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動画編集者・映像クリエイターの確定申告|...

2026/8/12

動画編集者・映像クリエイターの確定申告|機材・ソフト代の経費を解説

  • 確定申告

動画編集者・映像クリエイターの確定申告は、10万円を境にした機材の扱いと、サブスク・素材代の経費化がカギです。家事按分や源泉徴収の精算、売上の計上タイミングまで、実務の流れに沿って整理します。

動画編集者や映像クリエイターとして独立すると、最初の関門になりやすいのが確定申告です。クリエイティブな仕事に集中したいのに、高額な機材を買ったときの処理や、源泉徴収された報酬の扱い、サブスク型ソフトの経費計上など、判断に迷う場面が次々と出てきます。「これって経費になるの?」と手が止まってしまう方も多いのではないでしょうか。機材やソフト代の扱いから確定申告の全体像まで、映像制作という仕事に特有の考え方を整理していきます。

☑ パソコンやカメラ、編集ソフト代を経費にできるのか自信がない

☑ クライアントごとに報酬の入金タイミングがバラバラで、どこまでが今年の売上か分からない

☑ 制作に追われて領収書がたまる一方、確定申告のやり方が手につかない

動画編集者の確定申告で押さえておきたい基本

そもそも確定申告が必要になるのはどんなとき

動画編集や映像制作を本業として独立し、その所得が一定額を超えると、原則として確定申告が必要になります。会社員を続けながら副業として映像制作の報酬を得ている場合も、給与以外の所得が年間で一定額を超えると申告の対象になります。確定申告の期間は原則として翌年の2月16日から3月15日までです。早めに準備を始めるほど慌てずに済みます。確定申告が必要になる範囲は、国税庁タックスアンサーNo.2020「確定申告」で確認できます。

動画編集者の場合、クライアントから受け取る制作報酬や編集料、撮影費などが事業の売上になります。複数のクライアントや代理店、プラットフォームから収入を得ているケースが多いため、どこからいくら受け取ったかを取りこぼさず集計することが第一歩です。出演や実演をともなう仕事の収入と経費の考え方は、舞台俳優・ダンサーの公演収入とレッスン費の経費でも扱っており、制作系フリーランスの参考になります。

青色申告と白色申告のちがい

確定申告には白色申告と青色申告があります。事前に承認申請を行ったうえで複式簿記による帳簿づけを行い、要件を満たすと、青色申告特別控除として最大65万円を所得から差し引ける点が大きな魅力です。機材投資がかさみがちな映像系の仕事では、この控除の有無で納める税額が変わってきます。

青色申告には帳簿づけの手間がともないますが、赤字を翌年以降に繰り越せる、家族への給与を経費にしやすいといったメリットもあります。機材を多く揃える年と、それを使って稼ぐ年でブレが出やすいクリエイターにとって、損失の繰り越しは心強い仕組みです。

機材代は経費になる?金額で変わる処理の考え方

10万円未満の機材はその年の経費にできる

カメラ、マイク、三脚、外付けSSD、照明、キャプチャーボードなど、映像制作に使う機材は事業のために必要なものであれば経費にできます。1つあたりの取得価額がおおむね10万円未満のものは「消耗品費」などとして、購入した年の経費に全額計上するのが基本です。レンズフィルターやSDカード、ケーブル類なども同じ考え方です。

ポイントは「1セットいくらか」で判断することです。たとえばカメラ本体とレンズを別々に買えばそれぞれの金額で見ますが、通常はそのまま使えないものをセットで購入した場合はまとめて判断することもあります。レシートを残し、何をいくらで買ったかが分かるようにしておきましょう。

10万円以上の高額機材は「減価償却」で分けて経費にする

ハイエンドのカメラ、ジンバル一体型の撮影システム、高性能な編集用パソコンなど、取得価額が10万円以上になる機材は、買った年に全額を経費にするのではなく、数年に分けて少しずつ経費にしていきます。これを減価償却といいます。機材には種類ごとに「使える年数の目安(耐用年数)」が決められており、その年数に応じて毎年一定額を経費に振り分けていくイメージです。減価償却の基本は国税庁タックスアンサーNo.2100「減価償却のあらまし」にまとまっています。

