せどり・物販の確定申告|仕入・在庫・送料の経理処理をやさしく解説
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確定申告

せどり・物販の確定申告は、仕入は売れた分だけが売上原価として経費になる、年末の在庫は棚卸して翌年へ繰り越す、売上は手数料を引く前の金額で計上する、という3つの原則で整理できます。仕入・在庫・送料・手数料の経理処理をやさしく解説します。
「安く仕入れて高く売る」——せどりや物販は仕組みこそシンプルですが、確定申告となると話は別です。仕入、在庫、送料、販売手数料、ポイント還元と、処理に迷う項目が次々に出てきます。特に「仕入代金は買った年に全額経費になる」と思い込んだまま申告してしまい、後から利益計算のやり直しになるケースは少なくありません。
☑ 仕入れた商品の代金を、いつ経費にできるのかわからない
☑ 年末に売れ残った在庫の扱い方を知らないまま申告しようとしている
☑ Amazonやメルカリの手数料・送料の処理が自己流になっている
せどり・物販で確定申告が必要になるライン
副業なら所得20万円、専業なら所得48万円が目安
会社員が副業でせどりをしている場合、売上から仕入や経費を引いた「所得」が年間20万円を超えると確定申告が必要です。専業の場合は、所得が基礎控除額(48万円)を超えると申告が必要になります。売上金額ではなく所得で判断するため、まずは正しく利益を計算できることが出発点になります。確定申告が必要になる基本的な考え方は、国税庁タックスアンサーNo.2020「確定申告」で確認できます。
不用品の売却とせどりは別物
自分が使っていた家電や洋服をフリマアプリで売っただけなら、生活用動産の売却として原則課税されません。一方、転売目的で仕入れた商品の販売は、金額にかかわらず事業活動としての売上です。同じアカウントで両方を行っていると区別がつきにくくなるため、販売目的の商品は記録を分けておきましょう。
事業所得か雑所得か
継続的・反復的に仕入と販売を行い、帳簿を備え付けているなら事業所得、単発的な転売なら雑所得として扱われるのが一般的です。事業所得で青色申告を選択すれば、最大65万円の青色申告特別控除や赤字の3年繰り越しなどの特典があります。青色申告の特典や要件は、国税庁No.2070「青色申告制度」で確認できます。本格的に取り組むなら、開業届と青色申告承認申請の提出を検討しましょう。
仕入と売上原価——物販経理の最重要ポイント
仕入代金は「売れた分」だけがその年の経費
物販の経理で最も大切なルールがこれです。商品を仕入れた時点では、その代金はまだ経費になりません。その商品が売れたときに初めて「売上原価」として経費になります。例えば12月に10万円分の商品を仕入れ、年内に3万円分しか売れなかった場合、今年の経費になる仕入は3万円分だけで、残り7万円分は在庫として翌年に繰り越します。
売上原価は棚卸で計算する
1個ずつ「売れた・売れない」を判定するのは大変なので、実務では年末の棚卸を使って計算します。計算式は「売上原価=年初の在庫+その年の仕入−年末の在庫」です。つまり、年末に残っている在庫の金額さえ正しく把握できれば、売上原価は自動的に計算できます。だからこそ、12月末の在庫リスト作成(棚卸)が欠かせないのです。在庫を数えて原価を出す考え方は、畜産農家の家畜の棚卸・飼料費・素畜費の処理とも共通します。
節税目的の「年末大量仕入」は効果がない
「利益が出たから年末に仕入れて経費を増やそう」と考える方がいますが、売れていない仕入は在庫になるだけで、その年の経費にはなりません。仕入を増やしても、売れない限り利益は減らないという点は、物販の税金を考えるうえでの基本として押さえておきましょう。
在庫管理と棚卸の実務
年末在庫リストを作る
12月31日時点で手元やFBA倉庫に残っている商品をリストアップし、仕入金額をもとに在庫金額を計算します。リストには商品名・数量・仕入単価・合計額を記載しておきましょう。Amazonの倉庫に預けている商品も自分の在庫に含まれる点は見落としがちなので注意が必要です。商品リサーチや発送に追われて在庫・原価の集計まで手が回らないなら、確定申告まで一括で任せる代行という選択肢もあります。
