開業時に揃えたい経理の道具とクラウド会計の始め方を解説
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税務

開業時にそろえたい経理の道具は、事業用の銀行口座・クレジットカード・領収書の保管場所の3つが基本で、そこにクラウド会計を加えると記帳から確定申告まで一本でつながります。お金をかけずに始める準備と、実際の手順を優先順位をつけて整理します。
「いよいよ自分で事業を始める」と決めたとき、ワクワクする一方で、お金の管理まわりに漠然とした不安を感じる方は少なくありません。何を買い揃え、どんな仕組みを用意しておけば、あとで慌てずに済むのか。最初につまずきやすいのが、まさにこの「経理の準備」です。やみくもに道具を増やしても続きませんし、逆に準備不足だと一年後の確定申告で慌てることになりかねません。
☑ 開業すると決めたものの、経理のために何を準備すればいいのか分からない
☑ クラウド会計が便利と聞くけれど、どう始めればいいのかイメージがわかない
☑ 領収書やレシートをどう保管・整理しておけばいいのか不安
ここでは、開業時にそろえておきたい経理の道具と、いま主流になっているクラウド会計の始め方を、初めての方にもイメージしやすい形で取り上げます。お金をかけずにそろえられるものから、あると安心なものまで優先順位をつけて紹介するので、「まず何から手をつければいいか」がはっきりします。
まず最初にそろえたい基本の道具
高価な機材は必要ありません。多くの個人事業主が、身近なものから経理を始めています。最低限ここから、というラインを押さえましょう。
事業用の銀行口座
開業して最初におすすめしたいのが、プライベートとは別の事業専用の銀行口座を用意することです。生活費と事業のお金が同じ口座で混ざっていると、どれが経費でどれが私的な支出か、あとから区別するのが非常に大変になります。口座を分けておくだけで、お金の流れがぐっと見やすくなります。
事業用のクレジットカード
仕入れや備品の購入には、事業用のクレジットカードを使うと管理が楽になります。利用明細がそのまま支出の記録になり、後述するクラウド会計と連携させれば、入力の手間も大きく減らせます。カードの利用明細を経費として記帳する具体的なやり方はクレジットカード明細を経費として記帳する方法で解説しています。口座と同じく、私用と分けておくのがコツです。
領収書・レシートを保管する場所
意外と見落とされがちなのが、領収書やレシートの保管場所です。クリアファイルや月ごとに分けられる蛇腹式のフォルダなど、自分が続けられる方法でかまいません。続けやすい整理のコツは領収書を整理して保管するコツにまとめています。「とりあえず一カ所にためる」だけでも、紛失を防げます。大切な書類なので、無造作に放置しないことが第一歩です。
クラウド会計とは何か
近年、個人事業主の記帳の中心になっているのがクラウド会計です。聞き慣れない方のために、まずは仕組みからお伝えします。
インターネット上で使う会計ソフト
クラウド会計とは、パソコンにソフトをインストールするのではなく、インターネット経由で使う会計サービスのことです。データはネット上に保存されるため、自宅のパソコンでもスマートフォンでも、同じデータにアクセスできます。バックアップを自分で取る手間が少ないのも特徴です。
銀行・カードとの自動連携が便利
クラウド会計の大きな魅力が、銀行口座やクレジットカードの明細を自動で取り込める機能です。手作業で一件ずつ入力する必要が減り、取り込んだデータに勘定科目を割り当てていくだけで記帳が進みます。自動連携の設定と使い方は銀行口座の明細を自動で取り込む連携にまとめています。事業用の口座とカードを分けておくと、この機能がいっそう活きてきます。
確定申告書類の作成までつながる
多くのクラウド会計は、日々の記帳データをもとに、確定申告に必要な書類の作成までサポートしてくれます。一年かけてためた記録が、そのまま申告につながる流れになっているため、「申告の直前にゼロから集計する」という負担が軽くなります。
クラウド会計の始め方
仕組みが分かったら、実際に使い始めてみましょう。難しく考えず、順を追って設定していけば大丈夫です。
サービスを選んで登録する
まずは利用するクラウド会計サービスを選び、アカウントを登録します。選ぶときは、画面の見やすさや、自分のよく使う銀行・カードに対応しているか、スマホアプリが使いやすいかといった点を比べてみましょう。無料で試せる期間が用意されていることも多いので、実際に触ってみて決めるのがおすすめです。
銀行口座とカードを連携させる
