マイナポータル連携で確定申告を自動化する方法をやさしく解説
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確定申告

マイナポータル連携を使うと、生命保険料控除や医療費などのデータを確定申告書へ自動で取り込め、転記の手間やミスを大きく減らせます。必要なのはマイナンバーカードと事前の同意設定です。仕組み・準備・申告の流れと、つまずきやすい点まで、はじめての方にもわかるように整理します。
毎年の確定申告で、生命保険料控除や医療費の金額を集める作業に、うんざりしてしまった経験はありませんか。控除証明書をあちこちから引っ張り出し、一枚ずつ金額を確認して入力する。この地道な作業こそ、申告を後回しにしてしまう大きな原因のひとつです。実はこの手間を、大きく減らせる仕組みがあります。それがマイナポータル連携です。
☑ 確定申告のたびに保険料や医療費の金額を一つずつ集めるのが大変だ
☑ マイナポータル連携という言葉は聞くが、何ができるのかよく分からない
☑ 自動で金額が入ると聞いたが、自分にも使えるのか不安だ
マイナポータル連携を使うと、控除に関する各種データを申告書へ自動で取り込めるようになり、入力ミスや書き写しの手間をぐっと減らせます。とはいえ、設定の手順や対象になる項目が分かりにくく、なかなか一歩を踏み出せない方も多いはずです。ここからは、マイナポータル連携とは何か、どんな準備が必要で、どのように使うのかを、順を追って整理していきます。
マイナポータル連携とは何か
まずは、マイナポータル連携がどんな仕組みなのかを押さえておきましょう。言葉だけ聞くと難しそうですが、考え方はとてもシンプルです。
申告に必要なデータを自動で取り込む仕組み
マイナポータルは、行政の手続きやお知らせをオンラインで確認できる、国が運営するサイトです。このマイナポータルを通じて、確定申告に使うさまざまなデータを取得し、確定申告書等作成コーナーなどの申告画面へ自動で取り込めるようにするのが「マイナポータル連携」です。こうした電子申告の仕組みは、国税庁のe-Tax(国税電子申告・納税システム)で提供されています。これまで手元の証明書を見ながら手入力していた金額が、あらかじめセットされた状態で申告を進められるようになります。
取得できる主なデータ
連携によって取り込めるデータは、制度の整備とともに広がってきています。代表的なものとして、次のような項目があります。
生命保険料控除や地震保険料控除に関する証明データ
医療費の通知に関するデータ
公的年金等の源泉徴収に関するデータ
ふるさと納税(寄附金)に関するデータ
取得できる項目は年によって追加・変更されることがあるため、自分が使いたい控除が対象になっているかは、最新情報を国税庁サイトやマイナポータルでご確認ください。なお、連携の対象外だった控除をうっかり申告し忘れても、あとから還付申告で控除の申告漏れを取り戻すことは可能です。
連携を使うメリット
では、マイナポータル連携を使うと具体的に何が良いのでしょうか。手間を減らせること以外にも、見逃せない利点があります。
転記ミスや入力漏れを防げる
手で金額を書き写すと、桁を間違えたり、入力する欄を取り違えたりといったミスが起こりがちです。連携を使えばデータがそのまま取り込まれるため、こうした転記ミスを大きく減らせます。とくに項目数の多い医療費などでは、入力作業そのものが軽くなる効果は大きいといえます。
証明書を探し回る手間が減る
連携によってデータを取得できる項目については、紙の証明書を一枚ずつ探す必要が減ります。引き出しの奥から控除証明書を掘り出す、という毎年の恒例作業から解放されるのは、地味ながら大きなメリットです。書類を紛失して再発行を依頼する、といった手間も避けやすくなります。
連携に必要な準備
便利な連携ですが、利用するにはいくつかの準備が必要です。事前にそろえておくと、いざ申告というときに慌てずにすみます。
マイナンバーカードと読み取り手段
連携を利用するには、まずマイナンバーカードが必要です。そのうえで、カードを読み取るための手段として、対応するスマートフォン、またはパソコンとICカードリーダーのいずれかを用意します。カードに設定した暗証番号も使うため、忘れないようにしておきましょう。
マイナポータルアプリと事前の同意設定
スマートフォンで利用する場合は、マイナポータルのアプリをインストールしておきます。そのうえで、申告に使うデータを取得するための事前準備として、マイナポータル上で利用者登録や、各データを取得することへの同意設定を行う必要があります。この事前設定は、申告期限の直前ではなく、少し余裕をもって済ませておくのがおすすめです。
