開業1年目の確定申告で初心者が迷うポイントを総まとめ
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確定申告

開業1年目の確定申告は、届出の選択、青色か白色かの判断、開業前費用の扱い、帳簿づけのスタートなど、その年ならではの迷いどころが詰まっています。準備から提出までの流れに沿って、初心者がつまずきやすいポイントを総まとめします。
独立や開業を決めて事業を始めたものの、年末が近づくにつれて気になり始めるのが、初めての確定申告です。会社員のころは年末調整で済んでいた税金の手続きを、今度は自分で行わなければなりません。「そもそも何をすればいいのか」という段階から戸惑ってしまうのは、ごく自然なことです。
☑ 開業して初めての確定申告で、何から準備すればよいかわからない
☑ 青色申告と白色申告のどちらを選べばよいか迷っている
☑ 開業前に使ったお金や、生活費との区別をどう扱えばよいか不安だ
開業1年目は、開業前の費用の扱いや帳簿づけのスタートなど、その年ならではの迷いどころがいくつもあります。以下では、開業初年度の確定申告で初心者がつまずきやすいポイントを、準備から提出までの流れに沿って順に確認していきます。
「初年度から正しく整えたいけれど簿記に自信がない」というときは、申告まで任せられる確定申告の代行サービスもあります。まずは初年度の全体像を押さえましょう。
開業初年度に必要な届出を確認する
開業届と青色申告承認申請書
事業を始めたら、税務署に開業届を提出します。あわせて検討したいのが、青色申告を行うための青色申告承認申請書です。青色申告には税制上のメリットがありますが(青色申告制度は国税庁タックスアンサーNo.2070「青色申告制度」で確認できます)、利用するには事前の申請が必要で、提出には期限があります。開業初年度から青色申告を考えている方は、早めに手続きを済ませておきましょう。
期限を逃すとどうなる?
青色申告承認申請書の提出が遅れると、その年は青色申告ができず、自動的に白色申告になります。「青色にしたかったのに間に合わなかった」というのは、初年度に起こりがちな失敗です。申請期限の考え方は開業した時期によって変わるため、自分のケースでの期限を年の途中で開業した場合の青色申告の期限や国税庁サイト等で早めに確認しておくと安心です。
開業届:事業を始めたことを税務署に知らせる書類
青色申告承認申請書:青色申告を使うための事前申請
いずれも提出期限があるため、開業後は早めに対応する
青色申告と白色申告、どちらを選ぶ?
青色申告のメリット
青色申告には、一定の要件を満たすことで受けられる青色申告特別控除や、赤字を一定期間繰り越せる制度など、いくつかのメリットがあります。所得から差し引ける控除が大きくなれば、その分だけ税負担を抑えやすくなります。事業を本格的に続けていく予定であれば、青色申告を選ぶ価値は十分にあります。
青色申告に求められる帳簿づけ
一方で、青色申告で大きな控除を受けるには、複式簿記による帳簿づけと、決算書類の作成が必要になります。簿記に不慣れな方にとっては、ここがハードルに感じられるかもしれません。とはいえ、会計ソフトや記帳代行を活用すれば、専門知識がなくても対応できる時代になっています。
白色申告という選択肢
帳簿づけの負担を抑えたい場合は、白色申告という選択肢もあります。白色申告では収支内訳書を作成して提出します。ただし、青色申告のような特別控除は受けられません。手間と節税メリットのバランスを考え、自分の事業規模や続ける意欲に合わせて選びましょう。
開業前後の費用の扱いに注意
開業前に使ったお金「開業費」
開業初年度ならではの論点が、事業を始める前に使った費用の扱いです。開業準備のために支出したお金は開業費として整理し、経費に反映できる場合があります。たとえば事業の準備に使った費用などが該当しうるため、開業前のレシートや領収書も、捨てずに保管しておくことが大切です。開業時にそろえておきたい道具は開業時に必要な経理の道具にまとめています。
事業用とプライベートの線引き
個人事業では、事業の支出と私生活の支出が混ざりやすいのが悩みどころです。自宅を仕事場にしている場合の家賃や光熱費などは、事業で使っている割合に応じて経費にする「家事按分」という考え方があります。どこまでが事業の経費かを意識し、私的な支出と分けて記録する習慣をつけましょう。
