確定申告と国民健康保険料の関係|所得が保険料を決める仕組み
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確定申告

確定申告と国民健康保険料は、前年の所得を通じて直結しています。国保料は売上ではなく経費を差し引いた後の所得で決まり、青色申告の活用や経費の計上漏れ防止が保険料の適正化にも効きます。所得と保険料のつながり、そして一年の時間差という注意点を整理します。
個人事業主やフリーランスの方にとって、毎年の確定申告と並んで気になるのが、国民健康保険料の負担です。「去年より売上が増えたら、保険料がぐっと上がって驚いた」という声は珍しくありません。国民健康保険料は確定申告で計算される所得をもとに決まるため、この二つは切っても切れない関係にあります。仕組みを知らないまま申告だけを済ませていると、後から届く保険料の通知に戸惑うことになります。
☑ 確定申告の内容で国民健康保険料が決まると聞いたが、仕組みが分からない
☑ 所得が増えると保険料も上がるのか、不安に感じている
☑ 申告のやり方で保険料が変わることがあるのか知りたい
国民健康保険料は「所得」をもとに決まる
会社員が加入する健康保険は給与に応じて保険料が決まりますが、自営業者などが加入する国民健康保険は仕組みが異なります。その中心にあるのが「所得」です。参考までに、会社員が加入する健康保険の仕組みは全国健康保険協会(協会けんぽ、https://www.kyoukaikenpo.or.jp/)で確認でき、給与ベースで保険料が決まる点が国民健康保険との大きな違いです。
確定申告の所得が保険料計算の基礎になる
国民健康保険料は、前年の所得をもとに計算されます。その所得は、確定申告で確定した金額が市区町村に伝わり、保険料計算の基礎として使われます。つまり、確定申告で報告した所得が、翌年度の保険料に直接影響するのです。
所得が増えれば保険料も増える傾向
国民健康保険料には、所得に応じて変わる部分があります。そのため、事業が好調で所得が増えた年の翌年度は、保険料も増える傾向があります。逆に所得が減れば保険料も抑えられることが多く、所得と保険料が連動していることを理解しておくと、急な負担増にも慌てずに済みます。
前年の所得が翌年度の保険料に反映される
所得が増えると保険料も増える傾向がある
保険料の計算方法は市区町村ごとに異なる
保険料を決める「所得」とは何を指すのか
ここで言う「所得」は、売上そのものではありません。ここを誤解すると、必要以上に保険料を心配してしまいます。
収入から経費を差し引いた後の金額
事業所得の場合、保険料計算の基礎となるのは、売上そのものではなく、売上から必要経費を差し引いた後の所得です。つまり、経費を正しく計上して所得を適正に算出することが、結果として保険料の適正化にもつながります。経費の計上漏れは、所得を過大にしてしまうおそれがあります。
所得控除の一部は保険料計算では扱いが異なる
所得税の計算では扶養控除や生命保険料控除など多くの控除が使えますが、国民健康保険料の計算では、これらの控除がそのまま反映されるわけではありません。保険料の計算で考慮される所得の範囲は、所得税の課税所得とは異なる点に注意が必要です。詳しい計算方法は、お住まいの市区町村の窓口や公式サイトでご確認ください。
基礎となるのは売上ではなく経費控除後の所得
経費の計上漏れは所得を過大にしてしまう
所得税の控除がそのまま保険料に効くわけではない
青色申告と保険料の関係
確定申告のやり方によって、保険料計算の基礎となる所得が変わることがあります。特に青色申告は知っておきたいポイントです。
青色申告特別控除が所得を下げる
青色申告を選ぶと、一定の要件を満たすことで青色申告特別控除を受けられます。この控除は事業所得を計算する段階で差し引かれるため、保険料計算の基礎となる所得も小さくなり、結果として保険料の軽減につながることがあります。控除額や要件は、国税庁タックスアンサーNo.2072「青色申告特別控除」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2072.htm)で確認できます。所得税だけでなく保険料の面からも、青色申告にはメリットがあるといえます。
正しい記帳が保険料の適正化につながる
