メルカリ・フリマ収入の確定申告|課税される場合とされない場合を解説
#
確定申告

メルカリなどフリマ収入の確定申告は、「生活用動産の売却か、営利目的の販売か」で必要かどうかが分かれます。非課税になる不用品売却と、課税される転売・ハンドメイドの違い、所得の計算方法までを整理し、自分のケースの判断軸が持てるようにまとめました。
フリマアプリは自宅の不用品を手軽に現金化できる便利なサービスですが、「これって税金がかかるの?」という疑問を持ったまま売買を続けている方は少なくありません。実は、フリマ収入には課税される場合とされない場合があり、その境目を知らないまま放置すると、思わぬ申告漏れにつながることもあります。
☑ 着なくなった服や使わなくなった家具をメルカリで売ったけど、これって確定申告が必要なの?
☑ ハンドメイド作品や転売で毎月そこそこ稼いでいるけど、税金のことがよくわからない
☑ 「フリマ収入は申告しなくていい」と聞いたけれど、本当に大丈夫か不安
ここでは、メルカリ・フリマ収入が確定申告の対象になるかどうかの判断ポイントを整理します。「不用品の売却」と「営利目的の販売」の違い、課税されるケースの具体例、申告が必要になったときの所得の計算方法、必要書類の保管まで、フリマ取引特有の論点を中心に解説します。自分のケースが申告すべきものかどうか、読みながら判断できるはずです。
フリマ収入が課税されない基本ルール
結論から言うと、日常生活で使っていた不用品を売ったお金には、原則として税金がかかりません。この「生活用動産」の考え方が、フリマ収入の課税・非課税を分ける出発点になります。
「生活用動産」の売却は原則として非課税
自分や家族が日常生活で使っていた不用品を売ったお金には、原則として税金がかかりません。所得税法では、こうした生活に通常必要な動産を「生活用動産」と呼び、その売却益を非課税としています。たとえば着なくなった洋服、読み終えた本、使わなくなった子ども用品、古い家電や家具などがこれにあたります。
多くの人がメルカリで売っているのは、まさにこの生活用動産です。クローゼットの整理で出てきた服を数千円で売った、引っ越しで不要になった家具を手放した、といったケースは、いくら売っても基本的に確定申告は不要です。フリマアプリの利用者の大半が「申告しなくてよい」とされるのは、このルールが理由です。
非課税になる理由は「儲けが出ていない」から
生活用動産が非課税とされる背景には、もう一つの事情があります。多くの不用品は、買ったときより安く売られるからです。たとえば1万円で買った服を3千円で売っても、それは「損をして手放している」状態であり、税金の対象となる利益(もうけ)は発生していません。
確定申告で税金がかかるのは、あくまで「利益が出たとき」です。中古品の多くは購入価格を下回る金額で取引されるため、そもそも課税のしようがありません。生活用動産という制度は、こうした実態に合わせて整理されたものだと考えるとわかりやすいでしょう。
こんなフリマ収入は課税される
課税されるのは、生活用動産にあたらない高額品を売って利益が出た場合と、利益目的で繰り返し販売している場合です。この2つに当てはまるかどうかが、申告要否の分かれ目になります。
高額な貴金属・宝石・美術品などは例外
生活用動産であっても、すべてが非課税になるわけではありません。注意したいのが、1点あたりの価額が高い貴金属、宝石、書画、骨とう品、美術品などです。これらを売って利益が出た場合は、生活用動産の非課税ルールから外れ、原則として課税の対象になります。
一般的な目安として、1点または1組で30万円を超えるような貴金属・宝石・美術品は非課税の対象外とされています。たとえば相続したブランドの時計や、高価な指輪を売って買値より高く売れた場合などは、申告が必要になる可能性があります。日常的なフリマ利用ではあまり登場しませんが、思いがけず高額品を手放すときは頭に入れておきましょう。
営利目的の「販売」は不用品売却とは別物
フリマ収入で本当に注意すべきなのは、不用品の売却ではなく、利益を得る目的で繰り返し販売しているケースです。これは「生活用動産の売却」ではなく、ビジネスとしての販売活動とみなされ、課税の対象になります。具体的には次のような形態です。
安く仕入れた商品をメルカリで高く売る、いわゆる「せどり」「転売」
自分で作ったアクセサリーや雑貨などのハンドメイド作品の継続的な販売
イラストやデータなど、販売目的で制作したものの継続的な出品