開業前の準備費用は、捨てずに領収書を保管しておく
自宅兼事務所などは、事業利用分を合理的に按分する
事業用とプライベートの支出を、最初からきちんと分ける
初年度こそ「帳簿づけ」を仕組み化する
後回しにすると申告期に苦しむ
開業1年目で多いのが、「忙しくて帳簿は後でまとめてやろう」と先延ばしにしてしまうパターンです。しかし、一年分の領収書や通帳の記録を年明けに一気に整理するのは、想像以上に大変です。初年度のうちに記帳のリズムをつくっておくことが、翌年以降の自分を助けます。
事業用の口座とカードを分ける
帳簿づけをラクにする第一歩は、事業専用の銀行口座とクレジットカードを用意することです。お金の出入りが事業用にまとまっていれば、どれが経費かを判断しやすくなり、記帳の手間が大きく減ります(生活費と事業費の記録の分け方も参考になります)。プライベートと混在した口座を後から仕分けるのは、非常に骨が折れる作業です。
領収書・請求書の保管ルールを決める
領収書や請求書は、確定申告の根拠となる大切な書類です。一定期間の保存が必要とされているため、月ごと・取引先ごとなど、自分なりの保管ルールを決めておきましょう(領収書の整理術が参考になります)。最初にルールをつくっておけば、書類が散らからず、申告時に「あの領収書がない」と慌てずに済みます。
提出までの流れと初年度の心構え
申告期間と提出方法
確定申告の期間は、原則として毎年2月16日から3月15日までです(確定申告の概要は国税庁タックスアンサーNo.2020「確定申告」で確認できます)。提出方法は、e-Taxによる電子申告、税務署への持参、郵送の3つがあります。初年度は早めに準備を始め、余裕を持って臨むことが何よりの安心材料になります。具体的な日程は年によって異なる場合があるため、最新情報は国税庁サイト等でご確認ください。
わからないことは早めに相談する
初めての申告では、調べてもわからないことが必ず出てきます。そんなときは、税務署の相談窓口や専門家を頼るのが近道です。期限間際に一人で抱え込むより、早い段階で相談したほうが、結果的にスムーズに申告を終えられます。一度流れを経験してしまえば、二年目以降はぐっと気持ちが楽になるはずです。最初の一年を丁寧に乗り切ることを意識しましょう。
よくある質問
Q. 開業1年目で売上が少なくても、確定申告は必要ですか?
所得の状況によって申告の要否は変わりますが、一定額を超える所得があれば申告が必要です。また、赤字であっても青色申告で繰り越しの制度を使うなど、申告しておいたほうが有利なケースもあります(開業年に赤字が出たときの扱いは開業年の赤字と保険で解説しています)。判断に迷う場合は、税務署や専門家に確認しておくと安心です。
Q. 開業届を出していなくても、確定申告はできますか?
確定申告そのものは、開業届の有無にかかわらず行います。ただし、青色申告のメリットを受けるには開業届と青色申告承認申請書の提出が前提となります。これから本格的に事業を続けるのであれば、届出は早めに済ませておくのがおすすめです。
Q. 簿記の知識がまったくないのですが、青色申告は無理でしょうか?
必ずしも無理ではありません。会計ソフトを使えば、簿記に詳しくなくても入力に沿って帳簿を整えられますし、記帳そのものを専門家に任せる方法もあります。「知識がないから白色しか選べない」と決めつけず、ツールやサービスの活用も検討してみましょう。控除のメリットを受けながら、手間は外部に任せるという両立も十分に可能です。
開業1年目の準備が来年以降をラクにする|要点
開業1年目の確定申告は、届出の選択、青色か白色かの判断、開業前費用の扱い、帳簿づけのスタートなど、その年ならではの迷いどころが詰まっています。けれども、ひとつずつ流れに沿って準備していけば、決して乗り越えられないものではありません。
特に、事業用の口座を分ける、領収書の保管ルールを決める、記帳を後回しにしないといった初年度の習慣づくりは、翌年以降の確定申告を大きくラクにしてくれます。最初の一年で土台を整えておくことが、長く事業を続けるうえでの財産になります。
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【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








