確定申告の青色と白色で迷ったら|手間と節税額で比較
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確定申告

確定申告の青色と白色で迷ったら、判断軸は「節税額」と「手間」の2つです。青色の特別控除で得られる節税と、記帳にかかる負担を天秤にかけ、どんな人にどちらが向くかを具体的に整理します。手間は外注で減らせる点まで解説します。
確定申告を始めようとすると、必ずぶつかるのが「青色申告にするか、白色申告にするか」という選択です。青色のほうが節税できるとよく聞く一方で、帳簿づけが大変そうというイメージもあり、なかなか踏み切れない方は少なくありません。どちらを選ぶかで、毎年の手間も、手元に残るお金も変わってきます。大切なのは、節税メリットと手間のバランスを、自分の状況に当てはめて考えることです。
☑ 青色申告と白色申告、どちらを選べばいいのか決められない
☑ 青色は節税になると聞くけれど、その分手間が増えそうで不安
☑ そもそも自分に青色申告が向いているのか判断できない
青色申告と白色申告の基本的な違い
まずは両者がどういう制度なのか、土台となる部分を整理しておきましょう。
白色申告は「シンプル」が特徴
白色申告は、事前の申請が不要で、比較的かんたんな帳簿づけで済むのが特徴です。記帳のルールがゆるやかなため、取引の少ない方や、まず確定申告に慣れたい方が始めやすい方式といえます。特別な準備をしなくても、その年の申告から取りかかれる手軽さが魅力です。ただし手軽である代わりに、後述する青色申告のような優遇はありません。白色申告でも記帳と帳簿の保存は必要で、そのルールは国税庁タックスアンサーNo.2080「白色申告者の記帳・帳簿等保存制度」で確認できます。
青色申告は「優遇」が特徴
青色申告は、事前に税務署へ申請したうえで、一定のルールに沿った帳簿をつけることが条件です。その代わり、所得から一定額を差し引ける特別控除など、税制上のさまざまな優遇を受けられます。制度の全体像は国税庁タックスアンサーNo.2070「青色申告制度」にまとまっています。きちんと記帳する手間がかかる分、見返りも大きい方式です。事業を本格的に続けていくなら、早めに青色申告へ切り替えておくほど、長い目で見たメリットは大きくなります。
節税額で比較してみる
多くの方が気にするのが、結局どれくらい税金に差が出るのかという点でしょう。
青色申告特別控除が大きな差
青色申告の最大の魅力は、所得から一定額を差し引ける「青色申告特別控除」です。控除を受けられれば、その分だけ課税所得が減り、所得税や住民税の負担が軽くなります。白色申告にはこの控除がないため、同じ所得でも納める税金に差が生まれます。
記帳の方法や申告のしかたによって、受けられる控除額は変わります
控除額の要件は年度によって見直されることがあります
そのほかの青色のメリット
青色申告には、特別控除以外にも次のような優遇があります。これらも節税につながる仕組みです。
赤字を翌年以降に繰り越して、将来の黒字と相殺できる
家族へ支払う給与を一定の条件で経費にできる
一定額未満の備品を購入した年に一括で経費にできる特例がある
赤字の繰り越しは、病気やケガで年の途中に休業して所得が落ち込んだ年などに効いてきます。休業した年の申告の考え方は、病気・療養で年の途中に休業した場合の確定申告でも取り上げています。具体的な控除額や要件は変わることがあるため、最新情報は国税庁サイト等でご確認ください。
手間で比較してみる
節税メリットが大きい青色申告ですが、その分、記帳の手間は増えます。手間の差も正直に見ておきましょう。
帳簿づけのレベルが違う
白色申告は、収入と支出を記録するシンプルな帳簿で対応できます。一方、青色申告で大きな特別控除を受けるには、複式簿記という、より正確な記帳方法が求められます。複式簿記は、一つの取引を二つの面から記録する方法で、慣れるまでは難しく感じる方もいます。とはいえ、これは「自分で手計算する」場合の話です。会計ソフトを使えば、日々の入力さえすれば複式簿記の帳簿が自動でできあがるため、実際の負担は想像よりも軽いことが多いものです。事業を複数営んでいて帳簿が複雑になりがちな方は、複数事業を営む場合の収支内訳と按分の考え方もあわせて確認しておくとよいでしょう。
事前申請と書類の準備
青色申告を行うには、決められた期限までに税務署へ申請書を提出しておく必要があります。この申請を忘れると、その年は青色申告ができず、白色申告で行うことになってしまいます。また、申告時には所定の決算書類を作成します。白色申告にはこうした事前手続きがない分、始めるハードルは低いといえます。とはいえ、申請自体は一度提出すれば毎年続けて青色申告ができるため、最初の一歩さえ踏み出せば、その後の負担はそれほど変わりません。なお、一定の要件を満たさないと青色の承認が取り消されることもあり、青色申告が取り消される条件と再申請の方法を知っておくと安心です。
あなたはどちらが向いている?