登録できたら、事業用の銀行口座とクレジットカードを連携させます。一度設定しておけば、その後の明細が自動で取り込まれるようになります。最初の設定にだけ少し手間がかかりますが、ここを乗り越えると日々の記帳がとても楽になります。
少額の取引から記帳に慣れる
いきなり完璧を目指さず、まずは身近な少額の取引を入力して操作に慣れましょう。取り込まれた明細に科目を割り当てる練習を重ねるうちに、自分の事業ではどんな科目をよく使うのかが見えてきます。最初の一カ月で操作に慣れておくと、その後がぐっと楽になります。
開業まわりで一緒に考えておきたいこと
道具をそろえるのと並行して、頭に入れておきたい事務的なポイントもあります。先に知っておくと、後で慌てません。
開業届の提出
事業を始めたら、税務署へ開業の届出を行うのが一般的な流れです。提出することで、事業を始めたことが正式に記録されます。届出の様式や提出方法の詳細は変わることもあるため、最新情報は国税庁のサイト等でご確認ください。
青色申告という選択肢
個人事業主の申告方法には、いわゆる白色申告と青色申告があります。青色申告はきちんとした帳簿付けが求められる一方で、いくつかの利点が用意されています。制度の概要は国税庁タックスアンサーNo.2070「青色申告制度」(国税庁 No.2070)で確認できます。利用するには事前の手続きが必要になることが多く、年の途中で開業した場合の青色申告承認申請の期限は年の途中で開業したときの青色申告承認申請の期限にまとめています。開業のタイミングで「どちらの方法で申告するか」を検討しておくとよいでしょう。
記帳を続けられる仕組みづくり
どんなに良い道具をそろえても、続かなければ意味がありません。「週に一度、決まった曜日にまとめて入力する」など、自分なりのリズムを最初に決めておくと習慣化しやすくなります。それでも記帳の時間がどうしても取れない場合は、開業直後から記帳代行に任せるという選択肢もあります。完璧さより継続を優先するのが、長く付き合うコツです。
よくある質問
Q. パソコンが苦手でも、クラウド会計は使えますか?
多くのクラウド会計は、専門知識がなくても操作できるように画面が工夫されています。スマートフォンのアプリで完結できるものもあり、レシートを撮影するだけで記帳の下準備ができるサービスもあります。最初は戸惑うかもしれませんが、少額の取引から慣れていけば、思ったほど難しくないと感じる方が多いです。
Q. 事業用の口座やカードは、必ず作らないといけませんか?
義務というわけではありませんが、強くおすすめします。私用と事業の支出が混ざっていると、経費の判断や記帳がとても煩雑になるためです。新たに作るのが難しければ、いま持っている口座のうち一つを事業専用にすると割り切るだけでも、管理のしやすさが変わります。
Q. 領収書は、いつまで保管しておく必要がありますか?
事業に関する書類には保存しておくべき期間が定められています。白色申告者の記帳・帳簿等の保存については国税庁タックスアンサーNo.2080「白色申告者の記帳・帳簿等保存制度」(国税庁 No.2080)が参考になります。期間の年数は申告方法などによって異なり、制度の細かな点が変わることもあるため、最新情報は国税庁のサイト等でご確認ください。いずれにせよ「捨ててよい」と判断できるまでは、まとめて保管しておくのが安全です。
開業準備で迷ったときの結論
開業時の経理の準備は、決して大がかりなものではありません。事業用の銀行口座とクレジットカードを分け、領収書をためる場所を一つ決める。この身近な三つから始めるだけでも、お金の流れは驚くほど整理されます。そのうえでクラウド会計を導入すれば、明細の自動連携によって日々の記帳がぐっと軽くなり、確定申告まで一本の流れでつながっていきます。
大切なのは、最初から完璧を目指さないことです。少額の取引で操作に慣れ、自分なりの記帳のリズムをつくりながら、少しずつ仕組みを育てていきましょう。開業届や申告方法の選択など、事務的な手続きも早めに調べておけば、一年後の申告期に慌てずに済みます。
「道具はそろえたものの、やっぱり記帳まで手が回らない」「本業に集中したいので経理は任せたい」ときは、領収書丸投げドットコムという選択肢もあります。お手元にたまった領収書を郵送するか、スマホで撮影して送るだけで、記帳から確定申告書類の作成まで代行します。何枚でも定額 月額6,600円(税込)・初期費用0円で、開業直後の忙しい時期こそ力になります。開業直後の経理の不安を無料で相談してみるところから始めてみてください。相談は無料です。確定申告まで任せたい場合は確定申告代行の内容もご覧いただけます。
【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