同じような商品を大量に、繰り返し仕入れて売っている
これらは「もともと使うつもりがなく、売って利益を得るために用意したもの」を売っている点が、不用品売却との決定的な違いです。継続性・反復性があり、利益を狙っている取引は、金額の大小にかかわらず課税対象となる収入だと考えてください。イベントでの頒布や委託販売がある方は、同人作家・即売会出展の確定申告と頒布収入・印刷費の処理も近いテーマなので参考になります。
申告が必要かどうかの判断ポイント
課税対象になる場合は、その所得が「事業所得」か「雑所得」かを意識し、副業か専業かで申告の目安を確認します。所得区分で使える制度が変わる点がポイントです。
「事業所得」か「雑所得」かを意識する
転売やハンドメイド販売などで課税対象の収入がある場合、その所得は内容に応じて事業所得または雑所得に区分されます。販売を本業として継続的・反復的に、相当の規模で行っているなら事業所得、副業として小規模に行っているなら雑所得に区分されるのが一般的な考え方です。フリマ販売と本業を並行している場合は、複数事業を営むときの収支内訳と按分の考え方が整理の助けになります。
区分によって使える制度が変わります。たとえば事業所得であれば、一定の要件を満たして青色申告をすることで青色申告特別控除(最大65万円)などのメリットを受けられます。一方、雑所得は経費を差し引いて計算する点は同じですが、青色申告特別控除のような優遇は受けられません。自分の販売がどちらに近いのかを意識しておくと、申告の準備がしやすくなります。
副業なら「20万円」、専業なら基礎控除が一つの目安
会社員などが副業としてフリマ販売を行っている場合、よく知られた目安が「20万円ルール」です。給与を1か所から受けていて年末調整が済んでいる人で、給与以外の所得(課税対象のフリマ利益など)の合計が年間20万円以下であれば、所得税の確定申告は不要とされる場合があります。この取り扱いの詳細は、国税庁タックスアンサーNo.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」で確認できます。ただしこれは所得税についての取り扱いで、住民税は別途申告が必要になる点に注意してください。
一方、フリーランスや個人事業主としてフリマ販売を本格的に行っている場合は、20万円ルールは関係ありません。事業の所得を含めて確定申告を行う必要があります。なお、ここでいう「20万円」や利益とは、売上そのものではなく、売上から経費を引いた後の所得(もうけ)であることを正しく押さえておきましょう。
課税される場合の所得の計算方法
課税されるのは売上の全額ではなく、売上から必要経費を差し引いた「所得」です。手数料・送料・仕入れ・梱包材をきちんと差し引けるかが、払いすぎを防ぐ鍵になります。
所得は「売上 − 必要経費」で計算する
転売やハンドメイドなどで課税対象になる場合、税金がかかるのは売上の全額ではありません。売上から、それを得るためにかかった必要経費を差し引いた「所得(利益)」が課税の対象です。計算式はシンプルで、「売上 − 必要経費 = 所得」となります。何が必要経費にあたるかの考え方は、国税庁タックスアンサーNo.2210「必要経費の知識」が参考になります。
フリマ販売の必要経費には、次のようなものが含まれます。仕入れにかかった金額、フリマアプリに支払う販売手数料、商品を送るための送料、梱包資材(箱・封筒・緩衝材など)、ハンドメイドの材料費などです。これらを正しく差し引くことで、課税される所得を実態に合わせて計算できます。
手数料・送料・仕入れの記録が利益を左右する
フリマ販売の特徴は、売上から差し引ける費用が意外と多いことです。たとえば3,000円で売れた商品でも、販売手数料が約300円、送料が数百円、梱包材や仕入れ値を考えると、手元に残る利益はぐっと小さくなります。これらの経費をきちんと記録していないと、本来より多い利益で計算してしまい、税金を払いすぎるおそれがあります。
逆に、経費の記録が曖昧なまま申告すると、後から内容を問われたときに説明できず困ることもあります。フリマアプリの取引明細や売上履歴はアプリ内で確認・ダウンロードできることが多いので、こまめに保存し、仕入れや梱包材のレシートも残しておくことが大切です。日々の小さな記録の積み重ねが、正確で損のない申告につながります。取引件数が多く集計が追いつかない方は、確定申告まで丸投げできる代行サービスに売上明細ごと任せる方法もあります。
