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2026/7/19

クラウドファンディング・寄付型支援を受けた人の確定申告|所得区分と課税の有無を解説

  • 確定申告

クラウドファンディングの確定申告は、購入型なら原則として事業所得(売上)、寄付型は贈与税や一時所得などになる可能性があり、実態に応じた判断が必要です。集めた全額ではなく利益が課税対象になる点や、記録の残し方まで整理します。

資金を集められた喜びとともに、「このお金は確定申告が必要なのか」「税金はいくらか」と不安を抱える方は少なくありません。集めた金額がそのまま手元に残るわけではなく、種類によって課税の扱いが大きく変わるため、正しい知識が欠かせません。

☑ クラウドファンディングで集めたお金に税金がかかるのか、まったくわからない

☑ リターンを送る「購入型」と、お礼の品がない「寄付型」で扱いが違うのか知りたい

☑ 集まった支援金をどの所得として、どう確定申告すればよいのか不安だ

クラウドファンディングで資金を集められた一方で、「このお金は確定申告が必要なのか」「税金はいくらかかるのか」と、達成の喜びとともに不安を抱える方は少なくありません。集めた金額がそのまま手元に残るわけではなく、種類によっては課税対象になるため、正しい知識が欠かせません。

支援金がどの所得区分になるのか、課税されるのか、確定申告でどう扱えばよいのかを、型ごとに確認していきます。新しいプロジェクトに挑戦しながら申告まで手が回らないときは、確定申告を丸ごと任せる代行という選択肢もあります。

クラウドファンディングには3つの型があります

購入型・寄付型・金融型(投資型)の違い

クラウドファンディングと一口に言っても、支援者が見返りに何を受け取るかによって、大きく3つのタイプに分かれます。税金の扱いはこの型ごとにまったく異なるため、まずは自分のプロジェクトがどれに当てはまるかを確認することが出発点です。

  • 購入型:支援者がお金を出し、その対価として商品やサービス(リターン)を受け取る形。実質的には「先払いの売買」に近いものです。

  • 寄付型:支援者が見返りを求めず、応援の気持ちでお金を渡す形。お礼状程度のものはあっても、対価性のあるリターンはありません。

  • 金融型(投資型・融資型):支援者が出資や貸付を行い、分配金や利息といった金銭的なリターンを受け取る形です。

個人事業主・フリーランスの方が利用するのは、新商品の先行販売のような購入型か、活動への応援を募る寄付型がほとんどです。本記事ではこの2つを中心に解説します。

同じプロジェクトでも型が混ざることがある

注意したいのは、ひとつのプロジェクトに複数の型が混在するケースです。たとえば「1,000円コースはお礼状のみ(寄付型)」「5,000円コースは完成品を送る(購入型)」というように、コースごとに性質が違うことがあります。この場合はコースの性格に応じて分けて考える必要があるため、受け取った金額を一括りにせず、内容を整理しておきましょう。

購入型クラウドファンディングの確定申告

原則として「事業所得」になります

商品やサービスを提供する購入型は、支援者から受け取ったお金が売上(事業の収入)にあたります。つまり、通常の販売と同じように事業所得として確定申告するのが基本です。日々の取引と同じ感覚で、収入として帳簿に記録していきましょう。

プラットフォームの運営会社へ支払う手数料は、必要経費として差し引けます。また、リターンとなる商品の材料費や製作費、発送にかかる送料なども、事業のために使った費用であれば経費に計上できます。集まった金額の全額に課税されるのではなく、あくまで収入から経費を引いた利益が課税対象になる、という点を押さえておきましょう。

計上するタイミングと消費税の扱い

購入型の収入をいつの売上にするかも迷いやすいポイントです。一般的には、リターンとなる商品やサービスを支援者へ引き渡した時点で売上に計上するのが原則的な考え方です。資金を受け取った年と発送する年が分かれる場合は、どの年の収入になるのかを慎重に判断しましょう。

また、購入型は商品の販売とみなされるため、消費税の課税対象になり得る点も覚えておきましょう。課税事業者にあたるかどうかは事業全体の状況によって決まるので(消費税の納税義務の判定は国税庁タックスアンサーNo.6501「納税義務の免除」が参考になります)、売上規模が大きくなってきたら消費税の扱いもあわせて確認しておくと安心です。課税事業者になった場合の消費税額の計算方法は、消費税の納税額の3方式の試算で確認できます。

寄付型クラウドファンディングの確定申告

個人が受け取ると贈与税の対象になることがある

見返りのない寄付型は、購入型とは考え方が大きく変わります。個人が個人から受け取った寄付は、原則として贈与にあたると考えられ、贈与税の対象になる可能性があります。贈与税には年間110万円の基礎控除があり、1年間に受け取った贈与の合計がこの範囲に収まれば、原則として贈与税はかかりません。贈与税や贈与の扱いは、贈与と節税の考え方もあわせて確認しておくと安心です。

