地震保険料控除とは?対象になる保険と控除額をやさしく解説
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税金

地震保険料控除は、支払った地震保険料の一部を所得から差し引ける制度で、所得税は上限5万円、住民税は支払額の2分の1(上限あり)が控除されます。火災保険そのものは対象外です。対象になる保険、控除額の計算、確定申告での書き方までを具体例つきで整理します。
地震や津波による被害は火災保険だけではカバーされないため、住まいや家財を守るために地震保険に加入している方は多いでしょう。ところが、この地震保険料が確定申告で控除できることは意外と知られていません。火災保険とセットで契約していることが多く、「保険料のどの部分が控除されるのか」がつかみにくいのも理由のひとつです。仕組みは覚えてしまえば毎年スムーズに申告できます。
☑ 住まいに地震保険をかけているが、確定申告で控除できることを知らなかった
☑ 火災保険とセットで入っているけれど、どの部分が控除の対象になるのか分からない
☑ 控除額がいくらになるのか、どこにどう書けばいいのか毎年あいまいなまま申告している
地震保険料控除の基本
地震保険料控除は、1年間に支払った地震保険料に応じて、一定額を所得から差し引ける所得控除です。地震大国である日本で、住まいを守る保険への加入を後押しする意味合いも持っています。
所得税と住民税の両方で控除できる
地震保険料控除は、所得税だけでなく住民税の計算でも適用されます。ただし、それぞれ控除できる上限額が異なります。所得税では支払った地震保険料の全額(上限あり)、住民税では支払額の2分の1(上限あり)が控除されるという仕組みです。住民税での控除の扱いは、総務省「個人住民税」(https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/150790_06.html)で確認できます。確定申告で申告すれば、住民税の分も自動的に反映されるため、別々に手続きする必要はありません。
火災保険そのものは対象外
注意したいのは、火災保険の保険料は地震保険料控除の対象にならないという点です。控除されるのはあくまで「地震保険」の部分だけです。多くの場合、地震保険は火災保険に付帯する形で契約されているため、保険証券だけ見ると区別がつきにくいかもしれません。次に説明する控除証明書で、対象となる金額を確認しましょう。
控除の対象になる保険
地震保険料控除の対象になるのは、自分や生計を共にする家族が所有し、居住用に使っている家屋や、その中の生活用の家財を補償する地震保険です。
対象になるケース
自宅の建物にかけている地震保険
自宅内の家財(家具・家電など)にかけている地震保険
生計を一にする家族が住む住居にかけている地震保険
対象にならないケース
一方で、次のようなものは控除の対象になりません。事業用として使っている部分や、別荘のように居住していない物件は対象外です。
店舗や事務所など、事業専用の建物にかけた地震保険
常時居住していない別荘などにかけた地震保険
火災保険のみで、地震保険が付帯していない契約
自宅兼事務所のように居住部分と事業部分が混在している場合は、居住用に対応する部分のみが控除の対象となります。世帯のなかで誰の所得から控除するのが有利かも含めて考えたい方は、夫婦世帯の控除の配分と手取り最適化の考え方が参考になります。割合の考え方が分かりにくいときは、税務署や専門家に確認すると安心です。
控除額の計算方法
地震保険料控除の計算は、生命保険料控除に比べてシンプルです。基本の考え方を押さえておきましょう。
所得税での控除額
所得税では、その年に支払った地震保険料の全額が控除されます。ただし上限が5万円と決められているため、5万円を超えて支払っている場合でも控除額は5万円までです。たとえば年間3万円なら3万円が、年間6万円なら上限の5万円が控除されます。地震保険料控除の具体的な計算方法は、国税庁のタックスアンサー(地震保険料控除)でも確認できます。
経過措置(旧長期損害保険料)に注意
2006年末までに契約した一定の長期損害保険については、「旧長期損害保険料」として経過措置の対象となり、地震保険料控除の枠内で別途計算できる場合があります。地震保険料と旧長期損害保険料の両方がある場合は合算しますが、合計の上限はやはり5万円です。古い契約をお持ちの方は、控除証明書に旧長期損害保険料の記載があるか確認してみましょう。
確定申告での書き方