ここまでの比較をふまえて、タイプ別にどちらが合いやすいかを整理します。
青色申告が向いている人
事業所得がそれなりにあり、節税効果を得たい人
会計ソフトや代行サービスを使って記帳の手間を抑えられる人
赤字の繰り越しや家族への給与など、青色ならではの制度を活用したい人
白色申告でも十分な人
始めたばかりで取引がまだ少ない人
所得が小さく、控除による節税効果が限定的な人
まずは確定申告そのものに慣れることを優先したい人
もっとも、近年は記帳をサポートするツールや代行サービスが充実しており、「手間が大変だから白色」という理由だけで青色を見送るのは、もったいないケースも増えています。
迷ったときの考え方
最後に、選択に迷ったときの判断のヒントをお伝えします。
節税額と手間を天秤にかける
青色申告は、手間という負担と引き換えに、節税という見返りを得る方式です。所得が一定以上あるなら、節税額が手間を上回ることが多くなります。自分の所得規模と、記帳にかけられる時間を照らし合わせて考えてみましょう。判断に迷ったときは、「もし青色にしたら、節税できる金額はおおよそどのくらいか」をイメージしてみるのがおすすめです。その金額が記帳の手間に見合うと感じるなら、青色を選ぶ価値は十分にあります。
手間は「外注」で減らせる
記帳の手間がネックで青色を諦めかけているなら、その作業を外部に任せるという選択肢もあります。手間を減らしつつ青色の節税メリットを受けられれば、もっとも効率のよい形になります。青色の帳簿づけから決算書類の作成までまとめて頼みたい方は、確定申告の代行に任せる進め方を確認してみてください。記帳を任せられる相手がいれば、手間と節税を切り離して考えられるので、選びやすくなります。
よくある質問
Q. 途中から白色申告を青色申告に変えられますか?
変更は可能です。ただし、青色申告を始めたい年について、決められた期限までに税務署へ申請書を提出しておく必要があります。期限を過ぎるとその年は青色にできないため、早めの準備が大切です。具体的な期限は国税庁サイト等でご確認ください。
Q. 青色申告は赤字でも申告したほうがいいですか?
はい、青色申告なら赤字を翌年以降に繰り越せる制度があり、将来黒字になったときの税負担を軽くできます。赤字だからと申告を省略してしまうと、この有利な制度を使えなくなることがあるため、赤字の年でも申告しておくのがおすすめです。
Q. 簿記の知識がなくても青色申告はできますか?
できます。最近は知識がなくても入力できる会計ソフトが普及しているほか、記帳から書類作成までを任せられる代行サービスもあります。簿記が苦手という理由だけで青色を諦める必要はありません。
まとめ|手間と節税のバランスで選ぶ
青色申告と白色申告のどちらが正解かは、人によって異なります。判断のカギは「節税額」と「手間」のバランスです。所得が一定以上あって節税効果が大きい方は、多少の手間をかけてでも青色申告を選ぶ価値があります。一方、始めたばかりで取引が少ない方は、まず白色申告で慣れるのも一つの方法です。
ただし、手間を理由に青色を見送るのは、もったいない場合もあります。記帳をサポートする手段を上手に使えば、負担を抑えながら青色のメリットを受けられます。自分の状況を一度整理して、納得できる選択をしてください。
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【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








