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会社員の開業副業の確定申告|本業給与と事...

2026/7/19

会社員の開業副業の確定申告|本業給与と事業所得の合算と注意点を解説

  • 確定申告

会社員が副業で開業したときの確定申告は、給与以外の所得が20万円を超えるかで判断し、本業の給与所得と副業の事業所得を合算して税額を計算します。会社に知られにくくする住民税の扱いまで整理します。

会社員として働きながら副業を始め、思い切って開業届を出したものの、いざ確定申告の時期になると「給与と事業の所得をどう扱えばいいのか」「会社に知られずに済むのか」と不安になる方は少なくありません。本業があるからこそ、申告に割ける時間も限られています。

☑ 会社員をしながら副業で開業届を出したが、確定申告のやり方がわからない

☑ 会社の給与と副業の利益をどうやって合算すればよいのか不安だ

☑ 確定申告したことが会社にバレないか心配で踏み出せない

本業の給与所得と副業の事業所得を合算する仕組みから、住民税で会社に知られにくくする方法、つまずきやすい注意点まで、自分がやるべきことの全体像をつかめるように進めます。

会社員が副業で開業したら確定申告は必要?

給与以外の所得が20万円を超えたら申告が必要

会社員の方は、本業の年末調整で所得税の精算が完了するため、多くの場合は自分で確定申告をする必要がありません。しかし副業を始めると話は変わります。給与以外の所得(副業の利益)が年間で20万円を超える場合は、確定申告をして所得税を精算する義務が生じます。どんな給与所得者に確定申告が必要かは、国税庁タックスアンサーNo.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」で確認できます。

ここで大切なのは、20万円は「売上」ではなく「所得」、つまり売上から必要経費を差し引いた利益で判定する点です。たとえば副業の売上が50万円でも、経費が35万円かかっていれば所得は15万円となり、所得税の確定申告は不要というケースもあります。

20万円以下でも住民税の申告は必要

「20万円を超えなければ何もしなくてよい」と考えてしまいがちですが、ここには落とし穴があります。所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税には20万円の基準がありません。副業の所得が20万円以下であっても、原則として住民税の申告はお住まいの市区町村に対して行う必要があります。

確定申告をすれば、そのデータが市区町村にも共有されるため住民税の申告は別途不要になります。一方、所得税の申告をしない場合は、自分で市区町村に住民税の申告をする、という整理を覚えておきましょう。確定申告そのものの全体像は国税庁タックスアンサーNo.2020「確定申告」でも確認できます。

開業届を出していると基本的に申告が前提になる

開業届を提出して個人事業主となり、青色申告承認申請も済ませている場合は、たとえ初年度が赤字や少額であっても確定申告をするのが基本です。青色申告の特典を受けるには、申告書と帳簿の提出が前提になるためです。事業として継続していくのであれば、毎年きちんと申告する習慣をつけておくと安心です。

本業の給与所得と副業の事業所得を合算する仕組み

所得税は「すべての所得を合算」して計算する

所得税は、給与所得・事業所得・不動産所得などを合算した総所得金額に対して課税される「総合課税」が基本です。会社員が副業で開業した場合も、本業の給与所得と副業の事業所得を足し合わせ、そこから所得控除を差し引いた金額に税率を掛けて税額を計算します。

ポイントは、給与と事業を別々の税金として考えるのではなく、最終的に一本化して精算するという点です。本業ですでに源泉徴収された所得税と、副業を加えて計算し直した本来の税額との差を、確定申告で清算するイメージです。

給与所得は「源泉徴収票」、事業所得は「決算書」から転記する

合算の作業は、次の2つの書類が出発点になります。

  • 本業の源泉徴収票…勤務先から受け取る書類。給与収入や給与所得控除後の金額、源泉徴収税額、社会保険料などが記載されています

  • 副業の決算書類…青色申告なら「青色申告決算書」、白色申告なら「収支内訳書」。1年分の売上と経費から事業所得を計算します

確定申告書の第一表には、給与所得は源泉徴収票から、事業所得は決算書類から、それぞれの所得金額を転記します。第二表には、給与や副業報酬の支払者名、源泉徴収税額などの内訳を記載します。本業の源泉徴収税額を書き写しておくと、納めすぎた税金が還付されるケースもあります。

赤字なら損益通算で本業の税金が戻ることも

副業を事業所得として申告している場合、その年が赤字であれば、本業の給与所得と損益通算ができます。給与所得から事業の赤字を差し引けるため、課税対象が小さくなり、本業ですでに源泉徴収されていた所得税の一部が還付される可能性があります。

ただし、これは副業が「事業所得」と認められる場合の話です。同じ赤字でも「雑所得」と判定されると損益通算はできません。開業届を出していること、帳簿をきちんとつけていることなどが、事業所得として扱われるための材料になります。事業所得として認められれば、要件を満たすことで青色申告特別控除の65万・55万・10万の違いにあるような控除も活用できます。

会社に副業を知られにくくするための住民税の扱い

副業が知られる主な経路は「住民税の増額」

「副業が会社にバレる」と言われる最大の経路は、住民税です。住民税は前年の所得をもとに計算され、会社員の場合は給与から天引き(特別徴収)されるのが一般的です。副業で所得が増えると住民税額も増え、その通知が会社に届くことで「給与のわりに住民税が高い」と気づかれることがあります。

