車の維持費の勘定科目|ガソリン・駐車場・車検・保険の仕訳を解説
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税務

車の維持費は、ガソリン代・駐車場代・車検・自動車税・保険料などを内容ごとの勘定科目で処理します。車にかかる費用の科目の使い分けと、私用兼用の車の按分の考え方を、科目の早見表と計算例つきでわかりやすく整理します。
事業で車を使うと、ガソリンや駐車場、車検、税金、保険など、さまざまな費用が発生します。これらをすべて「車両費」でまとめてよいのか、それとも科目を分けるべきか迷う方は多いはずです。科目の選び方と、私用と兼用する場合の按分を整理しておきましょう。
☑ ガソリン代や駐車場代をどの科目で処理すればよいか知りたい
☑ 車検・自動車税・保険料の仕訳を整理したい
☑ 私用と兼用している車の経費の割合(按分)の考え方を知りたい
この記事を読むと、車の維持費の科目の使い分けと、按分の具体的な計算例までがわかります。
車の維持費は内容ごとに科目を分ける
結論として、車の維持費は「車両費」でまとめる方法と、内容ごとに科目を分ける方法があります。取引が多い場合や中身を把握したい場合は、ガソリン代・駐車場代・税金・保険などを別々の科目で処理するのがおすすめです。科目を分けると、何にいくらかかっているかが見えやすくなります。
「車両費」でまとめる方法
車に関する費用を車両費という科目でまとめて処理する方法です。取引が少ない場合はシンプルで分かりやすい一方、内訳が見えにくくなるという面もあります。事業の規模に応じて選びましょう。
内容ごとに科目を分ける方法
ガソリン代は旅費交通費や燃料費、駐車場代は地代家賃や旅費交通費、税金は租税公課、保険料は損害保険料、というように内容ごとに科目を分ける方法です。手間は増えますが、費用の内訳が明確になり、経営分析にも役立ちます。科目の設計は勘定科目を整理する実務が参考になります。
費用別の勘定科目の使い分け
車にかかる主な費用と、使う科目の目安を整理します。どの科目を使うかは事業の方針によって多少異なりますが、一度決めたら継続して使うことが大切です。科目選びや按分の判断に時間をかけたくない方は、記帳代行というやり方にまとめて任せて、判断の部分だけ確認する進め方もあります。
ガソリン代・高速代・駐車場代
ガソリン代は旅費交通費または燃料費、高速道路料金は旅費交通費、コインパーキングなど一時的な駐車場代は旅費交通費で処理するのが一般的です。月極駐車場を借りている場合は地代家賃で処理します。
車検・修理・タイヤ交換
車検費用や修理代、タイヤ・オイル交換などの整備費用は車両費または修繕費で処理します。ただし、車検費用に含まれる自賠責保険料や自動車重量税は、性質が異なるため損害保険料・租税公課に分けることもあります。
自動車税・保険料
自動車税・軽自動車税・自動車重量税は租税公課、自賠責保険・任意保険の保険料は損害保険料で処理します。税金と保険は性質が異なるため、車両費に混ぜず分けておくと後から分かりやすくなります。
車の維持費の科目早見表
車にかかる費用を科目別に整理しました。ひとつの目安として活用してください。
費用の例 | 使う科目の目安 |
|---|---|
ガソリン代・軽油代 | 旅費交通費/燃料費 |
高速道路料金・一時駐車場代 | 旅費交通費 |
月極駐車場代 | 地代家賃 |
車検・修理・オイル/タイヤ交換 | 車両費/修繕費 |
自動車税・軽自動車税・重量税 | 租税公課 |
自賠責・任意保険料 | 損害保険料 |
車両本体(10万円以上) | 資産計上し減価償却 |
車両本体を購入した場合、10万円以上のものは資産に計上し、減価償却で数年に分けて経費にします。減価償却の基本は国税庁タックスアンサーNo.2100「減価償却のあらまし」で確認できます。カード払いのガソリン代などの記帳はクレジットカード明細で経費にできるかの解説もあわせてご覧ください。
私用兼用の車は按分する
プライベートでも使う車は、費用の全額ではなく事業で使った割合(事業割合)だけを経費にします。これを家事按分といいます。ガソリン代・駐車場代・税金・保険・減価償却費など、車に関する費用すべてに同じ考え方を適用します。
按分の計算例
たとえば、1年間の車の維持費が合計40万円、走行距離のうち事業での利用が6割だったとします。この場合、経費にできるのは 40万円 × 60% = 24万円 です。残りの16万円は私用分として経費になりません。按分の割合は、走行距離や使用日数など合理的な基準で決め、その根拠を残しておきます。
按分の根拠を残しておく
按分割合は、なぜその割合にしたのかを説明できることが大切です。走行距離を記録する、事業での使用日をメモするなど、根拠となる資料を残しておきましょう。私用と事業の線引きは生活費と事業費が混ざるときの記録の残し方や勘定科目の見直しで節税につなげる方法も参考になります。
よくある質問
Q. ガソリン代は車両費と旅費交通費のどちらがよいですか?
どちらでも間違いではありませんが、一度決めたら継続して使うことが大切です。移動にかかる費用としてまとめたいなら旅費交通費、車関連でまとめたいなら車両費が分かりやすいでしょう。燃料費という科目を使う方法もあります。
Q. 車検費用はまとめて車両費でよいですか?
まとめて車両費で処理しても差し支えありませんが、車検費用に含まれる自動車重量税は租税公課、自賠責保険料は損害保険料に分けると、内訳がより正確になります。事業の方針に合わせて選びましょう。
Q. 私用と兼用の車は、どのくらいの割合まで経費にできますか?
明確な上限はなく、実際に事業で使った割合が基準です。走行距離や使用日数など、合理的に説明できる割合で按分します。実態とかけ離れた高い割合を設定すると、税務調査で否認されるおそれがあります。
Q. カーリースの料金はどの科目ですか?
リース料は賃借料やリース料といった科目で処理します。私用兼用の場合は、他の車両費用と同じく事業割合で按分します。契約内容によって扱いが変わることもあるため、迷う場合は専門家に相談しましょう。
まとめ|車の維持費は科目を分け、私用分は按分する
車の維持費は、ガソリン代・駐車場代・車検・自動車税・保険料などを内容ごとの科目で処理すると、内訳が見えやすくなります。私用と兼用する車は、事業で使った割合だけを経費にし、按分の根拠を残しておくことが大切です。科目は一度決めたら継続して使いましょう。
車の費用は科目が多岐にわたり、さらに按分計算も加わるため、記帳の負担が大きくなりがちです。走行距離の記録や割合の計算まで自分で行うのは、本業を持つ個人事業主にとって手間のかかる作業です。記帳代行の現場でも、車の経費は「どこまで入れてよいか」というご相談が多い項目の一つです。
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【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