申告のための準備と書類の保管
申告が必要になりそうな方は、取引履歴・レシートを月ごとに保存し、確定申告の時期に他の所得と合わせて申告します。早めの記録が、申告期の負担を大きく減らします。
取引履歴・レシートはこう保管する
フリマ販売で確定申告が必要になりそうな方は、早めに記録の習慣をつけておきましょう。具体的には次のようなものを整理しておくと安心です。
フリマアプリの売上履歴・取引明細(月ごとにダウンロードして保存)
仕入れや材料を買ったときのレシート・領収書・購入履歴
梱包資材や送料の支払い記録
振込・入金の記録がわかる口座やアプリの履歴
確定申告に使った帳簿や書類は、一定期間保存しておく義務があります。年が変わってから慌てて1年分をさかのぼるのは大変なので、できれば毎月、難しくても数か月ごとに記録を整理しておくと、申告期の負担が大きく減ります。
確定申告の時期と進め方の基本
確定申告は、原則として毎年2月16日から3月15日までの期間に、前年1月1日から12月31日までの所得をまとめて行います。フリマ販売による所得も、この期間に他の所得と合わせて申告します。会社員の副業であれば給与所得と、フリーランスであれば本業の事業所得と合算して計算するのが基本です。
申告書の作成は、国税庁の確定申告書等作成コーナーや会計ソフトを使えば、画面の案内に沿って進められます。とはいえ、フリマの取引が多い人ほど売上と経費の集計が煩雑になり、どこまでが経費か、事業所得か雑所得か、といった判断にも迷いがちです。クラウドファンディングや支援金など収入の種類が増えている方は、支援を受けたときの所得区分と課税の有無もあわせて確認しておくと、申告全体の見通しが立てやすくなります。
よくある質問
Q. 不用品を売っただけなら、いくら売っても申告は不要ですか?
生活で使っていた服や家具などの生活用動産であれば、原則として金額にかかわらず確定申告は不要です。ただし、1点30万円を超えるような貴金属・宝石・美術品を売って利益が出た場合や、利益目的で仕入れて転売しているような場合は、課税対象になり得ます。あくまで「生活用動産の売却」にあたるかどうかが境目になります。
Q. メルカリでハンドメイド作品を売っています。申告は必要ですか?
ハンドメイド作品の販売は、利益を得る目的で継続的に行う販売活動にあたるため、不用品売却とは異なり課税対象です。会社員の副業で、経費を引いた後の所得が年間20万円以下なら所得税の申告が不要となる場合もありますが、住民税の申告は別途必要です。専業の場合は所得の多少にかかわらず申告が必要になります。
Q. 過去の取引も申告しないといけませんか?
課税対象となる利益があったのに申告していなかった場合は、過去にさかのぼって申告(または修正)が必要になることがあります。気づいた時点で早めに対応するほど、結果的にペナルティを抑えやすくなります。判断に迷う場合は、まずは取引履歴を整理したうえで、専門家に相談するのがおすすめです。
まとめ|フリマ収入は不用品か販売かで変わる
メルカリやフリマアプリの収入は、自分や家族が使っていた不用品(生活用動産)の売却であれば原則として非課税で、確定申告は不要です。一方、利益目的の転売やハンドメイドの継続販売、1点30万円を超える高額品の売却などは課税対象となり、申告が必要になることがあります。課税される場合の所得は「売上 − 必要経費」で計算し、手数料・送料・仕入れ・梱包材などをきちんと記録しておくことが、払いすぎを防ぐ鍵になります。
とはいえ、取引件数が増えるほど売上と経費の集計は手間がかかり、事業所得か雑所得かの判断や、青色申告などの制度の活用にも迷いが生じやすくなります。本業や本来の活動が忙しい中で、こまかな記帳から確定申告書類の作成までを自分一人で行うのは、想像以上に大きな負担です。
「フリマの売上明細と仕入れのレシートはあるのに、整理する時間がない」――そんなときは、領収書丸投げドットコムにお任せください。取引明細や領収書を郵送かスマホ撮影で送るだけで、記帳から確定申告書類の作成までサポートします。契約縛りなし・税理士監修で、本業を止めずに申告準備を進められます。まずはフリマ収入の申告要否を無料で相談してみるのがおすすめです。相談は無料です。記帳代行そのものの仕組みは記帳代行とは何かの解説でも確認できます。
【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








