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送料・梱包材・代引き手数料の経理処理と科...

2026/8/12

送料・梱包材・代引き手数料の経理処理と科目の選び方を解説

  • 税務

送料・梱包材・代引き手数料は「荷造運賃」「荷造運賃または消耗品費」「支払手数料」を基本に、自分のお店に合った対応表を作って一貫処理するのがコツです。手数料が引かれた売上を総額で計上する考え方まで整理します。

ネットショップやハンドメイド販売、フリマアプリなど、商品を「送る」ビジネスをしていると、送料や梱包材、代引き手数料といった費用が日々発生します。金額は一つひとつ小さくても件数が多いため、科目選びを間違えると帳簿が見えづらくなり、後から「これは何の費用だったか」とわからなくなりがちです。

☑ 商品を発送するときの送料を、どの勘定科目で処理すればよいか迷っている

☑ 段ボールや緩衝材などの梱包材を「消耗品費」にしてよいのか自信がない

☑ 代引き手数料や決済手数料の扱いが毎回バラバラで、帳簿が整理できていない

発送まわりでよく出てくる送料・梱包材・代引き手数料・各種決済手数料について、どの勘定科目で処理するのが自然なのか、選び方の考え方とあわせて整理しました。自分のお店の発送費用をどう仕訳すればよいか、迷わず判断できるよう順に見ていきます。

発送にかかる費用は「誰が負担するか」で考え方が変わる

送料は「自分が負担する送料」と「お客様から預かる送料」がある

発送費用の経理でまず押さえたいのが、送料を自分(事業者)が負担しているのか、お客様から受け取っているのかという視点です。送料無料で販売している場合は、送料はすべて事業者の負担になります。一方、商品代金とは別に送料をもらっている場合は、その送料はいったん売上の一部として受け取り、配送業者へ支払う形になります。ネットショップ全体の記帳の流れはネットショップ・ECの記帳で確認できます。

この区別を意識せず「とりあえず送料」とまとめてしまうと、収入と費用が混ざり、利益が正しく見えなくなります。最初に「この送料はどちらの立場のものか」を考える習慣をつけると、科目選びがぐっと楽になります。

仕入や販売に直接かかる費用と、間接的な費用を分ける

もう一つの軸が、その費用が売上に直接ひもづくものかという点です。商品を売るために必ず発生する発送費用と、事業全体で使う郵便物や書類の送付費用とでは、性格が少し異なります。同じ「送る費用」でも、目的によって自然な科目が変わることを覚えておきましょう。

大切なのは「一度決めた基準を続けること」

勘定科目には「これでなければ間違い」という唯一の正解がない費用も多くあります。送料や手数料はその典型で、複数の科目のどれを使っても説明がつく場合があります。重要なのは、一度ルールを決めたら毎回同じ科目で処理し続けることです。基準が一貫していれば、月ごとの比較もしやすく、税務上の説明もしやすくなります。白色申告でも一定の記帳と帳簿の保存が求められる点は、国税庁タックスアンサー「No.2080 白色申告者の記帳・帳簿等保存制度」(国税庁)で確認できます。

送料の勘定科目と仕訳の考え方

商品発送の送料は「荷造運賃」が基本

商品をお客様に届けるための送料は、「荷造運賃」という勘定科目を使うのが一般的です。荷造運賃は、商品の発送にかかる運送料や梱包の費用をまとめて扱うための科目で、ネットショップや物販を行う個人事業主にとって出番の多い科目です。宅配便の送料、ゆうパックやレターパックなどの配送料は、ここに集めると管理しやすくなります。

たとえば商品を発送して宅配便の送料500円を現金で支払った場合は、「荷造運賃 500円/現金 500円」という形で記帳します。発送件数が多い月は、この科目の合計を見るだけで配送コストの全体像がつかめます。

事務的な郵便・書類の送付は「通信費」も選択肢

一方で、請求書や契約書、お礼状など、商品そのものではない書類を送る切手代やはがき代は、「通信費」で処理することもあります。通信費は電話やインターネット、郵便など連絡手段にかかる費用をまとめる科目です。商品の発送は荷造運賃、事務的な郵便は通信費、と分けておくと、配送コストと事務コストをそれぞれ把握しやすくなります。

