、できるだけ早く自分から申告すること(期限後申告)が基本です。前述のとおり、税務署の指摘を受ける前に自主的に申告したほうが、ペナルティが軽くなる扱いがあります。「もう遅いから」とあきらめず、一日でも早く手を打つことが負担軽減につながります。病気や療養などで年の途中から手続きが止まってしまった場合の考え方は、病気・療養で年の途中に休業した個人事業主の確定申告も参考になります。

必要な書類と帳簿を集める

申告のためには、その年の収入と経費を整理する必要があります。具体的には次のようなものをそろえます。

  • 売上が分かる請求書・通帳の入金記録

  • 経費の領収書・レシート・支払いの記録

  • 取引先から受け取った支払いの明細など

過去の分までさかのぼる場合、書類が散らばっていて集めるだけでも大変なことがあります。それでも、手元にある資料からコツコツ収入と経費を再構成していくことで、申告できる状態に近づきます。

納付が難しいときは相談を

「申告はしたいが、まとまった税金を一度に払えない」というケースもあるでしょう。納税が難しい事情がある場合は、放置せずに早めに税務署へ相談することが大切です。状況に応じた納付の方法について案内を受けられることがあります。何より避けたいのは、不安だからと手続きそのものを止めてしまうことです。動かないでいる間も延滞税は積み上がっていきます。

よくある質問

Q. 収入が少なくても確定申告は必要ですか?

所得の金額や状況によっては、確定申告が不要なケースもあります。ただし「少額だから」と自己判断で放置するのは危険です。所得控除を差し引いた後に納める税金が発生する場合は、原則として申告が必要です。判断に迷うときは、収入と経費を整理したうえで、必要かどうかを確認することをおすすめします。クラウドファンディングの支援金など、少額でも所得区分の判断が必要な収入の扱いはクラウドファンディング・寄付型支援を受けた人の確定申告で整理しています。

Q. 何年も申告していませんが、今からでも間に合いますか?

過去の分であっても、自主的に期限後申告をすることは可能です。むしろ、税務署から指摘を受ける前に自分から申告したほうが、ペナルティが軽くなる扱いがあります。複数年分をまとめて整理するのは大変ですが、放置するほど延滞税は増えていきます。「気づいた今」がもっとも負担を小さくできるタイミングだと考えて、早めに動くことをおすすめします。

Q. 申告したいのに帳簿がぐちゃぐちゃで進みません。どうすれば?

領収書や通帳の記録など、手元にある資料を集めるところから始めましょう。バラバラの状態でも、収入と経費を一つずつ拾い上げていけば申告できる形に整えられます。自分だけで進めるのが難しい場合は、記帳を専門家に任せて、まず数字を「見える化」してもらうのも有効な方法です。

結論:無申告は放置せず、早めの一歩を

確定申告をしないでいると、本来の税金に加えて無申告加算税や延滞税、悪質な場合は重加算税まで上乗せされ、負担が大きくふくらんでいきます。さらに、所得を証明できない、青色申告のメリットを失うといった税金以外のデメリットもあります。「申告しなくてもバレない」という考えはリスクが高く、後から過去の分までまとめて請求されることもあります。一方で、自主的に早く申告すればペナルティを軽くできる可能性があり、何より「気づいた今」動くことがもっとも負担を抑える近道です。

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【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。

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