クレジットカード・電子マネー経費の記帳方法をやさしく解説
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税務

クレジットカードや電子マネーの経費は、利用日に「未払金」で計上し、引き落とし日に預金で消す2段階が基本です。日付と勘定科目の考え方さえ押さえれば、カード明細と帳簿のずれに悩まなくなります。記帳の手順を具体例で整理します。
キャッシュレス決済が当たり前になり、支払い手段が現金・カード・電子マネーと入り混じるほど、帳簿づけは複雑に感じられます。「現金なら書けるのに、カードになると手が止まる」という声も多いものです。記帳代行の現場でも、カードと電子マネーが混在した明細の仕分けは、個人事業主の方がつまずきやすい代表的なポイントです。いつの日付で、どの科目で記録すればよいのかを順に見ていきましょう。
☑ クレジットカードや電子マネーで払った経費を、どう記帳すればよいかわからない
☑ 利用日と引き落とし日のどちらで帳簿に書くのか迷い、カード明細だけで領収書がなくて不安だ
キャッシュレス経費の記帳がややこしく感じる理由
「払った日」と「引き落とされた日」がずれる
現金払いなら、お金を払った日にそのまま経費として記録すれば済みます。ところがクレジットカードの場合、商品を買った利用日と、口座から代金が引き落とされる決済日が1〜2か月ずれます。このタイムラグが、記帳をややこしく感じさせる一番の原因です。電子マネーも、チャージした日と実際に使った日が別々になるため、同じような戸惑いが生まれます。記帳そのものが初めての方は、まず個人事業主の帳簿の付け方入門で単式簿記と複式簿記の基本を押さえておくと、この後の説明がスムーズです。
明細・レシート・帳簿の三つを結びつける必要がある
キャッシュレス決済では、手元に残る情報がレシート、カード会社の利用明細、電子マネーの利用履歴と複数に分かれます。これらをバラバラに見ていると、何の支払いだったのか後から思い出せなくなります。記帳のコツは、この三つを「同じ取引」としてひもづけて考えることです。
事業用とプライベートが混ざりやすい
一枚のカードで事業の備品もプライベートの買い物も決済していると、明細を見ても経費かどうかの判断に時間がかかります。事業のための支出であれば経費に計上できますが(必要経費の考え方は国税庁タックスアンサーNo.2210「必要経費の知識」で確認できます)、後述するように事業用とプライベート用で決済手段を分けておくだけで、記帳の負担は大きく軽くなります。
クレジットカード経費はいつの日付で記帳する?
原則は「利用日」で経費を計上する
クレジットカードで経費を支払った場合、帳簿に記録する日付は、原則として商品やサービスを購入した利用日です。引き落とし日ではありません。たとえば3月20日に文房具を買い、4月27日に口座から引き落とされたのであれば、経費としては3月20日に計上します。これは、経費は「支払いが確定したとき」に認識するという考え方に基づいています。
「未払金」を使って2段階で記帳する
利用日には実際の現金はまだ出ていきません。そこで、いったん「未払金」という勘定科目を使って記録します。流れは次のとおりです。
利用日: 経費の科目(消耗品費など)を計上し、相手科目を「未払金」にする
引き落とし日: 「未払金」を取り崩し、相手科目を「普通預金」にする
この2段階で記帳すると、いつの経費かが正しく帳簿に残り、口座残高ともきれいに一致します。一つひとつの取引を未払金でつなぐイメージを持つと理解しやすいでしょう。一件ずつの仕訳をまるごと任せたい場合は、記帳を丸ごと外注するやり方もあり、日付の振り分けから科目の判断まで代行できます。
事業用の引き落とし口座でないときの考え方
プライベートの口座から引き落とされている場合は、引き落とし時の相手科目を「事業主借」として処理します。事業のお金とプライベートのお金を区別するための科目で、個人事業主の帳簿では頻繁に登場します。最新の科目の取り扱いに迷うときは、国税庁サイト等もあわせてご確認ください。
電子マネー・QRコード決済の記帳方法
チャージ式と後払い式で扱いが変わる
電子マネーには、先にお金を入れて使うチャージ式(プリペイド型)と、後からまとめて請求される後払い式(ポストペイ型)があります。後払い式は実質クレジットカードと同じなので、利用日に未払金で記帳する方法がそのまま使えます。一方、チャージ式は少し考え方が変わります。
チャージ式は「使った時」に経費にするのが基本
チャージした時点では、まだ「お金の形が変わっただけ」で経費は発生していません。そのため、実際に事業の支払いに使った日に経費として計上するのが基本です。チャージ残高は「仮払金」などで管理し、使った分だけ経費に振り替えると、残高と帳簿が合いやすくなります。少額で取引が多い場合は、使った都度こまめに記録しておくと後がラクです。
ポイント還元を受けたときの扱い
決済で付与されたポイントを次の支払いに使った場合、値引きとして経費を減らす方法などがあります。金額が大きくないことも多いですが、処理の考え方を一度決めておくと、毎回迷わずに済みます。なお、自分がお店として受け取ったキャッシュレス売上や決済手数料の記帳は、キャッシュレス売上・各種決済手数料の記帳と科目の選び方で扱いを確認できます。
領収書・明細の保存はどうすればよい?