ただし、件数が少なく区別が手間な場合は、どちらかに寄せても差し支えありません。前述のとおり、大切なのは基準を決めて一貫させることです。

お客様から送料を受け取っている場合の扱い

商品代金とは別にお客様から送料をもらっている場合、その送料は売上(または雑収入)として計上し、実際に配送業者へ支払う送料は荷造運賃として費用に計上します。受け取った送料を費用と相殺してしまうと、売上が実態より小さく見えてしまうことがあります。基本は「もらった送料は収入」「払った送料は費用」と、両建てで考えると整理しやすくなります。

梱包材・資材の勘定科目

段ボールや緩衝材は「荷造運賃」か「消耗品費」

段ボール箱、緩衝材(プチプチ)、ガムテープ、宅配袋といった梱包材は、「荷造運賃」に含めて処理する方法と、「消耗品費」として処理する方法があります。発送に直接かかる資材として送料とまとめて管理したいなら荷造運賃、文房具やその他の備品と一緒に消耗品として管理したいなら消耗品費、というように、自分が把握しやすい方を選びます。

  • 荷造運賃に含める…送料と梱包材を合わせて「発送コスト」として一括で見たい場合に向いています

  • 消耗品費にする…梱包材以外の細かい備品とまとめて管理したい場合に向いています

どちらにするか決めたら、以降は同じ科目で処理しましょう。月ごとの発送コストを正確に追いたいネットショップなら、荷造運賃にまとめておく方が分析しやすい傾向があります。

ラベルシール・送り状・伝票類の扱い

宛名ラベルやサーマルロール紙、送り状の用紙なども発送に欠かせない資材です。これらも梱包材と同じ考え方で、荷造運賃か消耗品費のどちらかに揃えて処理します。発送に直結する資材として一体で管理すると、後から見返したときにわかりやすくなります。

まとめ買いした資材の考え方

段ボールや緩衝材をまとめ買いすると、一度に大きな金額になることがあります。通常使う範囲の梱包材であれば、購入した時点で費用として計上して問題ないケースがほとんどです。年度末に大量の在庫が残っているなど、判断に迷う規模であれば、専門家に確認すると安心です。

代引き手数料・決済手数料の経理処理

代引き手数料は「支払手数料」が基本

代金引換(代引き)を利用したときに配送業者へ支払う代引き手数料は、「支払手数料」で処理するのが一般的です。支払手数料は、銀行の振込手数料や各種サービス利用にかかる手数料をまとめて扱う科目で、決済まわりの費用を集めておくのに便利です。どんな支出が支払手数料になるかは支払手数料になるもの一覧で整理しています。発送そのものの費用である送料は荷造運賃、決済にかかる手数料は支払手数料、と分けておくと役割が明確になります。

クレジット決済・コード決済の手数料も「支払手数料」

クレジットカード決済やQRコード決済、ネットショップのモールに支払う販売手数料なども、多くは「支払手数料」でまとめられます。これらは売上の入金時にあらかじめ差し引かれていることが多い点に注意しましょう。たとえば1万円の売上から手数料300円が引かれて9,700円が入金された場合、入金額だけを売上にすると本来の売上が小さく見えてしまいます。キャッシュレス決済の手数料を記帳する具体的な流れはキャッシュレス手数料の記帳方法で確認できます。

  • 売上…手数料が引かれる前の1万円で計上する

  • 支払手数料…差し引かれた300円を費用として計上する

このように「総額の売上」と「差し引かれた手数料」を分けて記帳することで、実際の売上規模と手数料負担の両方が正しく見えるようになります。

振込手数料を自分が負担するときの扱い

仕入代金や外注費を振り込む際に自分が振込手数料を負担した場合も、「支払手数料」で処理します。決済や送金にかかる手数料は支払手数料に集める、と決めておけば、決済コストの合計をひと目で確認できます。

