確定申告を間違えたらどうする?修正申告と更正の請求の違い・手順をわかりやすく解説
#
確定申告

確定申告を間違えても、正しい手続きを踏めばきちんと直せます。税額を少なく申告していたら修正申告、多く申告していたら更正の請求を使い、どちらを選ぶかで手続きが変わります。2つの違いと具体的な手順、放置したときのリスクまで整理します。
確定申告の内容に誤りが見つかっても、あわてる必要はありません。大切なのは、間違いの中身に合った手続きを選び、できるだけ早く動くことです。ここでは初心者の方にもわかるように、2つの方法を具体例で確認していきます。確定申告そのものの基本は国税庁タックスアンサーNo.2020「確定申告」で確認できます(国税庁タックスアンサーNo.2020)。
☑ 確定申告の数字を間違えてしまったかもしれない
☑ 修正申告と更正の請求の違いがわからない
☑ 間違えたまま放置するとどうなるのか不安
確定申告を間違えた場合の2つの対処法
確定申告の内容に誤りがあった場合、対処法は大きく分けて「修正申告」と「更正の請求」の2つがあります。税額を少なく申告していたか、多く申告していたかで使う手続きが変わります。
修正申告とは
修正申告とは、納めるべき税額を少なく申告していた場合に、正しい金額に訂正するための手続きです。たとえば、売上を過少に計上していたり、経費を過大に計上していた結果、税額が本来よりも少なくなっていたようなケースが該当します。
修正申告には期限はありませんが、税務署から指摘を受ける前に自主的に行うことで、ペナルティが軽減される場合があります。気づいた時点で早めに対応することが大切です。
更正の請求とは
更正の請求とは、税額を多く申告していた場合に、払いすぎた税金を返してもらうための手続きです。たとえば、控除を適用し忘れていたり、経費になるものを計上し忘れていた場合などが該当します。経費の計上漏れが原因だったなら、経費にできるもの・できないものを見直しておくと再発防止に役立ちます。
更正の請求には期限があり、原則として法定申告期限から5年以内に行う必要があります。期限を過ぎると返金を受けられなくなるため、気づいたら早めに手続きしましょう。ふるさと納税の寄付金控除を書き忘れて申告したケースなどでは、ふるさと納税の確定申告ガイドもあわせて確認すると流れをつかみやすくなります。
修正申告と更正の請求の違いを整理
修正申告と更正の請求の違いを表で整理すると、以下のようになります。
【修正申告】
・対象:税額を少なく申告していた場合
・結果:追加の税金を納める
・期限:期限なし(ただし早めが有利)
・ペナルティ:延滞税・過少申告加算税などが発生する可能性あり
【更正の請求】
・対象:税額を多く申告していた場合
・結果:払いすぎた税金が戻ってくる
・期限:法定申告期限から5年以内
・ペナルティ:なし(返金を受ける側のため)
つまり、「税金を追加で納める必要があるのか」「税金を返してもらえるのか」で、使う手続きが分かれます。迷った場合は、税務署や税理士に相談するのが確実です。そもそも申告作業自体を丸ごと任せたい場合は、確定申告の代行に任せる方法もあります。
修正申告の具体的な手順
修正申告は以下の3ステップで行います。難しそうに見えますが、基本的には確定申告と同じ流れです。
ステップ1:正しい金額を確認する
まずは、どの項目が間違っていたのかを特定し、正しい金額を確認します。当時の領収書や請求書、通帳の記録などを見直して、正確な数字を把握しましょう。間違いの原因を明確にしておくと、書類作成がスムーズに進みます。
ステップ2:修正申告書を作成する
修正申告には「申告書B第一表」と「第五表(修正申告書)」を使用します。国税庁のe-Taxを利用すれば、画面の案内に従って入力するだけで作成できます(e-Tax(国税電子申告・納税システム))。紙で提出する場合は、国税庁のホームページから様式をダウンロードできます。スマホとマイナンバーカードでの入力手順はスマホ申告(マイナンバーカード方式)の手順にまとめています。
ステップ3:税務署に提出し、不足分を納付する
作成した書類を税務署に提出します。e-Taxでの電子提出、郵送、窓口への持参のいずれかを選べます。提出後、不足分の税額と延滞税を納付します。納付は提出と同時に行うのが原則です。
更正の請求の具体的な手順
更正の請求も基本的には3ステップで完了します。
ステップ1:正しい税額を計算し直す
適用し忘れていた控除や計上漏れの経費を反映させて、正しい税額を再計算します。当初の申告内容と正しい内容の両方を確認できるように、資料を整理しておきましょう。
ステップ2:更正の請求書を作成する
「更正の請求書」と「更正の請求書(次葉)」を作成します。請求の理由や正しい金額を記載します。e-Taxでも作成・提出が可能です。請求の理由を証明する書類(領収書や証明書など)も添付します。
ステップ3:税務署に提出し、審査を待つ
更正の請求書を税務署に提出します。修正申告と違い、更正の請求は税務署の審査を経てから返金されます。審査には通常1~3ヶ月程度かかります。承認されると、指定した口座に還付金が振り込まれます。
間違えたまま放置するとどうなる?
