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出張費・旅費の経費処理|宿泊費・交通費・...

2026/9/8

出張費・旅費の経費処理|宿泊費・交通費・日当の考え方を解説

  • 税金

出張費・旅費は「旅費交通費」として、事業目的の移動・宿泊にかかった実費を経費にできます。交通費・宿泊費・日当の考え方を項目ごとに押さえれば、1回あたりの金額が大きい出張の負担を、正しく処理して軽くできます。

仕事で遠方へ出かけたとき、交通費や宿泊費、現地での食事代など、いろいろな出費が発生します。これらをどこまで経費にできるのか、はっきり分からないまま処理している個人事業主の方は意外と多いものです。出張は1回あたりの金額が大きくなりやすいため、正しく経費にできれば事業の負担を軽くすることにつながります。項目ごとに考え方を整理していきましょう。

☑ 出張のときの電車代やホテル代を経費にしていいのか分からない

☑ 「日当」という言葉は聞くけれど、個人事業主でも使えるのか知りたい

☑ 出張先での食事代やお土産代まで経費になるのか迷う

出張費・旅費の基本的な考え方

出張にかかる費用は「旅費交通費」という費目で経費にできます。対象になるのは、あくまで事業のための移動や宿泊にかかった実費です。経費全般の考え方は国税庁タックスアンサーNo.2210「必要経費の知識」で確認できます。

事業のための出張であることが前提

経費にできるのは、あくまで事業の目的で行った出張にかかる費用です。取引先への訪問、商談、現地調査、仕事に関係するセミナーへの参加などが該当します。観光が主目的の旅行は、当然ながら経費にはなりません。出張なのか私的な旅行なのか、その目的をはっきりさせておくことが、経費処理の出発点になります。

旅費交通費に含まれる主なもの

  • 電車・バス・飛行機・タクシーなどの交通費

  • 出張先での宿泊費(ホテル代など)

  • 有料道路の通行料や駐車場代

  • 出張のための荷物の送料など

これらは事業のための出張であれば、実際にかかった金額を経費として計上できます。

交通費の扱いと記録のしかた

交通費は発生頻度が高く、こまめな記録が大切な項目です。領収書が出ないものは利用日・区間・金額の記録で補い、領収書が出るものは必ず保管します。

領収書が出ないものは記録で補う

電車やバスのように領収書が出ないケースでは、いつ・どこから・どこまで・いくら使ったのかを記録しておくことが大切です。交通系ICカードの利用履歴や、出張の行程をまとめたメモが記録の助けになります。出張報告のような形で行程を残しておくと、後から見返したときにも分かりやすくなります。日付・訪問先・移動区間を一行ずつメモするだけでも、立派な記録になります。

タクシー・飛行機などは領収書を保管

タクシー代や航空券、特急券などは領収書が発行されます。これらは経費の証拠になるため、必ず保管しておきましょう。チケットの予約画面や明細をデータで残しておくのも有効です。なお、出張に使う車を事業用に購入した場合など、金額の大きい資産は一度に経費にできず減価償却の対象になります。特例の組み合わせ方は減価償却の特例を組み合わせて節税効果を最大化する方法で解説しています。

宿泊費の考え方

宿泊費は実費が基本で、領収書を受け取って保管します。上限が決まっているわけではありませんが、事業規模や目的に見合った常識的な範囲を意識すると安心です。

宿泊費は実費が基本

ホテルや旅館の宿泊代は、実際にかかった金額を経費として計上します。領収書を必ず受け取り、保管しておきましょう。宿泊費の中に朝食代が含まれている場合は、明細を確認しておくと処理がスムーズです。

常識的な範囲を意識する

宿泊費に明確な上限があるわけではありませんが、事業規模や出張の目的に見合わないほど高額な宿泊は、事業に必要な範囲を超えていると見られることもあります。あくまで仕事のための宿泊として、常識的な範囲を意識すると安心です。

前泊・後泊の扱い

早朝の移動が必要なために前日から現地入りする前泊や、業務が遅くまで続いて当日中に戻れない後泊は、出張に必要なものであれば宿泊費として経費にできます。一方で、観光を目的に出張の前後に滞在を延ばすような場合、その延長分はプライベートな支出となり経費にはなりません。仕事に必要な日数かどうかを基準に考えましょう。