帳簿づけをラクにする整理のコツ

発送関連の科目をあらかじめ決めておく

発送費用は件数が多く、毎回科目を考えていると時間がかかります。そこで、あらかじめ「送料は荷造運賃」「梱包材は荷造運賃」「代引き・決済手数料は支払手数料」のように自分なりの対応表を作っておくと、迷いがなくなります。一度ルールを決めてしまえば、あとは機械的に処理できるため、記帳のスピードも精度も上がります。件数の多い発送費用の仕訳をまとめて手放したいときは、記帳代行のしくみを使うと負担を減らせます。

レシート・明細はその都度ためずに整理する

  • 配送業者の利用明細や運賃の領収書を月ごとにまとめておく

  • 決済サービスの管理画面から、手数料の明細を定期的に確認・保存する

  • 梱包材の購入レシートは、購入の都度すぐに保管場所を決めておく

発送関連の証ひょう類は数が多いため、ためてしまうと申告前に大きな負担になります。こまめに整理しておくことが、結果的に一番の時短につながります。

決済サービスの入金明細は「総額」を確認する

ネットショップやフリマアプリでは、手数料が差し引かれたあとの金額が入金されることがほとんどです。入金額だけを見ていると、売上も手数料も実態より小さく記帳してしまいます。各サービスの管理画面で「売上の総額」と「差し引かれた手数料」の内訳を確認し、両方をきちんと帳簿に反映させましょう。これは利益を正しく把握するうえでも欠かせないポイントです。

よくある質問

Q. 送料を「通信費」で処理してしまっていましたが、問題ですか?

商品発送の送料は荷造運賃で処理するのが一般的ですが、通信費で処理していたからといって直ちに誤りというわけではありません。大切なのは科目を一貫させることと、内容が説明できることです。ただ、発送コストを正確に把握したいのであれば、商品の送料は荷造運賃、事務的な郵便は通信費、と分けておくことをおすすめします。次年度からでも基準を整えていけば問題ありません。

Q. 梱包材は「荷造運賃」と「消耗品費」のどちらが正解ですか?

どちらでも構いません。発送コストとして送料と一体で管理したいなら荷造運賃、その他の備品とまとめたいなら消耗品費が向いています。判断のポイントは「自分が後から見返したときにわかりやすいか」です。一度決めたら、同じ科目で処理し続けるようにしましょう。

Q. 手数料が引かれて入金された売上は、入金額をそのまま売上にしてもよいですか?

原則として、手数料が引かれる前の総額を売上として計上し、差し引かれた手数料は支払手数料として別に費用計上します。入金額だけを売上にすると、本来の売上規模も手数料負担も見えなくなってしまいます。決済サービスの明細で内訳を確認し、売上と手数料を分けて記帳しましょう。

まとめ|発送費用は「科目のルール」を決めれば迷わない

送料・梱包材・代引き手数料は、それぞれ「荷造運賃」「荷造運賃または消耗品費」「支払手数料」を基本としつつ、自分のお店に合った対応表を作って一貫して処理することが何より大切です。さらに、手数料が引かれた売上は総額で計上し、差し引かれた手数料を別に費用とすることで、利益が正しく見えるようになります。ルールさえ決まってしまえば、件数の多い発送費用も迷わずさばけるようになります。

毎日の発送に追われながら、一件ずつの送料や手数料を正確に記帳し続けるのは、思った以上に手間のかかる作業です。商品を売ることに集中したいのに、帳簿づけに時間を取られてしまっては本末転倒です。領収書丸投げドットコムは、領収書・請求書を郵送かスマホ撮影で送るだけで、記帳から確定申告書類の作成までを代行します。煩雑な発送費用の仕訳も、税理士監修のもとでまとめてお預かりします。発送費用の仕訳を手放して販売に集中する方法を相談する(相談は無料です)。費用感は料金プランの一覧でご確認いただけます。

あわせて読みたい:個人事業主の確定申告完全ガイド|このテーマの全体像を1本にまとめて解説しています。

【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。

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