控除額が分かったら、確定申告書に記入します。流れを順番に見ていきましょう。手続きそのものを丸ごと任せたい方には、控除の申告まで任せられる確定申告の代行という方法もあります。
控除証明書を用意する
地震保険に加入していると、保険会社から「地震保険料控除証明書」が送られてきます。火災保険の証券に同封されていたり、契約時の書類に記載されていたりすることもあります。ここに、控除の対象となる地震保険料の金額が明記されています。火災保険全体の保険料ではなく、この証明書に書かれた金額を使う点に注意してください。
申告書に記入する
確定申告書の第二表に地震保険料の支払額を記入し、計算した控除額を第一表の「地震保険料控除」の欄に記入します。e-Taxの場合は案内に従って金額を入力すれば控除額が自動で計算されます。旧長期損害保険料がある場合は、区分を分けて入力する必要があるため、画面の指示をよく確認しましょう。地震保険料と旧長期損害保険料の両方がある場合は、それぞれの区分で計算した控除額を合算しますが、合計の上限は5万円である点を忘れないようにしましょう。
自宅兼事務所の場合の考え方
個人事業主の方の中には、自宅の一部を事務所として使っている方もいるでしょう。この場合、住まい全体にかけた地震保険のうち、居住用に対応する部分だけが地震保険料控除の対象になります。一方、事業に使っている部分に対応する保険料は、所得控除である地震保険料控除ではなく、事業の必要経費(損害保険料など)として扱える場合があります。同じ保険料でも、居住部分は所得控除、事業部分は経費と、計上する場所が分かれるわけです。記帳代行の現場でも、自宅兼事務所の地震保険を居住用と事業用に分けきれずご相談をいただくことがよくあります。床面積などをもとに按分して計算するのが一般的ですが、按分の割合や計上方法に迷うときは、税務署や専門家に相談すると確実です。二重に計上してしまわないよう、区分を整理しておきましょう。
よくある質問
Q. 火災保険料はまったく控除できないのですか?
現在の制度では、火災保険のみの保険料は控除の対象になりません。控除できるのは地震保険部分と、一部の古い長期損害保険(旧長期損害保険料)だけです。火災保険にかけた金額は控除されないと考えておきましょう。
Q. 賃貸住宅でも地震保険料控除は受けられますか?
賃貸住宅にお住まいの方が、自分の家財にかけた地震保険の保険料を支払っている場合は、控除の対象になります。建物自体は大家さんのものでも、室内の家具や家電を守る家財の地震保険であれば、居住用として控除が受けられます。
Q. 複数年分をまとめて払う長期契約の場合はどうなりますか?
数年分を一括で支払う長期契約の場合、その年に対応する1年分の保険料が控除の対象になるのが一般的です。控除証明書には、その年に申告できる金額が記載されていますので、その金額を使って申告してください。
結論:地震保険料控除は忘れずに申告を
地震保険料控除は、住まいや家財を守るために支払っている地震保険料を、所得から差し引ける制度です。所得税では上限5万円まで、住民税では支払額の2分の1(上限あり)が控除され、確定申告すれば両方に反映されます。火災保険そのものは対象外で、控除されるのは地震保険部分だけという点を押さえておけば、迷うことは少なくなります。火災保険とセットになっているために見落とされがちな控除でもあるため、毎年届く控除証明書をきちんと保管しておきましょう。地震保険にとどまらず、個人事業主が使える控除を一通り見直したい方は、青色申告特別控除65万・55万・10万の違いや、将来の備えと組み合わせる将来に備えながら節税する制度の組み合わせ方もあわせて確認しておくとよいでしょう。事業用部分の取り扱いや経過措置など、判断に迷うケースもあるため、最新の情報は国税庁のサイト等でご確認ください。
記帳代行の料金・対応範囲:領収書丸投げドットコムの個人事業主向け基本プランは月額6,600円(税込)。仕訳入力から月次試算表の作成まで対応し、領収書の枚数による追加料金はありません。初期費用は0円で、過去分は依頼開始月から申込月までの料金を初回にまとめて請求します。法人、農業・漁業・酪農・畜産業、士業、医師、整骨院は別途お見積もり。確定申告書の作成・提出は月額料金に含まれず、税込55,000円から、税理士との別途契約となります。各プランの料金・初回請求例を確認する。見落としやすい控除まで確認してもらえるか無料で相談する。導入事例で使い方を知る。
【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








