ハンドメイド作家の記帳|材料費・販売手数料と売上の帳簿づけを解説
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税務

ハンドメイド作家の記帳は、材料費を仕入として管理し、minneやCreemaの販売手数料を経費にして、売上を販売総額で計上するのが基本です。材料・手数料・在庫の付け方から月次の締めまでを、勘定科目の具体例と数値例つきで整理します。
ハンドメイド作家・クリエイターの物販は、アクセサリーや雑貨などを自分で作って販売するため、材料費と完成品・仕掛品の在庫管理、そしてプラットフォームの販売手数料が記帳のポイントになります。趣味の延長で始めると、材料の購入や売上の記録があいまいになりがちですが、事業として続けるなら「材料・売上・手数料」を分けて記帳する習慣が、正しい帳簿づけの第一歩です。
☑ 材料をまとめ買いしたとき、経費と在庫のどちらで処理するか分からない
☑ minneやCreemaの販売手数料・送料をどの科目で付けるか迷う
☑ 趣味の材料と事業の材料が混ざって、経費の線引きに困っている
ここでは、ハンドメイド作家を営む個人事業主の日々の記帳と月次の締めを、勘定科目の具体例と数値例を交えて整理します。材料費と販売手数料の付け方に迷わなくなることを目指しましょう。
売上は「販売総額」で計上する
ハンドメイド作品の売上は、お客様が支払った販売総額(作品代金+受け取った送料)で計上します。minne・Creema・BASEなどのプラットフォームが差し引く販売手数料は、売上から直接引くのではなく、別に「販売手数料」として経費にします。手数料を引かれた後の入金額を売上にすると、手数料が帳簿から抜けてしまう点に注意しましょう。
手数料を差し引かれた入金の記帳
たとえば3,000円の作品が売れて、販売手数料300円が引かれ、2,700円が入金される場合、売上は3,000円、販売手数料300円(経費)、入金2,700円、と分けて記帳します。差し引き後の入金だけを見て記帳すると、手数料が経費から漏れてしまいます。差引入金の処理は振込手数料・差引入金の記帳|売上から引かれた手数料の処理で詳しく解説しています。
委託販売・イベント販売の売上
ショップへの委託販売や、ハンドメイドイベント(マルシェ)での対面販売もあります。委託販売はお店に手数料を引かれて売上が入るため、これも販売総額で計上して手数料を経費にします。イベントの現金売上は、その日の合計を記帳し、出店料は「販売手数料」や「地代家賃」で処理します。キャッシュレス決済を使った場合の手数料処理はキャッシュレス売上・決済手数料の記帳と科目の選び方を参考にしてください。
材料費と在庫(仕掛品・完成品)の管理
作品作りに使うビーズ・布・金具などの材料は「材料費(仕入高)」で記帳しますが、年末に残った未使用の材料や、まだ売れていない完成品は在庫として扱います。仕入をそのまま全額経費にせず、売れた分だけを原価にするのが基本です。
ハンドメイド作家の勘定科目の例
取引の内容 | 勘定科目 |
|---|---|
ビーズ・布・金具・パーツの購入 | 材料費(または仕入高) |
年末に残った未使用材料 | 原材料(棚卸資産) |
売れ残った完成品 | 製品(棚卸資産) |
作品の発送送料・梱包資材 | 荷造運賃 |
minne・Creema等の販売手数料 | 販売手数料 |
ネット広告・SNS宣伝・名刺 | 広告宣伝費 |
制作道具(10万円未満) | 消耗品費 |
どこまでを必要経費にできるかの基本は、国税庁「No.2210 必要経費の知識」で確認できます。科目の整理に迷ったら勘定科目を整理する実務もあわせてご覧ください。材料費や手数料の仕訳をまとめて任せたいときは、記帳を代行してもらう方法もあります。
趣味と事業の材料の線引き
ハンドメイドは趣味との境目があいまいになりやすい分野です。事業として販売する作品の材料と、自分用・練習用の材料は分けて考え、事業分だけを経費にします。事業用の材料はまとめて購入・記録し、私用と混ざらないようにするのがコツです。生活費と事業費の線引きに悩む方は生活費と事業費が同じ財布から出る事業の記録の残し方を参考にしてください。
年末の棚卸と月次の締め
年末(12月31日)には、未使用の材料と売れ残った完成品を数えて棚卸資産として繰り越します。材料が少額でも、事業規模が大きくなってきたら在庫を把握しておくと、正しい利益が計算できます。
数値例で見る1か月の記帳
たとえば、月の売上(販売総額)が15万円で、そのうち販売手数料が1.5万円だったとします。売上は15万円で計上し、手数料1.5万円は経費に。さらに材料の購入3万円、送料・梱包2万円、広告費1万円を差し引くと、その月の大まかな利益はおよそ7.5万円と見えてきます(材料の在庫増減は年末の棚卸で調整)。売上15万円に対して材料費が2割前後に収まっているかを見ておくと、値付けが適切かどうかの目安になります。記帳・帳簿の保存ルールは国税庁「No.2080 白色申告者の記帳・帳簿等保存制度」で確認できます。棚卸の進め方は実地棚卸の進め方と帳簿棚卸との差異処理で解説しています。
よくある質問
Q. 材料をまとめ買いした月は、全額その年の経費にできますか?
その年に使って売れた作品の材料分は経費になりますが、年末に残った未使用材料や売れ残りの完成品は棚卸資産として翌年に繰り越します。まとめ買いの月に全額を経費にすると、利益が実態より小さく計算されるため注意が必要です。
Q. minneやCreemaの販売手数料は、売上から引いて記帳してよいですか?
売上は販売総額で計上し、手数料は別に「販売手数料」として経費にします。手数料を差し引いた入金額を売上にすると、手数料が経費から漏れてしまいます。総額計上と手数料の経費計上を分けるのが原則です。
Q. 趣味で買った材料も経費にできますか?
事業として販売する作品に使う材料が経費の対象です。自分用や練習用の材料は事業の経費にはできません。事業分と私用分を分けて購入・記録し、線引きの根拠を残しておくと安心です。
Q. 副業のハンドメイドでも記帳は必要ですか?
継続して販売し、事業所得や雑所得として申告する場合は記帳が必要です。特に事業所得として青色申告するなら、帳簿づけと保存が要件になります。売上規模が小さくても、材料・売上・手数料の記録は残しておきましょう。
今日から迷わない材料・売上・手数料の分け方
ハンドメイド作家の記帳は、売上を販売総額で計上し、販売手数料を経費にして、材料と完成品の在庫を年末に棚卸するのが基本です。趣味と事業の材料を分け、売れた分だけを原価にすれば、正しい利益が計算できます。
とはいえ、制作と出品・発送に追われる中で、材料の記録や手数料の仕訳、在庫の棚卸まで一人でこなすのは、思った以上に手間がかかります。数字が合わないまま確定申告を迎える前に、記帳を任せて制作に集中することも検討してみてください。実際に、少額の手数料や送料の積み重ねが漏れていた、というご相談は少なくありません。
領収書丸投げドットコムなら、材料の領収書や売上・入金の明細を送るだけで、日々の記帳から確定申告書類の作成まで代行できます。契約の縛りはなく、税理士の監修つきです。制作の手を止めずに帳簿を整えたい方は、制作に集中できるよう記帳を任せられるか相談する(無料)ところから始めてみてください。同じ作家仲間がどう使っているかは実際の利用者の事例を見るとイメージしやすくなります。
【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