つまり30万円のカメラを買っても、その年に30万円分まるごと経費になるとは限らない、ということです。高額な機材ほど「いつ買ったか」「いくらだったか」の記録が後々の計算に直結しますので、納品書や保証書もまとめて保管しておくと安心です。撮影機材や資格取得費の扱いは、ドローン空撮・操縦士の機材費・資格取得費の経費処理も似た考え方で参考になります。

30万円未満なら一括で経費にできる特例も

青色申告をしている個人事業主には、取得価額が30万円未満の資産であれば、一定の上限額の範囲内でその年に一括して経費にできる特例が用意されています(少額減価償却資産の特例)。新しいパソコンや撮影機材を導入した年に活用すると、その年の所得を抑えられる場合があります。利用には条件や年間の合計上限があり、制度の内容は変わることもあるため、適用できるかどうかは最新情報を確認しながら判断するのがおすすめです。

編集ソフト・サブスク・素材代の経費

月額・年額のソフトは支払った分を経費に

動画編集に欠かせない編集ソフトやカラーグレーディングツール、モーショングラフィックスのアプリは、いまや月額・年額のサブスクリプション型が主流です。これらの利用料は事業に使っている分を経費にできます。勘定科目としては「通信費」や「支払手数料」「消耗品費」など、自分の中でルールを決めて一貫して使うとよいでしょう。

サブスクは自動的に毎月引き落とされるため、明細を確認しないまま放置しがちです。クレジットカードの明細やアプリストアの購入履歴をこまめに突き合わせ、計上漏れがないようにしておくと、年末に慌てずに済みます。制作物の頒布や印刷にかかる費用の処理は、同人作家・即売会出展の頒布収入と印刷費の処理が近い考え方です。

BGM・効果音・テンプレート・フォントの購入費

映像制作では、著作権フリーのBGMや効果音、After Effects用のテンプレート、LUT、フォント、ストック動画・写真素材なども日常的に購入します。これらも制作に使うために買ったものであれば経費になります。海外サイトからの購入や月額の素材ライブラリ契約も同様です。ダウンロード販売は紙の領収書が出ないことが多いので、購入完了メールや注文履歴のスクリーンショットを証憑として保存しておきましょう。

クラウドストレージ・外注費も忘れずに

大容量の動画データを扱う映像クリエイターは、クラウドストレージやデータ転送サービスの料金も発生します。これらも事業に使う分は経費です。また、案件が増えてアシスタント編集者やナレーター、デザイナーに作業をお願いした場合の外注費も経費になります。誰にいくら払ったかを記録し、相手が個人の場合は支払いの内容に応じて源泉徴収が必要になることもあるため、支払い時の取り扱いに注意しましょう。撮影や編集に集中したいのに帳簿づけが追いつかないときは、確定申告までまるごと任せる代行サービスを使う方法もあります。

自宅で作業する人の家事按分とその他の経費

自宅兼編集スタジオの家賃・電気代を按分する

自宅の一室を編集ルームや撮影スペースとして使っている場合、家賃や電気代のうち事業に使っている割合を経費にできます。これを家事按分といいます。たとえば部屋の面積のうち作業部屋が占める割合や、1日のうち作業に使う時間の割合など、合理的な基準で按分します。レンダリングやモニターの稼働で電気代が多くかかる仕事なので、根拠を持って按分しておくことが大切です。

按分の割合は「なぜその割合にしたのか」を説明できるようにしておくのがポイントです。間取り図に作業スペースをメモしておく、稼働時間を記録しておくなど、後から見て納得できる根拠を残しておきましょう。

通信費・取材交通費・研修費なども経費に

映像のやり取りやオンライン打ち合わせに使うインターネット回線やスマホの通信費も、事業に使う割合を按分して経費にできます。撮影やロケのための交通費、機材レンタル代、撮影スタジオの利用料、最新の編集技術を学ぶためのオンライン講座や書籍代なども、仕事に直接関係するものであれば経費の対象です。オンライン環境費や教材費の経費化は、語学・英会話講師の教材費・オンライン環境費でも解説しています。

