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源泉徴収した税金の納付手続き|納期の特例...

2026/8/11

源泉徴収した税金の納付手続き|納期の特例と納付書の書き方を解説

  • 税務

源泉徴収した税金は原則「翌月10日まで」に税務署へ納めます。少人数なら年2回にまとめられる納期の特例や、納付書(所得税徴収高計算書)の書き方、納め忘れたときの対処法まで、はじめての方にもわかるように整理します。

人を雇い始めたり、税理士やデザイナーなどに報酬を支払ったりすると、その支払いから所得税を天引きする「源泉徴収」が必要になります。ところが、いざ天引きしたお金を国に納める段になると、納付の期限や納付書の書き方でつまずいてしまう個人事業主の方は少なくありません。源泉徴収は「預かったお金を国に代わって納める」仕組みのため、期限を過ぎると本人ではなく預かった側、つまり事業主にペナルティが及ぶ点も不安の種です。

☑ 従業員や外注先から源泉徴収はしたものの、いつ・どこに納めればよいのかわからない

☑ 「納期の特例」という言葉は聞いたことがあるが、自分が使えるのか判断できない

☑ 納付書(所得税徴収高計算書)の書き方が複雑で、毎回どこに何を書くか迷ってしまう

源泉徴収した税金の納付手続きについて、原則的な納付期限から「納期の特例」の使い方、納付書(所得税徴収高計算書)の書き方、そして納め忘れたときの対処法までを整理しました。自分が毎月納めるべきか半年に一度でよいのか、納付書のどの欄に何を書けばよいのかがつかめるよう、順に見ていきます。

源泉徴収した税金は「いつ・どこに」納めるのか

納める相手は税務署、納付期限は原則「翌月10日」

従業員の給与や、税理士・士業・デザイナー・ライターなどへの報酬から天引きした源泉所得税は、事業主が本人に代わって国(税務署)に納めます。原則的な納付期限は、源泉徴収の対象となる支払いをした月の翌月10日です。たとえば6月に支払った給与から天引きした分は、7月10日までに納めることになります。

この10日が土日・祝日にあたるときは、その翌平日が期限です。期限を1日でも過ぎると不納付加算税や延滞税の対象になり得るため、給与計算とあわせて「翌月10日」を毎月のルーティンに組み込んでおくと安心です。

そもそも源泉徴収が必要になるのはどんなとき?

個人事業主が源泉徴収義務者になる代表的なケースは、次のとおりです。

  • 従業員やアルバイトに給与・賞与を支払うとき

  • 税理士・弁護士・司法書士など士業に報酬を支払うとき

  • 原稿料・デザイン料・講演料・通訳料などを個人に支払うとき

  • その他、報酬・料金等として源泉徴収の対象に定められた支払いをするとき

誰の名義で源泉徴収するかで迷いやすい支払いの扱いは源泉徴収する支払いの名義の実務、外国人を雇ったときの源泉徴収は外国人を雇用したときの源泉徴収で確認できます。なお、従業員を雇わず外注も使わない、いわゆる一人事業主の方で、源泉徴収の対象となる支払いがまったくない場合は、源泉徴収・納付の手続き自体が発生しません。自分が源泉徴収義務者にあたるかどうかを、まず確認しておきましょう。

納付方法はいくつかある

納付の方法は、金融機関や税務署の窓口に納付書を持参して納める方法のほか、e-Tax(電子納税)、ダイレクト納付、インターネットバンキング、クレジットカード納付など複数があります。電子納税の手続きはe-Tax(国税電子申告・納税システム)で確認できます。窓口に行く手間を省きたい方は電子納税が便利ですが、まずは紙の納付書の仕組みを理解しておくと、どの方法を選んでも納付額の確認がしやすくなります。

毎月の納付がつらい人のための「納期の特例」

納期の特例とは?年2回にまとめられる制度

給与の支払いを受ける人が常時10人未満の事業主は、税務署に申請して承認を受けることで、源泉所得税の納付を毎月ではなく年2回にまとめて納めることができます。これが「源泉所得税の納期の特例」です。納期は次のように半年ごとにまとまります。

  • 1月〜6月に支払った分 … その年の7月10日まで

  • 7月〜12月に支払った分 … 翌年の1月20日まで

毎月10日の納付が年12回から年2回になるため、事務負担を大きく減らせます。少人数で事業を営む個人事業主にとっては、ぜひ検討したい制度です。

対象になる税金・ならない税金に注意

納期の特例の対象になるのは、給与や賞与・退職金から源泉徴収した所得税と、税理士・弁護士・司法書士など一部の士業報酬から源泉徴収した所得税です。一方、デザイナーやライターへの原稿料・デザイン料といった、士業以外の報酬から天引きした源泉所得税は特例の対象外で、こちらは原則どおり翌月10日までに納める必要があります。

「給与も外注報酬もすべて半年に一度でよい」と思い込んでいると、対象外の報酬分を納め忘れてしまう恐れがあります。自分が支払っている報酬がどちらに当たるのかを、支払いの種類ごとに整理しておきましょう。日々の給与計算や源泉の管理を手放したいときは、記帳代行のしくみを使うと納付対象の集計まで整えられます。

申請の手続きと適用が始まるタイミング

納期の特例を使うには、「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を税務署に提出します。申請書を出した月の翌月末までに税務署から却下の通知がなければ承認されたものとして扱われ、申請書を提出した月の翌月に支払う分から特例が適用されるのが一般的な流れです。たとえば人を雇い始めて納期の特例を使いたい場合は、早めに申請しておくとスムーズです。

納付書(所得税徴収高計算書)の書き方

納付書はそもそもどんな書類?

