失業給付を受けながら開業準備|確定申告と再就職手当の注意点
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確定申告

結論から言うと、失業給付は非課税で確定申告に含める必要はありません。ただし、開業届を出すと失業状態でなくなり給付が止まる点や、再就職手当との関係には注意が必要です。給付を受けながら開業準備を進める際のポイントを整理しました。
会社を辞めて独立を目指すとき、収入が途切れる期間を支えてくれるのが雇用保険の失業給付です。「給付を受け取りながら開業の準備をしてもいいのか」「もらった給付は申告のときにどう扱うのか」と、お金まわりの疑問が次々と湧いてくる時期でもあります。制度を正しく理解しないまま進めると、思わぬ損をしたり、手続きでつまずいたりすることもあります。順に整理していきましょう。
☑ 失業給付をもらいながら開業準備を進めているが、税金がどうなるか不安
☑ 失業給付は確定申告に含めるのか、含めないのか分からない
☑ 開業すると再就職手当がもらえると聞いたが、条件がよく分からない
☑ 開業届を出すタイミングで、給付が止まるのか気になっている
失業給付は確定申告に含めなくてよい
まず多くの方が気にされる「失業給付に税金はかかるのか」という点から整理します。ここを誤解していると、必要のない申告に時間を使ってしまうことになります。
失業給付(基本手当)は非課税
雇用保険から支給される失業給付、いわゆる基本手当は非課税とされています。生活の安定を支えるためのお金であることから、所得税や住民税の対象にはなりません。そのため、確定申告の際に収入として申告する必要はありません。給付金には課税されるものと非課税のものがあり、その線引きは給付金の課税・非課税の見分け方にまとめています。
確定申告書に書かなくてよい
非課税である以上、失業給付の金額を確定申告書の収入欄や所得欄に記載する必要はありません。同じく非課税で受け取ったお金は、所得の計算からは外して考えます。一方で、給付を受ける前の給与や、開業後の事業収入は申告の対象になるため、区別して整理することが大切です。
失業給付(基本手当)は申告不要
退職前の給与は給与所得として申告対象
開業後の収入は事業所得として申告対象
開業すると失業給付はどうなるのか
失業給付は「働く意思と能力があるのに仕事がない人」を支える制度です。そのため、自分で事業を始めて開業届を出すと、立場が変わります。ここを誤解すると、給付の受給とトラブルになりかねません。
開業届を出すと失業状態ではなくなる
個人事業主として開業届を提出すると、「失業状態」ではなくなるため、原則として基本手当の支給は受けられなくなります。準備期間中はまだ開業していない段階として給付を受けられることがありますが、実際に事業を始めたら、ハローワークへの届け出が必要です。
準備段階と開業のラインを意識する
情報収集や勉強、人脈づくりといった段階はまだ「準備」とみなされることが一般的ですが、収入を得て事業を本格的に始めた段階では「開業」と判断されます。どの時点で開業届を出すか、給付との関係でいつまで受給できるかは、ハローワークに相談しながら進めるのが安全です。
再就職手当を受けられる場合がある
失業給付を受給している方が、所定の給付日数を多く残して事業を始めると、「再就職手当」という一時金を受け取れる場合があります。独立を後押ししてくれる制度です。
再就職手当の基本的な考え方
再就職手当は、早期に安定した職業に就いた人や、要件を満たして事業を開始した人に支給される手当です。残っている給付日数が一定以上あることなど、いくつかの条件を満たす必要があります。条件や金額の詳細は変わることがあるため、最新情報はハローワークや公的機関でご確認ください。
再就職手当も非課税
再就職手当も雇用保険から支給される給付であり、非課税です。したがって、こちらも確定申告に含める必要はありません。受け取った金額をそのまま事業の元手にしても、税金の計算上は収入として扱われないという点を押さえておきましょう。
給付日数を多く残して事業を始めると対象になりやすい
支給には複数の要件がある
受け取った手当は非課税で申告不要
開業後の確定申告で気をつけること
