個人年金・企業年金を受け取る人の確定申告|雑所得の計算と源泉徴収を解説
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確定申告

個人年金や企業年金として受け取る年金は、公的年金等とは別枠の雑所得として計算し、確定申告が必要になることがあります。公的年金等との違い、必要経費の差し引き方、源泉徴収された税金の精算までを具体例つきで整理します。
老後の備えとして加入していた個人年金保険や、勤務先の企業年金を受け取り始めると、「これも確定申告が必要なの?」という疑問が出てきます。これらの私的年金は、国民年金や厚生年金といった公的年金とは計算方法が異なり、払った保険料に応じて必要経費を差し引ける点が特徴です。事業を続けながら年金を受け取る個人事業主も対象になるため、仕組みを整理しておきましょう。
☑ 個人年金を受け取り始めたが、確定申告が必要か判断できない
☑ 公的年金と私的年金で税金の計算が違うと聞いた
☑ 受け取った年金から税金が引かれているが、精算が必要か知りたい
個人年金・企業年金の所得区分、公的年金等控除との違い、必要経費の考え方、源泉徴収された税金の精算までを順に見ていきます。自分の年金が申告対象になるかどうかの見当がつくようになります。
個人年金・企業年金も確定申告が必要?
自分で保険料を払ってきた個人年金や、一部を自己負担してきた企業年金を受け取る場合、その年金は雑所得として課税され、他の所得と合わせて確定申告が必要になることがあります。公的年金等とは別の枠で計算する点がポイントです。
公的年金等とは別枠で計算する
国民年金や厚生年金などの公的年金等は「公的年金等控除」を使って計算しますが、個人年金保険などの私的年金は、この控除を使わず、受け取った年金額から対応する保険料(必要経費)を差し引いて計算します。国税庁の「No.1610 個人年金の課税関係」で計算の考え方を確認できます。
事業所得がある人は合算する
個人事業を続けながら私的年金を受け取っている場合、雑所得としての年金と事業所得を合算して申告します。高齢になっても働き続ける場合の年金と節税もあわせて確認しておくと、手取りの見通しが立てやすくなります。
雑所得の計算方法
個人年金の雑所得は、その年に受け取った年金額から、それに対応する払込保険料を必要経費として差し引いて計算します。全額が課税されるのではなく、自分が払った保険料の部分は差し引ける点が重要です。
必要経費の考え方
必要経費は「その年の年金額 ×(払込保険料総額 ÷ 年金の総支給見込額)」で求めるのが基本です。払ってきた保険料が多いほど必要経費も大きくなり、課税される雑所得は小さくなります。
数値シミュレーション
年間60万円の個人年金を受け取り、必要経費(対応保険料)が42万円のケースです。
項目 | 金額 |
|---|---|
受取年金額 | 60万円 |
必要経費(対応保険料) | 42万円 |
雑所得 | 18万円 |
この18万円が他の所得と合算されて課税されます。受け取った額そのものではなく、経費を引いた後の金額が対象になる点を押さえましょう。
必要経費の按分や公的年金との区分を、事業の所得と合わせて一度に整えるのは骨の折れる作業です。年金の受け取りが加わった年の申告は、年金と事業をまとめた確定申告の代行に任せる手もあります。
源泉徴収された税金の精算
個人年金は、契約内容によっては受け取り時に所得税が源泉徴収されていることがあります。確定申告で最終的な税額を計算し、源泉徴収された分と精算することで、納めすぎがあれば還付されます。
源泉徴収の有無を確認する
保険会社から送られてくる支払明細で、源泉徴収された税額を確認します。源泉徴収されている場合、申告することで他の控除と合わせて精算され、税金が戻ることもあります。個人年金保険料控除を受けてきた契約かどうかもあわせて確認しておきましょう。
控除を反映させる
医療費控除や社会保険料控除などがある場合、申告することで課税所得が下がり、源泉徴収された税金の一部が還付される可能性があります。スマホでの確定申告を使えば自宅から手続きできます。
よくある質問
Q. 公的年金だけで確定申告不要制度に当てはまる人も、私的年金があると申告が必要ですか?
公的年金等以外の所得(私的年金の雑所得など)が20万円を超える場合は、確定申告不要制度の対象外となり申告が必要です。私的年金の雑所得が20万円以下なら不要になることもあります。
Q. 一時金でまとめて受け取った場合はどうなりますか?
年金形式ではなく一時金で受け取った場合は、一時所得や退職所得など別の区分になることがあります。受け取り方によって課税の扱いが変わるため、契約内容を確認することが大切です。
Q. 必要経費の計算がよくわかりません。
払込保険料の総額や年金の総支給見込額は、保険会社の書類で確認できます。計算が複雑に感じる場合は、税理士への依頼費用も比較しながら、専門家のサポートを検討しましょう。
Q. 企業年金と公的年金の両方を受け取っています。まとめて計算しますか?
公的年金等(老齢厚生年金など)と企業年金のうち公的年金等に該当する部分は公的年金等控除で、個人年金保険などの私的年金は必要経費方式で計算します。区分ごとに分けて計算し、最後に合算します。申告書の控えを保管して毎年の内容を記録しておくと管理が楽になります。
今日から押さえたい私的年金の計算のポイント
個人年金や自己負担のある企業年金は、公的年金等とは別枠の雑所得として、受取額から対応する保険料を必要経費として差し引いて計算します。源泉徴収されている場合は確定申告で精算し、控除があれば税金が戻ることもあります。公的年金と私的年金は計算方法が異なるため、区分を分けて考えることが正確な申告の鍵です。
受け取り始めた年金の区分けや源泉徴収の精算を、事業の申告と一緒に毎年こなすのは思いのほか手間がかかります。計算を誤ると、税金を納めすぎたり控除を取りこぼしたりすることになります。
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【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








