還付申告とは?確定申告が不要でも申告した方が得なケースを解説
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確定申告

還付申告とは、払い過ぎた税金を取り戻すための手続きで、確定申告の義務がない人でも医療費が多かった年や退職した年などは税金が戻る可能性があります。対象になる代表的なケースと、5年間という申告期間の使い方を整理しました。
「あなたは確定申告をしなくて大丈夫ですよ」と言われると、つい安心してそのままにしてしまいがちです。けれども実は、申告の義務はなくても、申告すれば払い過ぎた税金が戻ってくるケースがあります。手続きをしないだけで、本来受け取れるはずのお金を取りこぼしてしまっているとしたら、もったいない話です。この「税金を取り戻すための申告」が還付申告です。
☑ 確定申告は不要と言われたが、本当に申告しなくてよいのか気になる
☑ 医療費がかさんだ年があり、税金が戻るかもしれないと聞いた
☑ 「還付申告」という言葉は知っているが、自分が対象かわからない
還付申告とは「払い過ぎた税金を返してもらう手続き」
還付申告を理解するうえで、まずは「なぜ税金が戻ってくるのか」という根本を押さえておきましょう。制度の概要は、国税庁タックスアンサーNo.2030「還付申告」国税庁の解説ページで確認できます。
税金は先に多めに納めていることがある
給与や報酬を受け取るとき、あらかじめ所得税が差し引かれている(源泉徴収されている)ことがあります。この時点では、その年に使えるさまざまな控除がまだ反映されていません。そのため、控除を反映して計算し直すと「本来より多く納めていた」という状態になることがあるのです。
還付申告はその差額を取り戻す手続き
還付申告は、控除などをきちんと反映して税額を計算し直し、納め過ぎていた分を返してもらうための申告です。納税が義務である通常の確定申告とは方向が逆で、こちらは「権利として行うことができる」手続きという位置づけになります。やらなければ罰せられるものではありませんが、やらなければ戻るはずのお金が戻ってこない、という性質のものです。
「申告しないと戻らない」のがポイント
大切なのは、納め過ぎがあっても自動的に返金されるわけではない、という点です。控除を反映して計算し直す手続きを自分で行ってはじめて、差額が戻ってきます。つまり「黙っていても誰かが気づいて返してくれる」ことはなく、対象に気づいて自分から申告することが何より重要になります。心当たりのある方が手続きをしていないだけで、毎年多くの還付の機会が見過ごされていると言われています。
確定申告が不要でも還付申告した方が得なケース
確定申告の義務がない方でも、次のような事情があれば還付申告で税金が戻る可能性があります。一つでも当てはまれば、確認してみる価値があります。
医療費が多くかかった年
1年間の医療費が一定額を超えると、医療費控除を受けられる場合があります
本人だけでなく、生計を同じくする家族の分も合算できることがあります
通院のための交通費など、見落としやすい支出が対象になることもあります
家族の医療費を世帯でどう申告するかは、夫婦ともに個人事業主のときの世帯での申告も参考になります。
寄附やふるさと納税をした年
ふるさと納税をはじめとする寄附には、控除の対象になるものがあります。手続きを取らなければ控除が反映されないことがあるため、寄附をした年は還付申告の対象になっていないか確認しておくと安心です。寄付型の支援を受けたときの所得区分が気になる場合は、クラウドファンディング・寄付型支援を受けた人の確定申告で確認できます。
年の途中で退職し、その後再就職していない
年の途中で会社を辞め、その年は年末調整を受けていない場合、源泉徴収された税金が納め過ぎになっていることがあります。給与所得者で確定申告が必要になる人・したほうがよい人の考え方は、国税庁タックスアンサーNo.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」国税庁の解説ページで確認できます。こうしたケースも、還付申告で取り戻せる可能性があります。療養などで年の途中から働けなくなった場合の申告の考え方は、療養で年の途中に休業した年の確定申告も参考になります。
還付申告のタイミングと期間
還付申告は通常の確定申告とは別の期間が認められており、慌てて手続きする必要はありません。