  • 取材・ロケ・撮影現場までの交通費や駐車場代

  • カメラやレンズ、照明機材のレンタル代

  • 編集技術・カラーグレーディングを学ぶ講座やセミナーの受講料

  • クライアントとの打ち合わせにかかった飲食代(仕事に関連する範囲)

源泉徴収・売上の計上タイミングで迷わないために

報酬から引かれている源泉徴収税額を取り戻す

映像制作や動画編集の報酬は、支払う側があらかじめ所得税を差し引いて(源泉徴収して)支払うことがあります。請求額より実際の入金額が少ないのは、この源泉徴収が理由であることが多いです。源泉徴収された税額は、確定申告で精算する仕組みです。経費を正しく計上した結果、すでに納めた税額が納めるべき税額を上回っていれば、差額が還付されることもあります。

そのため、各クライアントから受け取った支払調書や、報酬の総額と源泉徴収税額が分かる明細はしっかり保管しておきましょう。源泉徴収された分を申告に反映し忘れると、本来戻ってくるはずのお金を取りこぼしてしまいます。記帳代行の現場でも、源泉徴収された明細が手元に残っておらず、還付の計算に苦労するケースをよく見かけます。

売上は「いつの分」として数えるかがポイント

動画編集の仕事は、納品した月と入金される月がずれることがよくあります。確定申告では原則として、入金された日ではなく「役務(仕事)が完了して売上が確定した時点」でその年の売上として計上します。年末に納品して翌年に入金される案件などは、どちらの年の売上にするかで迷いやすいポイントです。請求書の発行日や納品日を基準に、毎年同じルールで処理することが大切です。

よくある質問

Q. パソコンとモニター、外付けSSDを同時に買いました。合計すると10万円を超えますが、まとめて減価償却が必要ですか?

原則として、機材は1つ(1セット)ごとの取得価額で判断します。パソコン、モニター、外付けSSDはそれぞれ独立して使える別の機材ですので、合計額ではなく1点ごとの金額で10万円以上かどうかを見るのが基本的な考え方です。判断に迷う構成の場合は、購入明細を残したうえで個別に確認すると安心です。

Q. 趣味の動画撮影にも使うカメラは経費にできますか?

事業とプライベートの両方で使う機材は、事業で使っている割合の分だけを経費にするのが原則です。完全に仕事専用とは言いにくい場合は、家事按分の考え方で、事業使用分を合理的な割合で見積もって計上します。プライベート利用が中心のものを全額経費にするのは避けたほうがよいでしょう。

Q. 海外の素材サイトでBGMやテンプレートを買いました。領収書がなくても経費にできますか?

ダウンロード販売では紙の領収書が発行されないことがほとんどですが、購入完了メールや注文履歴、クレジットカードの明細などが支払いの証拠になります。これらを保存しておけば、経費として計上する根拠になります。後から探さなくて済むよう、専用のフォルダにまとめて保管しておくのがおすすめです。

まとめ:機材投資を活かして賢く申告する

動画編集者・映像クリエイターの確定申告では、10万円を境にした機材の経費処理、サブスク型ソフトや素材代の計上、自宅スタジオの家事按分、そして源泉徴収の精算や売上の計上タイミングが大きなポイントになります。高額な機材に投資する仕事だからこそ、購入記録や証憑をきちんと残し、経費を正しく反映させることが、納めすぎた税金を取り戻すことにもつながります。

撮影や編集、納品に追われる毎日のなかで、レシートを整理し、複式簿記で帳簿をつけ、減価償却や源泉徴収まで自分一人で正確に処理するのは大きな負担です。領収書丸投げドットコムなら、機材代やソフト代、素材費の仕分けもまとめてお任せ。初期費用0円・契約縛りなしで、記帳から確定申告書類の作成まで代行します。確定申告が不安な動画編集者・映像クリエイターの方は、撮影と編集に集中できる申告体制を無料で相談するところから始めてみてください。相談は無料です。実際に任せている方の様子は導入事例でご覧いただけます。

あわせて読みたい:業種別フリーランスの確定申告まとめ|このテーマの全体像を1本にまとめて解説しています。

【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。

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