個人事業主と「日当」の関係

会社員の出張では日当が支給されることがありますが、個人事業主は事業主本人への日当を経費にできません。出張費は日当ではなく、交通費や宿泊費といった実費で処理するのが基本です。

日当とは

日当とは、出張中の細かな雑費(食事代やちょっとした諸経費)をまかなうために、実費とは別に定額で支給されるお金のことです。法人では、出張旅費規程を整えたうえで役員や従業員に日当を支給し、経費として扱う仕組みがあります。

個人事業主は自分への日当を経費にできない

個人事業主の場合、事業主である自分自身に日当を支払って経費にすることはできません。事業主本人への支払いは、事業のお金を自分に移すだけの行為とみなされるためです。出張にかかった費用は、日当という形ではなく、交通費や宿泊費といった実費で経費にするのが基本です。なお、従業員を雇っている場合は、規程を整えることで従業員への日当を経費にできるケースがあります。

  • 事業主本人:日当は経費にできない(実費で計上)

  • 従業員:規程があれば日当を経費にできる場合がある

出張先での食事代・その他の注意点

出張中の一人の食事代は原則として経費になりません。お土産や観光費も基本は対象外です。事業とプライベートが混ざりやすい支出ほど、区別と記録が大切になります。

一人での食事代は原則として経費にならない

出張中であっても、自分一人の食事代は原則として経費にはなりません。食事は出張していなくても必要なものと考えられるためです。一方、出張先で取引先と会食した場合は、交際費や会議費として扱える可能性があります。

お土産・観光費は基本的に対象外

家族や自分のためのお土産、観光にかかった費用はプライベートな支出であり、経費にはなりません。出張に観光を組み合わせる場合は、仕事の部分とプライベートの部分を区別して記録することが大切です。ただし、取引先への手土産であれば、交際費として扱える場合があります。同じ「お土産代」でも、誰のためのものかによって扱いが変わる点を覚えておきましょう。事業と私的支出をまたぐ費用の按分の考え方は、事業性ローン・借入金利息を経費化して節税する考え方と按分も参考になります。

クレジットカードの明細も活用する

出張費は交通費・宿泊費・飲食費など項目が多く、現金とカード払いが混ざりがちです。クレジットカードの利用明細は、いつ・どこで・いくら使ったかが一覧で残るため、経費の確認に役立ちます。事業用とプライベート用でカードを分けておくと、出張費の整理がさらにしやすくなります。旅費の仕訳をまとめて外に出したい場合は、旅費の仕訳をまとめて任せる記帳代行という方法もあります。

よくある質問

Q. 出張に家族を同行させた場合、家族分の交通費も経費になりますか?

家族が事業の業務に関わっていない場合、家族分の交通費や宿泊費はプライベートな支出となり、経費にはできません。経費にできるのは、あくまで事業のために移動・宿泊した本人(および業務に従事する従業員)の分です。

Q. 出張先での一人のランチ代は経費にできますか?

原則として、一人での食事代は出張中であっても経費にはなりません。食事は日常的に必要な支出と考えられるためです。取引先との会食であれば交際費などとして扱える場合があります。

Q. 電車代の領収書がない場合はどうすればよいですか?

電車やバスのように領収書が出ない交通費は、利用日・区間・金額を記録しておけば経費にできます。ICカードの利用履歴や出張の行程メモが記録の根拠になります。日付ごとに整理して残しておくと安心です。

出張費で迷ったときの結論

出張費・旅費の経費処理で大切なのは、事業のための出張であることを前提に、交通費や宿泊費といった実費をきちんと記録しておくことです。個人事業主の場合、自分への日当は経費にできないため、実費ベースで処理するのが基本になります。集めた経費を青色申告特別控除と組み合わせて所得を抑える考え方は、青色申告特別控除65万・55万・10万の違いで段階別に確認できます。

領収書が出ないものは行程の記録で補い、観光やプライベートな支出としっかり区別しておけば、出張費の処理に迷うことは少なくなります。1回ごとの金額が大きい出張だからこそ、こまめな記録が後々の安心につながります。出張から戻ったらできるだけ早く、その日のうちに行程と支出を整理しておく習慣をつけると、記憶が新しいうちに正確な記録が残せます。

出張のたびに増える領収書を、帰宅後に一枚ずつ仕訳するのは骨が折れます。現金とカード払いが混ざるほど、あとで突き合わせる手間も膨らみます。

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【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。

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