連携を使った申告の流れ
準備が整えば、実際の申告は思っているよりスムーズです。大まかな流れをイメージしておきましょう。
作成コーナーから連携する
確定申告書等作成コーナーで申告書を作る際に、マイナポータルと連携する方法を選びます。画面の案内に従ってマイナンバーカードを読み取り、マイナポータルにログインすると、事前に同意したデータが申告画面へ取り込まれます。あとは取り込まれた内容を確認しながら、申告書を完成させていきます。現金商売など記帳が煩雑になりやすい業種の方は、不用品回収・買取業の確定申告の例も、日々の記録の付け方の参考になります。
取り込んだ後も内容の確認は必要
自動で取り込めるとはいえ、内容をまったく見なくてよいわけではありません。取り込まれた金額が自分の認識と合っているか、抜けている項目がないかは、必ず自分の目で確認しましょう。連携の対象外になっている控除は、これまでどおり手入力で追加する必要があります。自動と手入力をうまく組み合わせることが、正確な申告につながります。記帳代行の現場でも、連携の事前設定でつまずいて申告直前に慌てる、というご相談は毎年寄せられます。設定や確認そのものに不安が残るなら、確定申告を丸ごと任せる方法もあります。
つまずきやすいポイント
便利な連携も、いくつかのつまずきポイントを知っておくと、よりスムーズに使えます。事前に押さえておきましょう。
事前設定をしないとデータが取り込めない
もっとも多いのが、「連携したのにデータが出てこない」というつまずきです。多くの場合、原因はマイナポータル側での同意や事前設定が済んでいないことにあります。データの取得には、あらかじめ同意の手続きが必要な点を覚えておきましょう。設定の反映には少し時間がかかることもあります。
すべての控除が対象とは限らない
連携で取り込めるのは、あくまで対応している項目だけです。自分が使いたい控除が連携の対象になっていない場合は、従来どおり証明書を見ながら入力する必要があります。「連携すれば全部自動で終わる」と思い込まず、対象範囲を確認したうえで活用するのが安心です。また、そもそもの事業所得の申告の進め方は業種によって異なります。オンライン講座・コンテンツ販売の確定申告のように、売上計上や経費の考え方を先に押さえておくと、連携後の入力もスムーズです。
よくある質問
Q. マイナンバーカードがなくても連携は使えますか?
マイナポータル連携は、マイナンバーカードを使って本人確認を行う仕組みのため、原則としてカードが必要です。お持ちでない場合は、まずカードの取得から検討することになります。カードがない場合の申告方法もありますので、最新の取り扱いは国税庁サイト等でご確認ください。
Q. 連携すれば確定申告そのものが不要になりますか?
いいえ、連携はあくまで入力の手間を減らす仕組みであり、申告そのものが不要になるわけではありません。取り込んだデータを確認し、連携対象外の収入や控除を追加して、最後に申告書を提出する流れは変わりません。確定申告の全体像は、国税庁タックスアンサー「No.2020 確定申告」でも確認できます。あくまで作業を楽にする道具として活用しましょう。
Q. パソコンとスマホ、どちらで使うのがよいですか?
どちらでも利用できます。マイナンバーカードを読み取れるスマートフォンをお持ちであれば、アプリだけで手続きが完結しやすく手軽です。パソコンを使い慣れている方は、ICカードリーダーを用意してパソコンから操作する方法もあります。自分が使いやすい環境を選んでください。
今日から始めるマイナポータル連携
マイナポータル連携は、生命保険料控除や医療費などのデータを申告書へ自動で取り込み、転記の手間やミスを減らせる便利な仕組みです。利用にはマイナンバーカードと読み取り手段、そしてマイナポータル上での事前の同意設定が必要になりますが、一度準備してしまえば、翌年以降の申告がぐっと楽になります。
一方で、すべての控除が対象になるわけではなく、取り込んだ内容の確認も欠かせません。自動化できる部分は自動化し、対象外の項目はこれまでどおり丁寧に入力する。この使い分けを意識すれば、毎年の確定申告の負担を上手に軽くしていけます。まずは余裕のあるうちに、事前設定から始めてみてはいかがでしょうか。
設定は便利そうでも、結局は記帳や申告書づくりそのものに不安が残る、という方は少なくありません。控除の仕組みやデータ連携の細部で立ち止まって、申告がなかなか進まないこともあります。
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【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