確定申告の期間を待たなくてよい
還付申告は、対象となる年の翌年1月1日から手続きができます。2月16日からの確定申告期間を待つ必要はなく、年明けすぐに動くこともできます。混み合う時期を避けて手続きしたい方にとっては、この点はメリットといえます。
5年間という余裕のある期間
還付申告ができる期間は、対象年の翌年1月1日から5年間とされています
そのため「数年前の分」でも、まだ期間内であれば申告できる可能性があります
過去に出しそびれた心当たりがあれば、まとめて確認してみるとよいでしょう
還付申告で気をつけたいポイント
取り戻せる手続きとはいえ、いくつか注意しておきたい点があります。
必要な証明書類をそろえる
控除を受けるには、その内容を裏づける書類が必要です。医療費控除なら医療費の明細、寄附なら寄附先からの証明書などです。手続きの段階で慌てないよう、対象になりそうな年の書類は早めに手元に集めておきましょう。医療費の領収書や証明書の整理から任せたいなら、記帳から書類作成まで任せるやり方もあります。
必ず戻ると決めつけない
還付申告をすれば誰でも必ず税金が戻る、というわけではありません。その年の所得や納めた税額の状況によっては、戻る金額がない場合もあります。実際に戻るかどうかは個別の状況によるため、判断に迷うときは専門家に相談すると確実です。「必ず得する」とうたう情報には注意し、自分の状況に照らして冷静に確認しましょう。
還付申告の進め方の流れ
はじめて還付申告をする方にとっては、何から手をつければよいかが見えにくいものです。大まかな流れを知っておくと、ぐっと取り組みやすくなります。記帳代行のご相談でも「何年か前に医療費がかさんだ年がある」と後から気づかれる方は少なくなく、記録がまとまっていれば対象年の洗い出しもスムーズです。
大まかなステップ
対象になりそうな年と、その年の控除のもとになる支出を洗い出す
医療費の明細や寄附の証明書など、控除を裏づける書類を集める
源泉徴収票など、その年に納めた税額がわかる書類を用意する
控除を反映して税額を計算し直し、申告書を作成して提出する
一年ごとに区切って考える
複数年分をまとめて取り戻したい場合でも、申告は年ごとに行うのが基本です。「数年分まとめて」と聞くと身構えてしまいますが、一年ずつ書類をそろえて整理すれば、一つひとつは決して複雑な作業ではありません。まずは一番心当たりのある年から手をつけてみると、全体の流れがつかみやすくなります。
よくある質問
Q. 確定申告が不要と言われたのに、申告してもよいのですか?
はい、確定申告の義務がない方でも、還付申告は権利として行うことができます。医療費控除や寄附の控除など、申告することで初めて反映される控除があるため、対象になりそうな事情があれば申告を検討する価値があります。
Q. 還付申告はいつまでにすればよいですか?
還付申告ができる期間は、対象となる年の翌年1月1日から5年間とされています。確定申告期間を過ぎていても手続きできますが、年度によって細かな取り扱いが変わることもあるため、最新情報は国税庁のサイト等でご確認ください。
Q. 医療費の領収書をなくしてしまいました。控除はあきらめるしかないですか?
医療費については、領収書そのものがなくても、別の記録から支払い内容を確認できる場合があります。まずは手元にある資料を整理し、何が確認できるかを把握することが大切です。書類の扱いに不安があれば、記帳代行などのサービスに相談するのも一つの方法です。
還付申告で損をしないための要点
還付申告は、払い過ぎた税金を取り戻すための手続きです。確定申告の義務がない方でも、医療費が多くかかった年や、寄附をした年、年の途中で退職した年などは、申告することで税金が戻る可能性があります。義務がないからと何もしないままだと、本来受け取れたお金を取りこぼしてしまうこともあるのです。
還付申告は対象年の翌年から5年間という余裕のある期間が認められており、確定申告期間を待つ必要もありません。「自分は対象かもしれない」と感じたら、まずは該当しそうな年の書類を集めるところから始めてみましょう。
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【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








