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住民税の仕組み|個人事業主の計算方法・納...

2026/7/19

住民税の仕組み|個人事業主の計算方法・納付時期をやさしく解説

  • 税金

住民税は前年の所得をもとに決まる地方税で、所得割はおおむね1割が目安です。個人事業主は6月ごろ届く通知書で原則年4回に分けて納めます。仕組みと計算の流れ、納付の時期と方法、資金の備え方まで整理しました。

個人事業主として独立すると、所得税だけでなく住民税の負担も自分で意識しなければなりません。会社員のころは給与から自動で天引きされていたため、その存在をあまり気にしていなかった方も多いはずです。ところが独立後は、確定申告を終えてひと安心した初夏に、思いがけずまとまった金額の納付書が届いて慌てることが起こりがちです。

☑ 確定申告は終わったのに、夏になって届く住民税の通知書に驚いたことがある

☑ 所得税と住民税の違いがいまいち分からない

☑ 住民税がいつ・いくら・どうやって決まるのか知りたい

住民税とはどんな税金なのか

住んでいる地域に納める「地方税」

住民税は、私たちが暮らす都道府県と市区町村に納める税金です。国に納める所得税が「国税」であるのに対し、住民税は「地方税」と呼ばれます。集められた住民税は、ごみ収集や消防、学校教育、福祉といった、地域の身近な行政サービスを支える財源として使われます。制度の全体像は、総務省の「個人住民税」の解説ページ(総務省)でも確認できます。

正式には「個人住民税」といい、都道府県民税と市区町村民税の2つを合わせたものです。納付の窓口は一本化されているため、私たちが別々に手続きする必要はありません。

「所得割」と「均等割」の2階建て

住民税は、大きく分けて次の2つで構成されています。

  • 所得割:前年の所得に応じて金額が決まる部分。税率は一律で、おおむね所得の10%が目安です。

  • 均等割:所得の多い少ないにかかわらず、一定額を負担する部分。多くの自治体で年間数千円程度に設定されています。

つまり、所得が増えれば所得割が大きくなりますが、所得が少ない場合でも原則として均等割は発生します。具体的な税率や均等割の金額は自治体によって多少異なるため、お住まいの市区町村のサイトでご確認ください。

住民税は「前年の所得」で決まる

1年遅れでやってくる税金

住民税のもっとも大きな特徴は、その年の所得ではなく「前年1年間の所得」をもとに計算される点です。たとえば2025年に得た所得に対する住民税は、2026年に納めることになります。所得税が当年分をその年に精算するのとは、タイミングが1年ずれているのです。

この「1年遅れ」の性質には注意が必要です。たとえば独立して所得が大きく伸びた翌年は、その伸びた所得に対する住民税がまとめて請求されます。反対に、廃業や所得の急減があった年でも、前年の所得が高ければその分の住民税を納めなければなりません。「今は収入が少ないのに、なぜこんなに高いのか」と感じる場合は、この時間差が原因であることがほとんどです。

確定申告の内容がそのまま反映される

個人事業主の場合、住民税のための特別な手続きは基本的に不要です。毎年提出する確定申告のデータが税務署から市区町村へ共有され、それをもとに住民税が計算される仕組みになっているからです。逆にいえば、確定申告で所得を正しく申告し、経費や各種控除をきちんと反映させることが、住民税の金額にも直結します。所得税の節税につながる対策は、多くの場合そのまま住民税の軽減にもつながります。確定申告の作成そのものに不安がある方は、確定申告の丸投げ代行で申告まで任せる方法もあります。

住民税の計算の流れ

所得から控除を引いて「課税所得」を出す

住民税の所得割は、おおまかに次のような流れで計算されます。

  • 収入から必要経費を引いて「所得」を求める

  • 所得から基礎控除や社会保険料控除などの「所得控除」を引いて「課税所得」を求める

  • 課税所得に税率(おおむね10%)を掛けて、そこから税額控除を差し引く

このとき、青色申告をしている方が受けられる青色申告特別控除(最大65万円)は、所得そのものを減らす効果があります。所得が減れば、住民税の所得割も小さくなります。控除額と要件は国税庁タックスアンサーNo.2072「青色申告特別控除」(国税庁)で確認でき、65万・55万・10万の段階ごとの違いは青色申告特別控除65万・55万・10万の違いで整理しています。記帳をきちんと行い、e-Taxなどの要件を満たして65万円の控除を受けることは、住民税の面でも大きなメリットがあるのです。

