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青色申告承認申請書の書き方と提出期限をや...

2026/7/19

青色申告承認申請書の書き方と提出期限をやさしく解説

  • 確定申告

青色申告承認申請書は、開始する年と提出期限さえ間違えなければ、10分ほどで書き上げられる書類です。最大65万円の特別控除を受ける入口となる各欄の書き方から、開業日から2か月以内といった期限のルールまで具体的に整理します。

確定申告で「青色申告」を選ぶと、最大65万円の特別控除や赤字の繰越しなど、税金面でうれしいメリットがあります。ところが、その入口でつまずく方がとても多いのです。青色申告をするには、申告書を出す前に「所得税の青色申告承認申請書」という別の書類を税務署へ提出しておく必要があります。これを忘れると、どれだけ帳簿をきちんとつけていても、その年は白色申告しかできません。

☑ 青色申告にしたいけれど、まず何の書類を出せばいいのか分からない

☑ 「青色申告承認申請書」のどこに何を書けばいいのか整理したい

☑ 提出期限を過ぎたら、今年はもう青色申告できないのか不安

書く内容そのものはとてもシンプルです。青色申告承認申請書とは何かという基本から、各欄の具体的な書き方、つまずきやすい提出期限のルール、提出方法までを順番に確認していきます。自分がいつまでに何を書いて出せばよいかが、はっきりイメージできるようになります。

青色申告承認申請書とは何か

青色申告を始めるための「申し込み書類」

青色申告承認申請書は、「これから青色申告で確定申告をします」と税務署に申し出るための書類で、いわば青色申告の事前の申し込みにあたります。確定申告書そのものとは別物です。一度承認されれば、取りやめの届出をしない限り翌年以降も続けられ、毎年出し直す必要はありません。用紙はA4・1枚とシンプルで、難しい計算はなく、10分ほどで埋められます。

提出しないと受けられないメリット

この申請書を出して承認を受けてはじめて、青色申告ならではの特典が使えます。代表的なものは次のとおりです。

  • 最大65万円(または55万円・10万円)の青色申告特別控除

  • 赤字を翌年以降(原則3年間)に繰り越せる純損失の繰越し

  • 家族への給与を経費にできる青色事業専従者給与

  • 30万円未満の備品を一括で経費にできる少額減価償却資産の特例

申請書を出していなければ、これらは一切使えません。1枚の有無で納める税金が大きく変わることもあります。青色申告制度そのものの位置づけは国税庁タックスアンサーNo.2070「青色申告制度」で、控除額の要件はNo.2072「青色申告特別控除」で確認できます。なお、家族へ支払う給与を経費にする仕組みは要件が細かいため、家族で一つの事業を営むときの申告と分担の考え方も先に確認しておくと、申請書の記入がスムーズになります。「開業届」とは別の書類ですが、開業のタイミングで一緒に出してしまうのが確実です。

青色申告承認申請書の書き方

住所・氏名と「開始する年分」の欄

用紙の上部には、提出先の税務署名、提出日、納税地(原則として自宅住所)、氏名、生年月日、職業、屋号を書きます。職業は「ライター」「飲食業」など実際の仕事内容を、屋号は事業名がなければ空欄でかまいません。続いて「令和○年分以後の所得税の申告は、青色申告書によりたいので申請します」という一文に、青色申告を始めたい年を記入します。今年分から青色にしたいなら、その年を書きます。ここを翌年にすると今年は青色になりませんので、開始年は特に間違えないよう注意してください。

事業内容・所得の種類・過去の取消し欄

「事業所又は所得の基因となる資産の名称及びその所在地」には、店舗や事務所の名称・住所を書きます。自宅で仕事をしている場合は自宅住所で問題ありません。「所得の種類」では事業所得・不動産所得・山林所得から選び、一般的なフリーランスや個人事業主は事業所得を選ぶことがほとんどです。複数の事業を並行している場合の収支の分け方は、複数事業を営む個人事業主の収支内訳と按分の考え方で整理しています。「承認の取消し・取りやめの有無」は、はじめての方は「無」にチェックします。年の途中で開業した方は、開業日の欄に正確な日付を記入しましょう。この日付は提出期限の判断にも関わるので、誤りのないよう確認してください。

簿記方式と備付帳簿名(65万円控除のカギ)

下のほうにある「簿記方式」と「備付帳簿名」は、特別控除の金額に関わる大切な部分です。最大65万円(または55万円)の控除を目指すなら「複式簿記」、簡易な記帳でよい10万円控除なら「簡易簿記」を選びます。複式簿記の場合は備付帳簿名で「総勘定元帳」「仕訳帳」などにチェックします。ただし、ここで「複式簿記」を選んでも、実際の帳簿が複式で作られていなければ65万円(55万円)控除は受けられません。あくまで「これから複式でつけます」という宣言で、申告のときには中身が伴っている必要があります。