仕入記録は「いつ・どこで・何を・いくらで」
棚卸をスムーズにするには、日々の仕入記録が肝心です。レシートや仕入明細に商品名をメモし、次の情報をそろえて記録しておきましょう。
仕入日と仕入先(店舗名・サイト名)
商品名と数量
仕入単価と支払金額
支払方法(現金・クレジットカードなど)
古物商許可などのルールも確認を
中古品を仕入れて販売する場合は、古物営業法に基づく古物商許可が必要になることがあります。税金の話とあわせて、取り扱う商品に必要な許認可も確認しておくと安心です。複数の販路や屋号で売っている場合の帳簿の分け方は、複数の屋号・複数店舗を持つ個人事業主の帳簿の分け方にまとめています。
送料・手数料・その他経費の処理
販売手数料は売上と分けて記録する
Amazonやメルカリ、ヤフオク!などでは、販売手数料が引かれた金額が入金されます。売上は購入者が支払った金額(手数料を引く前)で計上し、手数料は経費として別に記録するのが原則です。各プラットフォームの売上レポートや取引明細を毎月保存しておくと、集計が正確になります。委託販売の収入計上は、同人作家・即売会の頒布収入・委託販売・印刷費の処理も参考になります。
送料・梱包材・保管料も経費に
発送にかかる送料、ダンボールや緩衝材などの梱包資材、FBAの配送代行手数料・在庫保管手数料は経費になります。そのほか、仕入のための交通費やガソリン代、リサーチツールの利用料、商品撮影の機材なども、事業との関連が説明できれば経費にできます。
ポイントやクーポンで仕入れた場合
ポイントを使って仕入れた場合の処理は、値引きとして扱う方法などがあり、判断に迷いやすいところです。ポイント利用額が大きい方は、利用履歴を保存したうえで、申告時に税務署や専門家に確認すると安心です。
よくある質問
Q. クレジットカードで仕入れた場合、いつの仕入になりますか?
カードの引き落とし日ではなく、原則として商品を購入した日(仕入れた日)で記録します。カード明細だけに頼ると購入日と引き落とし日がずれて混乱しやすいため、注文履歴や領収書とセットで管理するのがおすすめです。事業用のカードを1枚決めておくと、集計がぐっと楽になります。
Q. 在庫の数が多すぎて棚卸しきれません。どうすればいいですか?
日頃から仕入時に商品リストへ登録し、売れたら消し込む運用にしておくと、年末のリストがほぼそのまま棚卸表になります。エクセルや在庫管理アプリを使い、「仕入れたら記録、売れたら消す」を習慣にしましょう。すでに記録が追いつかない場合は、現物を数えて仕入価格を割り当てる地道な作業が必要になるため、早めの体制づくりが大切です。
Q. 赤字になった年も申告は必要ですか?
所得がなければ申告義務はない場合もありますが、事業所得として青色申告をしていれば、赤字を翌年以降3年間繰り越して黒字と相殺できます。物販は仕入の先行で資金繰りが波打ちやすいビジネスなので、赤字の年こそ申告しておくメリットがあります。青色申告は記帳を怠ると取り消されることもあり、青色申告が取り消される条件と再申請の方法もあわせて確認しておきましょう。
在庫と原価がわかれば物販の申告は整理できる
せどり・物販の確定申告は、「仕入は売れた分だけが売上原価として経費になる」「年末の在庫は棚卸して翌年に繰り越す」「売上は手数料を引く前の金額で計上する」という3つの原則を理解すれば、全体の流れが見えてきます。取引量が多いビジネスだからこそ、日々の仕入記録と月ごとの明細保存が申告の質を決めます。
商品リサーチや発送作業に追われながら、仕入帳や在庫表まで自力で整えるのは骨の折れる作業です。「領収書丸投げドットコム」なら、仕入のレシートや販売サイトの明細を送るだけで、日々の記帳から確定申告書類の作成までを一括してサポートします。何枚でも定額 月額6,600円(税込)・契約縛りなしで、在庫や売上原価の処理に自信がない方も安心です。在庫と売上原価の処理から解放される方法を相談する(無料)ところから始めてみてください。相談は無料です。始め方は利用開始までの流れでご確認いただけます。
【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