住民税を「自分で納付」に切り替える方法

これを避ける一つの方法が、確定申告書の第二表にある「住民税に関する事項」で、住民税の徴収方法を選ぶことです。給与から天引きする特別徴収ではなく、自分で納付書を使って納める普通徴収を選べば、副業分の住民税を自宅に届く納付書で支払えるため、会社の給与計算を通さずに済みます。

ただし、自治体によっては副業分のみを普通徴収にできない場合や、運用が異なる場合があります。確実を期したいときは、確定申告の前にお住まいの市区町村の窓口へ、副業分の住民税を普通徴収にできるか確認しておくと安心です。

そもそも就業規則の確認を忘れずに

税金の手続き以前に、勤務先の就業規則で副業がどう扱われているかを確認することも大切です。近年は副業を認める企業が増えていますが、許可制や届出制を設けている会社もあります。後々のトラブルを避けるためにも、まずは自社のルールを把握したうえで、必要に応じて手続きを進めましょう。

会社員の副業ならではの確定申告の注意点

家事按分で経費にできる範囲を正しく見極める

自宅で副業を行う場合、家賃や水道光熱費、通信費などのうち、事業に使った割合分を経費に計上できます。これを家事按分といいます。たとえば自宅の一室を仕事に使っているなら床面積の割合で、スマホを仕事とプライベートで併用しているなら使用時間の割合で按分する、といった考え方です。割合の決め方は家事按分の割合の決め方で詳しく解説しています。

会社員の副業では、本業の通勤や会社支給の備品と混同しないことがポイントです。あくまで副業に使った分だけを、合理的な基準で按分しましょう。按分の根拠を説明できるよう、計算のメモを残しておくと安心です。副業のお金と生活費を混ぜないコツは生活費と事業費の記録の分け方が参考になります。副業の経理をまるごと任せたい場合は、確定申告の丸投げ代行という選択肢もあります。

社会保険料控除や生命保険料控除は二重計上に注意

社会保険料控除や生命保険料控除は、本業の年末調整ですでに反映されていることがあります。確定申告で給与と事業を合算する際、源泉徴収票に記載済みの控除を、改めて二重に計上しないよう気をつけましょう。源泉徴収票の控除欄をよく確認し、年末調整で処理済みの分はそのまま転記するのが基本です。

本業の繁忙期と申告期限が重なりやすい

確定申告の期間は原則として毎年2月16日から3月15日までです。会社員の方は、この時期に本業の業務が重なって帳簿づけが後回しになり、期限間際に慌ててしまうケースが目立ちます。日ごろから領収書や請求書を整理し、こまめに記帳しておくことが、直前のあわてを防ぐ最大の対策です。

よくある質問

Q. 副業の所得が20万円以下なら、本当に何も申告しなくてよいのですか?

所得税の確定申告は不要になる場合がありますが、住民税の申告は別です。住民税には20万円のような基準がないため、副業の所得が少額でも原則として市区町村への住民税申告が必要です。また、本業で医療費控除やふるさと納税などのために確定申告をする場合は、20万円以下の副業所得も合わせて申告する必要があります。

Q. 開業届を出した初年度が赤字でも申告した方がよいですか?

はい、申告をおすすめします。副業が事業所得として認められれば、赤字を本業の給与所得と損益通算でき、源泉徴収された所得税の一部が還付される可能性があります。さらに青色申告であれば、要件を満たすことで赤字(純損失)を翌年以降に繰り越せる場合もあります。赤字だからこそ申告するメリットがある、と考えておきましょう。

Q. 会社員でも青色申告特別控除の65万円は受けられますか?

副業が事業所得と認められ、青色申告の承認を受けたうえで、複式簿記による記帳とe-Taxによる申告など所定の要件を満たせば、会社員の副業でも青色申告特別控除(最大65万円)の対象になり得ます。ただし、規模が小さく事業性が乏しいと雑所得と判断され、控除を受けられないこともあります。帳簿をきちんとつけ、継続的に事業を行っている実態を示すことが大切です。

給与と事業の合算と住民税の扱いを押さえれば安心|まとめ

会社員が副業で開業した場合の確定申告は、本業の給与所得と副業の事業所得を合算して税額を計算し直すのが基本です。給与以外の所得が20万円を超えるかどうかで所得税の申告義務を判断し、20万円以下でも住民税の申告は必要になる点、住民税を普通徴収にすると会社に知られにくくなる点を押さえておけば、過度に不安に思う必要はありません。

とはいえ、本業をこなしながら帳簿づけと申告書の作成までを一人で抱えるのは、想像以上に負担の大きい作業です。家事按分や控除の二重計上など、判断に迷う場面も少なくありません。領収書丸投げドットコムでは、領収書や請求書を郵送かスマホ撮影で送るだけで、日々の記帳から確定申告書類の作成までを税理士監修のもとで代行しています。本業に集中しながら副業の申告を任せられるか相談する。相談は無料です。まずは記帳だけ任せたい場合は記帳代行のしくみもご覧ください。

【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。

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