確定申告の間違いを放置していると、さまざまなリスクがあります。特に税額を少なく申告していた場合は、税務署から指摘を受けると重いペナルティが課されます。
主なペナルティの種類
・過少申告加算税:税務署の指摘前に自主的に修正すれば原則不要ですが、指摘後は追加税額の10%(または15%)が課されます
・無申告加算税:期限内に申告しなかった場合に課されます。税額の15%~20%と非常に重いペナルティです
・延滞税:本来の納付期限から実際に納付するまでの期間に応じて課される利息のようなものです
・重加算税:悪質な隠ぺいや仮装があった場合に課されます。追加税額の35%~40%と最も重いペナルティです
自主的に修正申告を行えば、過少申告加算税が免除されるなど有利な扱いを受けられます。「バレないから大丈夫」と放置せず、気づいた時点ですぐに対応しましょう。
よくある質問(Q&A)
Q. 確定申告の期限内に間違いに気づいた場合は?
A. 期限内であれば、「訂正申告」という形で、単純に確定申告書を出し直すだけで対応できます。修正申告や更正の請求とは異なり、ペナルティは一切かかりません。期限内の最後に提出した申告書が有効となりますので、落ち着いて作成し直しましょう。
Q. 修正申告や更正の請求は、いつまでに手続きすればよいですか?
A. 修正申告には明確な期限はありませんが、税務署の指摘前に自主的に行うほどペナルティが軽くなるため、早いほど有利です。一方、払いすぎた税金を取り戻す更正の請求は、原則として法定申告期限から5年以内という期限があります。「いつか直そう」と後回しにすると、還付を受けられる期限を過ぎてしまうことがあるため注意しましょう。
Q. 税理士に依頼したほうがいいのはどんなとき?
A. 間違いの内容が複雑な場合や、金額が大きい場合は税理士への相談をおすすめします。また、税務調査の連絡が来ている場合や、複数年分の修正が必要な場合は、専門家のサポートがあると安心です。自分で対応できるか不安な場合も、まずは無料相談を利用してみましょう。
結論:修正申告と更正の請求は早さが有利
確定申告の内容に間違いがあった場合、税額を少なく申告していたなら「修正申告」、多く申告していたなら「更正の請求」で対応します。どちらの場合も、気づいた時点で早めに行動することが大切です。
特に修正申告は、税務署から指摘を受ける前に自主的に行うことでペナルティが軽減されます。「間違えたかも」と思ったら、放置せずにすぐに対応しましょう。
「自分で修正申告の書類を作るのが不安」「そもそも確定申告自体を丸ごと任せたい」という悩みは、記帳代行の現場でも毎年多く寄せられます。領収書丸投げドットコムでは、領収書や請求書を送るだけで、記帳から申告書類の作成までを税理士監修でサポート。修正申告や更正の請求に備えた資料の整理もお手伝いします。確定申告のやり直しごとプロに任せられるか相談する(無料)ことができ、相談は無料です。料金の目安は料金プランでご確認いただけます。
【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