開業した後は、事業の収入と経費を自分で管理し、確定申告をする立場になります。失業給付を受けていた期間との切り替えがあるため、整理のコツを押さえておきましょう。確定申告が必要になる人の範囲は、国税庁タックスアンサーNo.2020「確定申告」で確認できます。給付と事業収入が入り混じる初年度の申告をまとめて任せたい場合は、開業初年度の確定申告をまるごと任せる方法もあります。
開業前にかかった費用も経費にできることがある
開業日より前に事業のために支払った費用は、「開業費」として後から経費に計上できる場合があります。準備期間中に購入した備品や、調査・研修にかかった費用などが該当することがあります。失業給付を受けていた時期の支出でも、事業のためのものなら領収書を残しておきましょう。開業初年度は赤字になりやすいものですが、その事情と備えについては開業年に赤字が出やすい理由と備えが参考になります。
開業初年度は青色申告の準備も検討する
開業初年度から青色申告を選ぶと、帳簿づけは必要になりますが、所得から一定額を差し引ける特典などが受けられます。適用には事前の届け出が必要なため、開業のタイミングで一緒に検討しておくと、初めての確定申告がスムーズになります。青色申告のあらましは、国税庁タックスアンサーNo.2070「青色申告制度」で、年の途中で開業した場合の申請期限は年の途中で開業したときの青色申告の期限で確認できます。
退職前の給与と開業後の収入を区別して整理する
会社を辞めてから独立した方は、同じ1年の中に「退職前にもらった給与」と「開業後に得た事業の収入」が混在します。給与については退職時に源泉徴収票を受け取っているはずなので、それを必ず保管しておきましょう。事業の収入は売上の記録から把握します。この二つは申告書の中で別々の所得として扱いますが、最終的には合算して税額を計算する流れになります。どちらか一方を忘れると申告漏れや払いすぎにつながるため、退職前後でお金の流れをきちんと線引きしておくことが大切です。失業給付の受給期間も含めて、いつ・どんな収入があったのかを一覧にしておくと、初めての申告でも全体像が見えやすくなります。
開業前の支出は領収書を保管しておく
青色申告には事前の届け出が必要
収入と経費は早めに記録する習慣をつける
よくある質問
Q. 失業給付をもらった年は確定申告が必要ですか?
失業給付そのものは非課税なので、それを理由に確定申告が必要になることはありません。ただし、その年に給与所得があって年末調整が済んでいない場合や、開業して事業所得が出た場合は、確定申告が必要になることがあります。失業給付以外の収入の有無で判断しましょう。
Q. 失業給付を受けながら開業準備をしても大丈夫ですか?
情報収集や勉強といった準備段階であれば、受給を続けられることが一般的です。ただし、実際に事業を開始したり開業届を出したりすると、失業状態ではなくなり給付が止まります。判断に迷う場面が多いので、進め方はハローワークに相談しながら決めるのが安心です。
Q. 再就職手当をもらったら確定申告に書きますか?
再就職手当は雇用保険からの非課税の給付なので、確定申告に収入として記載する必要はありません。事業の元手に充てた場合でも、税金の計算上は収入に含めずに考えます。
まとめ|給付と開業のタイミングを整理する
失業給付も再就職手当も非課税であり、確定申告に含める必要はありません。一方で、開業届を出すと失業状態ではなくなり給付が止まること、事業を始めると確定申告が必要になることなど、立場の切り替えに伴う注意点があります。給付を受けながらの開業準備は、タイミングの見極めが何より大切です。
開業後は、準備期間中の支出が経費になることもあるため、早い段階から領収書を保管し、収入と経費を記録する習慣をつけておきましょう。給付の条件や金額は変わることがあるので、最新情報はハローワークや国税庁サイト等でご確認ください。
独立への一歩を踏み出したばかりの時期は、慣れない手続きに追われて経理が後回しになりがちです。退職前の給与、失業給付、開業後の事業収入が入り混じる初年度こそ、記帳と申告を任せてしまうと安心です。領収書丸投げドットコムは、開業準備でたまった領収書を郵送かスマホ撮影で送るだけで、記帳から確定申告書類の作成までを税理士監修で代行します。開業初年度の申告を丸ごと任せられるか相談する(無料)ところから始めてみませんか。実際にどんな事業者が使っているかは、導入事例もご覧いただけます。
【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