青色申告特別控除の恩恵を受けるには、日々の取引を帳簿につけることが前提になります。きちんとした記帳は、経費の計上漏れを防ぎ、所得を適正に保つことにもつながります。手間に感じる帳簿づけが、税金と保険料の両面で効いてくるのです。日々の集計に時間を取られている方は、確定申告の準備をまるごと任せるサービスを土台にすると、所得を正確に保ちながら本業に集中しやすくなります。
保険料は翌年度にかかってくる点に注意
もう一つ意識しておきたいのが、国民健康保険料は「前年の所得」をもとに計算されるという時間差です。たとえば事業が好調で所得が大きく増えた年は、その年の確定申告を終えた後、翌年度になってから保険料の負担が増える形で表れます。所得が増えた年に「思ったより手元にお金が残った」と感じても、翌年度の保険料の上昇分を見込んでおかないと、後で資金繰りに困ることがあります。逆に、所得が減った年の翌年度は保険料も下がりやすくなります。所得と保険料の間にこうした一年のずれがあることを知っておくと、見通しを立てて手元資金を備えやすくなります。夫婦それぞれが所得を得ている世帯では、夫婦ともに個人事業主の確定申告で扱う世帯単位の考え方も、保険料の見通しを立てるうえで参考になります。
所得が低い年の保険料軽減制度
所得が一定の基準を下回る世帯には、保険料が軽減される仕組みがあります。これは申告をしているかどうかが関わってくる大切な制度です。
所得が少ないと軽減の対象になることがある
世帯の所得が一定の基準以下の場合、国民健康保険料の一部が軽減される制度があります。収入が少なかった年や、事業を縮小した年などは、この軽減の対象になる可能性があります。病気や療養で年の途中から働けなくなった場合の申告は、病気・療養で年の途中に休業した個人事業主の確定申告で扱っており、所得が下がった年こそ申告しておく意味があります。基準や軽減の割合は制度によって定められているため、最新情報は市区町村でご確認ください。
申告をしていないと軽減が受けられないことも
軽減を受けるためには、所得が少ないことを役所が把握している必要があります。確定申告や住民税の申告をしていないと、所得が不明として扱われ、本来受けられる軽減が適用されないことがあります。収入が少ない年でも、申告をしておくことが軽減を受けるための鍵になります。なお、青色申告の要件を満たせず控除が取り消されると所得計算に影響するため、青色申告が取り消される条件と再申請の方法も押さえておくと安心です。
所得が基準以下なら保険料が軽減されることがある
軽減を受けるには所得の申告が前提になる
収入が少ない年こそ申告しておく意味がある
よくある質問
Q. 確定申告をしないと国民健康保険料はどうなりますか?
申告をしないと、市区町村があなたの所得を把握できず、保険料が正しく計算されなかったり、本来受けられる軽減が適用されなかったりすることがあります。収入が少ない年でも、所得を申告しておくことで保険料の適正化や軽減につながるため、申告しておくことをおすすめします。
Q. 売上が増えると保険料も必ず上がりますか?
保険料の基礎になるのは売上ではなく、経費を差し引いた後の所得です。売上が増えても、その分経費がかかって所得があまり増えていなければ、保険料の増え方も緩やかになります。経費を漏れなく計上することが、保険料の面でも大切です。
Q. 青色申告にすると国民健康保険料は安くなりますか?
青色申告特別控除によって事業所得が小さくなれば、保険料計算の基礎となる所得も下がるため、軽減につながることがあります。ただし、要件を満たした記帳が前提になります。具体的な保険料の計算方法は市区町村によって異なるため、詳細は窓口でご確認ください。
今日から意識したい所得と保険料のつながり
国民健康保険料は前年の所得をもとに決まり、その所得は確定申告で確定した金額が基礎になります。所得が増えれば保険料も増える傾向があり、所得は売上ではなく経費を差し引いた後の金額で計算されます。経費の計上漏れを防ぎ、青色申告を活用することは、所得税だけでなく保険料の適正化にもつながります。
また、収入が少なかった年でも、申告をしておくことで保険料の軽減を受けられる可能性があります。確定申告と国民健康保険料は別々のものではなく、ひとつながりの仕組みとして捉えることが大切です。保険料の計算方法や軽減の基準は市区町村や年度によって異なるため、最新情報は市区町村や国税庁サイト等でご確認ください。
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【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