所得税の控除額とは少し違う点に注意

注意したいのは、所得税と住民税では一部の控除額が異なる点です。たとえば基礎控除や扶養控除などは、住民税のほうがやや低めに設定されています。そのため「所得税はゼロでも、住民税は少し発生する」というケースも珍しくありません。控除は世帯全体での配分によって手取りが変わることもあり、夫婦で事業と給与がある世帯の手取り最適化もあわせて見ておくと考え方が広がります。細かな金額は制度改正で変わることがあります。最新の正確な数字は、国税庁やお住まいの自治体のサイトでご確認ください。

納付の時期と方法

通知書は6月ごろに届く

個人事業主の場合、住民税は「普通徴収」という方法で納めます。前年の所得をもとに計算された税額の通知書(納税通知書)が、例年6月ごろに市区町村から自宅へ届きます。会社員のように毎月の給与から少しずつ天引きされる「特別徴収」とは異なり、自分で納付する必要があります。

原則は年4回の分割払い

普通徴収では、1年分の住民税を原則として4回に分けて納めます。納期は一般的に6月・8月・10月・翌年1月ごろですが、自治体によって若干の違いがあります。一括で納めることも可能です。

  • 納付書を使ってコンビニや金融機関の窓口で支払う

  • 口座振替を登録して自動で引き落とす

  • 自治体によってはスマホ決済やクレジットカード払いに対応

うっかり納め忘れると延滞金が発生することがあります。口座振替にしておくと払い忘れを防げて安心です。

個人事業主が住民税で困らないためのコツ

「所得の1割」を目安に積み立てておく

住民税の所得割はおおむね所得の10%です。確定申告で所得が確定したら、「所得のおよそ1割+均等割数千円」を住民税の目安として、別口座に取り分けておくと安心です。所得税の予定納税や国民健康保険料とあわせて準備しておけば、初夏の納付ラッシュにも落ち着いて対応できます。

所得を正しく計算することが何より大切

住民税を必要以上に多く払わないためには、経費の計上もれや控除のもれをなくし、所得を正確に計算することが欠かせません。日々の記帳が曖昧だと、本来引けるはずの経費を見落とし、結果として所得税も住民税も高くなってしまいます。逆に、根拠のない経費計上は後々のトラブルのもとです。正確な帳簿づくりこそが、適正な住民税への第一歩といえます。なお、住民税と関わりの深い制度としてふるさと納税もあり、所得が変動しやすい個人事業主の場合は事業所得をもとにした上限額の考え方が大切です。詳しくは個人事業主のふるさと納税を事業所得ベースで最適化する方法で確認できます。

よくある質問

Q. 所得が赤字でも住民税はかかりますか?

所得割は前年の所得をもとに計算されるため、赤字で所得がない年は所得割が発生しないのが原則です。ただし均等割については、自治体が定める基準を上回る場合にかかることがあります。判断に迷う場合は、お住まいの市区町村の窓口に確認すると確実です。

Q. 会社員から独立した最初の年は住民税が安いのですか?

独立1年目に納める住民税は、前年の会社員時代の所得をもとに計算されます。そのため、給与天引きから普通徴収に切り替わって金額の大きさに驚くことがあります。むしろ独立直後こそ、前年の高い所得を反映した住民税が請求されやすいので、資金を準備しておきましょう。

Q. 住民税を払えないときはどうすればよいですか?

一度にまとまった支払いが難しいときは、放置せずに早めに市区町村の窓口へ相談してください。事情に応じて分割納付や納期の猶予に応じてもらえる場合があります。連絡せずに滞納を続けると延滞金が膨らむため、まずは相談することが大切です。

まとめ|住民税は「前年所得の1割」を見込んでおけば怖くない

住民税は、住んでいる地域に納める地方税で、前年の所得をもとに計算される「所得割(おおむね1割)」と「均等割」で構成されます。個人事業主の場合は普通徴収となり、6月ごろに届く通知書をもとに原則年4回に分けて納めます。1年遅れで請求される性質があるため、独立直後や所得が増えた翌年は特に注意が必要です。住民税は確定申告の内容がそのまま反映されます。経費や控除を正しく申告し、所得を適正に計算しておくことが、納めすぎを防ぐ何よりの対策です。あらかじめ所得の1割程度を取り分けておけば、初夏の納付にも余裕を持って臨めます。

住民税は確定申告の精度に直結する税金です。記帳代行の現場でも、経費や控除の反映もれが翌年の住民税に響いていた、というご相談は少なくありません。領収書丸投げドットコムは、お送りいただいた領収書や請求書をもとに、日々の記帳から確定申告書類の作成までをまとめて代行するサービスです。何枚でも定額 月額6,600円(税込)・初期費用0円で対応します。住民税まで見据えた帳簿づくりを無料で相談するところから始めてみてください。ご相談は無料です。まずは記帳代行の中身を知りたい方は、記帳代行とは何かの解説もご覧ください。

【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。

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