カード明細だけでは原則不十分
「カードの利用明細があるから領収書はいらない」と思われがちですが、明細に記載されるのは利用先と金額だけで、何を買ったのかという内容まではわかりません。そのため、原則としては購入時のレシートや領収書もあわせて保管しておくことが大切です。明細とレシートはセットで残す、と覚えておきましょう。明細だけで経費にできるかどうかの詳しい考え方は、クレジットカード明細で経費にできる?領収書との関係にまとめています。
保存しておきたい書類
購入時のレシート・領収書(何を買ったかがわかるもの)
クレジットカードの利用明細
電子マネー・QRコード決済の利用履歴
これらを月ごとにまとめておくと、記帳の際に取引を照合しやすく、後から内容を確認したいときにも役立ちます。帳簿や書類の保存は白色申告でも義務づけられており、要件は国税庁タックスアンサーNo.2080「白色申告者の記帳・帳簿等保存制度」で確認できます。ネット注文やアプリで受け取った明細は電子取引にあたり保存の要件があるため、電子取引データの保存要件もあわせて押さえておくと安心です。
事業用カードを分けると管理が一気にラクになる
事業専用のクレジットカードや電子マネーを用意し、プライベートと完全に分けておくと、明細がそのまま経費の一覧として使えます。記帳のたびに「これは経費か」と悩む時間が減り、見落としによる計上漏れも防げます。これからキャッシュレス決済を増やすなら、まず決済手段を分けることをおすすめします。
よくある質問
Q. 結局、引き落とし日にまとめて記帳してはいけないのですか?
取引量が少なく、利用月と引き落とし月が同じ会計年度内に収まる場合は、簡便的に引き落とし日でまとめて処理されている方もいます。ただし原則は利用日での計上です。年をまたぐ取引(年末に利用して翌年引き落とし)では、利用日基準でないと所得計算がずれてしまうため、特に12月の利用分は注意が必要です。
Q. 個人のカードで事業の経費を払ってしまいました。経費にできますか?
事業のための支出であれば、個人のカードで払ったものでも経費に計上できます。その際は、引き落とし時の相手科目を「事業主借」として処理します。大切なのは支払い手段ではなく、その支出が事業に必要だったかどうかです。判断に迷う支出は、内容をメモに残しておくと安心です。
Q. 年会費やリボ払いの手数料は経費になりますか?
事業用カードの年会費は経費に計上できます。分割払いやリボ払いの手数料は、支払手数料や利子割引料といった科目で経費にできる場合があります。プライベートと兼用のカードの場合は、事業で使っている割合に応じて按分して考えます。金額や処理に迷うときは、専門家に相談すると確実です。
結論:日付と未払金の使い方さえ押さえれば難しくない
クレジットカードや電子マネーの経費は、「利用日に未払金で計上し、引き落とし日に預金で取り消す」という流れさえつかめば、決して複雑なものではありません。チャージ式の電子マネーは使った日に経費にする、という違いだけ覚えておけば、たいていの取引に対応できます。明細とレシートはセットで保管する習慣も忘れないようにしましょう。
キャッシュレス決済が増えるほど取引件数は多くなり、一件ずつ日付を確認しながら記帳するのは本業の合間では骨が折れます。領収書丸投げドットコムなら、カードで払った分のレシートも現金のレシートと一緒に、郵送かスマホ撮影で送るだけで大丈夫です。利用日・引き落とし日の振り分けや勘定科目の判断はこちらにお任せいただけます。何枚でも定額 月額6,600円(税込)、初期費用0円です。「明細と帳簿が合わない」とお困りなら、キャッシュレス経費の記帳から解放される方法を相談するところから始めてみてください。相談は無料です。実際の任せ方のイメージは導入事例もご覧いただけます。
【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