提出期限はいつまで?ケース別に整理

すでに事業をしている人は「その年の3月15日まで」

前年以前から事業を続けていて今年分から青色にしたい場合は、その年の3月15日が期限です。これは確定申告の期限(原則2月16日〜3月15日)と同じ日ですが、申請書はその年の早い段階で出しておくのが安心です。

新しく開業した人は「開業日から2か月以内」

その年の1月16日以後に新しく事業を始めた場合は、開業日から2か月以内が期限です。たとえば5月1日開業なら6月30日ごろまでが目安です。開業して間もない時期は後回しにしがちですが、この期限を過ぎると開業した年は青色申告ができなくなります。

期限を過ぎるとその年は青色になれない

青色申告承認申請書の期限は、確定申告の期限のように柔軟ではありません。期限を過ぎて提出すると、その申請は翌年分から有効になり、その年分は自動的に白色申告となります。帳簿をきちんとつけていたのに、申請を出していなかったために青色にできない、というのは非常にもったいないケースです。提出期限はカレンダーに印をつけるなどして、早めの提出を心がけましょう。なお、期限の日が土日祝にあたるときは、原則として翌平日が期限になります。

もっとも、青色申告を選んだあとに待っているのは、複式簿記による日々の記帳という作業です。仕訳や帳簿づくり、申告書の作成までまとめて任せたい場合は、確定申告を丸ごと代行するサービスを利用して、帳簿の負担そのものを手放す方法もあります。

提出方法と提出後の流れ

窓口・郵送・e-Taxの3つから選べる

提出方法は主に次の3つで、自分のやりやすい方法を選べます。

  • 窓口に持参:控えに受付印をもらえるので、提出した証拠が残って安心です。

  • 郵送:申請書・控え・返信用封筒(切手貼付)を同封すれば、受付印を押した控えが返ってきます。

  • e-Tax(電子申告):自宅からオンラインで提出でき、紙のやり取りが不要です。

承認の通知は届かない。控えは必ず保管を

青色申告の承認は、税務署から通知が届くわけではありません。期限内に提出していて、その年の12月31日までに却下の通知が来なければ、自動的に承認されたものとして扱われます(みなし承認)。そのため、申請を出した証拠として、受付印のある控え(e-Taxなら受信通知)を必ず保管しておきましょう。なお、家族への給与を経費にする「青色事業専従者給与」を使う場合は、別途「青色事業専従者給与に関する届出書」も必要なので、開業届と一緒に出しておくと手間が省けます。

なお、青色申告は一度承認されても、期限内申告を怠るなど要件を満たせなくなると取り消されることがあります。万一に備えて、青色申告が取り消される条件と再申請の方法を知っておくと、うっかり資格を失うリスクを避けられます。

よくある質問

Q. 申請書を出し忘れました。今年はもう青色申告できませんか?

残念ながら、期限を過ぎるとその年分は白色申告になります。ただし、改めて期限(原則として来年の3月15日)までに出しておけば、翌年分から青色申告のメリットを受けられます。気づいたら、まずは次の年の申請を確実にしておきましょう。

Q. 申請書を出せば、必ず65万円の控除が受けられますか?

申請書の提出は前提条件ですが、それだけでは受けられません。複式簿記による記帳、貸借対照表と損益計算書の添付、期限内申告などの要件が必要です。さらに65万円控除には、e-Taxによる電子申告または電子帳簿保存といった条件も加わります。申請書はスタート地点で、その後の帳簿づくりが控除額を左右します。

Q. 会社員の副業でも青色申告承認申請書は出せますか?

副業の収入が事業所得と認められる規模・実態であれば、申請書を提出して青色申告ができます。一方、規模が小さく事業とは言いにくい場合は雑所得として扱われ、対象にならないこともあります。判断に迷うときは、税務署や専門家に確認すると安心です。

まとめ|青色申告承認申請書は「開始年」と「期限」が命

青色申告承認申請書は、青色申告のメリットを受けるための入口となる大切な書類です。書き方そのものは難しくありませんが、「青色申告を始める年」を正しく書くこと、複式簿記を選んで65万円控除を狙うこと、そして何より提出期限(継続している人はその年の3月15日、新規開業は開業日から2か月以内)を守ることが要になります。期限を過ぎるとその年は青色になれないため、開業届とセットで早めに出してしまうのが安心です。

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【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。

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