源泉所得税を納めるときに使う紙の書類が「所得税徴収高計算書」、いわゆる納付書です。給与所得・退職所得用や、報酬・料金等用など、支払いの種類によって様式が分かれています。自分が使う様式を間違えると集計欄が合わなくなるため、まずは手元の納付書がどの種類かを確認しましょう。納付書は税務署で受け取れるほか、税務署から送られてくることもあります。

主な記入欄と書き方のポイント

給与所得・退職所得等用の納付書では、おおむね次の流れで記入します。

  • 納期等の区分…源泉徴収の対象となる支払いをした年月を記入します。納期の特例の場合は「○年1月〜6月」のように期間で記入します。

  • 区分ごとの人員・支給額・税額…俸給・給料等、賞与、税理士等の報酬など、区分ごとに「支払った人数」「支給額の合計」「源泉徴収した税額」を記入します。

  • 本税・合計額…各区分の税額を合計し、本税として記入します。延滞税などがなければ、本税がそのまま納付する合計額になります。

賞与を支給した月の源泉徴収と記帳の実務は賞与・寸志の源泉徴収と記帳にまとめています。記入のコツは、給与計算の集計表(賃金台帳など)と必ず突き合わせることです。人数・支給額・税額の3つがそろって初めて正しい納付額になるため、どれか一つでも転記ミスがあると金額が合わなくなります。

納める税額がゼロのときも提出が必要なケース

支払いはあったものの、扶養の状況などで源泉徴収税額が0円になる月もあります。この場合でも、税額がゼロである旨を記載した納付書(いわゆる「ゼロ納付」)を税務署に提出する取り扱いがあります。納付するお金はなくても書類の提出が求められることがある点は、見落としやすいので覚えておきましょう。提出方法の詳細は、所轄の税務署やe-Taxの案内で確認すると確実です。

納め忘れ・間違えたときのペナルティと対処法

期限に遅れると不納付加算税・延滞税がかかる

源泉所得税を期限までに納めなかった場合、本来納めるべき税額に加えて不納付加算税がかかることがあります。また、納付が遅れた日数に応じて延滞税も発生します。源泉徴収した税金は、もともと従業員や取引先から「預かっているお金」です。自分の利益ではないお金にペナルティが上乗せされるのは避けたいところなので、納付期限の管理は徹底しましょう。

遅れに気づいたら、まずできるだけ早く納める

うっかり納付を忘れていたことに気づいたら、できるだけ早く納付することが何より大切です。延滞税は遅れた日数に応じて増えていくため、一日でも早く納めるほど負担を小さく抑えられます。自主的に早めに納付したかどうかは、加算税の取り扱いにも影響する場合があります。気づいた時点ですぐ行動するのが鉄則です。

納める金額を間違えたときの考え方

源泉徴収税額の計算を誤り、多く納めすぎた・少なく納めた、というケースもあります。少なく納めていた場合は不足分を追加で納付し、多く納めすぎた場合は、後の納付分での調整や還付の手続きで対応するのが基本的な考え方です。金額の誤りは自己判断で放置せず、所轄の税務署や専門家に相談しながら正しく整えていきましょう。

よくある質問

Q. 従業員を雇っていなくても源泉徴収の納付は必要ですか?

従業員を雇っておらず、外注先への報酬など源泉徴収の対象となる支払いも一切ない場合は、源泉徴収・納付の手続き自体が発生しません。ただし、税理士やデザイナーなど個人に対して源泉徴収の対象となる報酬を支払っている場合は、従業員がいなくても源泉徴収と納付が必要になります。「給与を払っていないから関係ない」と決めつけず、支払いの内容で判断しましょう。

Q. 納期の特例を使えば、すべての源泉所得税を年2回にまとめられますか?

いいえ、すべてではありません。納期の特例で年2回にまとめられるのは、給与・賞与・退職金から天引きした分と、税理士など一部の士業報酬から天引きした分です。ライターやデザイナーなど士業以外への報酬から天引きした源泉所得税は特例の対象外で、原則どおり翌月10日までの納付が必要です。対象の線引きを取り違えると納め忘れにつながるため、注意してください。

Q. 納付書はどこで手に入りますか?電子納税でも必要ですか?

紙の納付書は税務署の窓口で受け取れるほか、税務署から送付されることもあります。e-Taxを使った電子納税の場合は、画面上で所得税徴収高計算書のデータを作成・送信して納付できるため、紙の納付書は不要です。窓口に行く時間が取りにくい方は、電子納税を検討すると手続きの負担を減らせます。

まとめ|源泉徴収の納付は「期限管理」と「区分の整理」がカギ

源泉徴収した税金の納付は、原則「翌月10日まで」、少人数なら申請により「年2回」にまとめられる納期の特例がある、という大枠さえつかめば難しくありません。ポイントは、自分が源泉徴収義務者にあたるかを確認し、給与分と報酬分など納付対象の区分を整理したうえで、給与計算の集計表と納付書の数字を突き合わせて期限内に納めることです。預かったお金を扱う手続きだからこそ、期限管理を仕組み化しておくことが何よりの安心につながります。

毎月の給与計算に源泉徴収額の計算、納付書の作成、納期の特例の管理までを本業の合間にこなすのは、想像以上に手間のかかる作業です。「区分ごとの集計が合っているか不安」「納め忘れが怖い」という状態なら、日々の経理ごと専門家に任せてしまうのも賢い選択です。領収書丸投げドットコムは、領収書・請求書を郵送かスマホ撮影で送るだけで、記帳から確定申告書類の作成までを代行します。源泉徴収まわりの記帳も、税理士監修のもとでお預かりします。源泉徴収の集計と記帳を任せて本業に集中する方法を相談する(相談は無料です)。申告まで任せたい方は確定申告代行の内容もご確認ください。

【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。

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