ただし、誰から受け取ったか(個人か法人か)、受け取った側が個人か事業としてかによって、贈与税ではなく一時所得や事業所得として扱われる場合もあります。寄付型は型の名前だけで判断せず、実態に応じた区分が必要になるため、金額が大きい場合は特に注意が必要です。

事業活動への支援として受け取った場合

その寄付が明確に事業活動を応援する目的で、事業者として受け取ったと整理できる場合には、事業所得(または雑所得)として扱うのが自然なケースもあります。所得区分の判断は、寄付の趣旨やプロジェクトの内容、支援者との関係性などを総合的に見て決まります。「寄付だから非課税」と単純に思い込まず、自分のケースがどう整理されるのかを確認しましょう。受け取ったお金が課税か非課税かの判断は、給付金の課税・非課税の判断が参考になります。

判断に迷ったら早めに専門家へ

寄付型は、贈与税・一時所得・事業所得のいずれになるかで税負担も手続きも変わります。金額が大きいプロジェクトや、個人と事業の線引きが曖昧なケースでは、自己判断で進めると後々のトラブルにつながりかねません。迷う場合は、早めに税務署や税理士などの専門家へ相談することをおすすめします。

確定申告に向けて準備しておきたいこと

支援金と費用の記録を残す

クラウドファンディングを正しく申告するには、お金の流れを記録に残しておくことが欠かせません。次のような資料は、プロジェクトの途中からこまめに整理しておきましょう。

  • プラットフォームから発行される支援金の明細や入金記録

  • 運営会社へ支払った手数料の明細

  • リターンの製作費・材料費・送料などの領収書や請求書

  • コースごとの支援人数・金額・リターン内容がわかる一覧

これらがそろっていれば収入と経費を正確に計算でき、確定申告の作業が格段にスムーズになります。終了後にまとめて探すと抜け漏れが生じやすいため、進行中から保存する習慣をつけておくと安心です。

入金時期と費用発生時期のズレに注意

クラウドファンディングでは、支援金がまとまって入る時期と、リターンを製作・発送して費用が発生する時期がずれることがよくあります。年末年始をまたぐプロジェクトでは収入と経費が別々の年に分かれ、利益が実態より大きく(あるいは小さく)見えることもあります。どの年の収入・経費として処理するのかを、入金や支払いのたびに意識しておきましょう。

所得区分の判断材料を整理しておく

特に寄付型は所得区分の判断が悩ましくなりがちです。プロジェクトの目的や説明文、各コースのリターン内容、支援者が個人か法人かといった情報は、区分を判断するうえで大切な材料になります。後から振り返れるよう、プロジェクトページの内容や募集要項も保存しておきましょう。

よくある質問

Q. 目標金額に届かず、集まったお金が少額でも確定申告は必要ですか?

金額の大小にかかわらず、所得区分に応じて申告が必要になる場合があります。購入型であれば、たとえ少額でも事業の売上として計上するのが原則です。寄付型で贈与にあたる場合は、その年に受け取った贈与の合計が基礎控除の範囲内であれば贈与税はかからないこともあります。ただし「少額だから申告しなくてよい」と一律に判断はできないため、ご自身のケースを確認しておきましょう。

Q. 集めた支援金から手数料が引かれた後の金額が、収入になるのですか?

購入型の場合、原則として手数料を引かれる前の支援総額が収入(売上)となり、差し引かれた手数料は必要経費として計上します。手取り額だけを収入と考えてしまうと、収入も経費も実態より小さく記録してしまうことになります。明細をもとに、総額と手数料を分けて記帳するようにしましょう。

Q. リターンの発送が翌年になった場合、収入はどちらの年に計上しますか?

購入型では、リターンを引き渡した時点で売上に計上するのが原則的な考え方です。そのため、資金を受け取った年と発送した年が分かれる場合は、どの年の収入とすべきか慎重な判断が必要です。プロジェクトの規模が大きい、年をまたぐといったケースでは、自己判断せず専門家に相談すると確実です。

型を見極めて、正しく確定申告しよう

クラウドファンディングや寄付型支援の確定申告は、「購入型なら原則として事業所得(売上)」「寄付型は贈与税や一時所得などになる可能性があり、実態に応じた判断が必要」という基本を押さえることが第一歩です。集まった全額に課税されるわけではなく、収入から必要経費を引いた利益が対象になる点や、入金と費用発生の時期のズレにも注意しながら、記録をしっかり残しておくことが大切です。

支援金の所得区分の判断や、入金と費用のズレをふまえた帳簿づけは専門的な部分も多く、不安を抱えたまま進めるより早めに任せるほうが安心です。プロジェクトそのものに集中する時間も生まれます。

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【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。

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