学生フリーランスの確定申告|勤労学生控除と扶養の壁をやさしく解説
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確定申告

学生フリーランスの確定申告は、収入から経費を引いた「所得」で必要性や扶養を判断するのが基本です。学生だけが使える勤労学生控除、親の扶養から外れる「壁」、経費と青色申告まで、税金の知識がなくてもわかるよう整理します。
大学や専門学校に通いながら、ライティング・デザイン・プログラミング・動画編集などで収入を得る「学生フリーランス」が増えています。一方で、税金のルールはアルバイトを前提に語られることが多く、業務委託で報酬を受け取る学生は「自分の場合はどうなるの?」と戸惑いがちです。まずは全体像をつかめば、難しく感じていた申告もぐっと見通しがよくなります。
☑ 大学に通いながらライターやデザインなどの仕事をしているが、確定申告が必要なのか分からない
☑ 「103万円の壁」という言葉は聞いたことがあるけれど、フリーランスの自分にも当てはまるのか不安
☑ 知らないうちに親の扶養から外れて、家族に負担をかけてしまわないか心配
学生フリーランスにも確定申告は必要?まずは基本を押さえよう
「収入」と「所得」の違いから理解しよう
フリーランスの税金を考えるうえで最初のポイントは、「収入」と「所得」の違いです。収入とは取引先から受け取った金額の合計、所得とは収入から仕事にかかった経費を差し引いた金額のことです。税金の計算や扶養の判定は、原則としてこの「所得」をもとに行われます。
たとえば年間の収入が80万円でも、パソコン代や通信費などの経費が30万円あれば、所得は50万円です。まずは自分の所得がいくらになりそうかを把握することが、すべてのスタート地点になります。
確定申告が必要になる目安
フリーランスとしての所得が、基礎控除をはじめとする所得控除の合計額を超えると所得税が発生し、確定申告が必要になります。すべての人に適用される基礎控除(国税庁タックスアンサーNo.1199)の金額は税制改正で見直されることがあるため、最新の金額は国税庁サイト等でご確認ください。
また、所得税がかからない場合でも、住民税の申告が別途必要になることがあります。お住まいの市区町村の案内もあわせて確認しておくと安心です。
アルバイトと掛け持ちしている場合の考え方
アルバイトの給与とフリーランスの報酬は、税金の計算上「給与所得」と「事業所得(または雑所得)」という別の区分で扱われます。両方の収入がある場合は、それぞれの所得を計算したうえで合算して判定します。収入の性質によって所得区分の判断が難しいこともあり、たとえば支援を受け取ったときの扱いを整理したクラウドファンディングを受けた人の所得区分のように、区分ごとの考え方を知っておくと迷いにくくなります。アルバイト収入だけを見て「自分は大丈夫」と思い込まず、フリーランス分の所得も忘れずに含めて考えましょう。
勤労学生控除とは?学生だけが使える所得控除
控除額と対象になる条件
勤労学生控除は、働きながら学ぶ学生の税負担を軽くするための所得控除で、所得税では27万円を所得から差し引くことができます。対象となるのは、大学・高校・専門学校などに通う学生で、自分自身の勤労による所得があり、合計所得金額が一定額以下であることなどの条件を満たす方です。
対象となる所得の上限は税制改正により変わることがあるため、利用を検討する際は最新の要件を国税庁の勤労学生控除のタックスアンサーで確認しましょう。
控除を受けるための手続き
確定申告で勤労学生控除を受けるには、申告書の該当欄に記入すれば基本的には完了します。ただし、専門学校や職業訓練校などに通っている場合は、学校が発行する証明書の添付や提示を求められることがあります。在籍する学校の事務窓口に早めに確認しておくとスムーズです。
勤労学生控除と親の扶養は「別の話」
注意したいのは、勤労学生控除はあくまで自分自身の税金を軽くする制度だという点です。控除を使って自分の所得税がゼロになったとしても、親があなたを扶養控除の対象にできるかどうかは、別の基準で判定されます。「控除を使えば扶養も安心」というわけではないことを覚えておきましょう。
親の扶養はどうなる?「扶養の壁」の基本
税金の扶養はあなたの「所得」で決まる
親が扶養控除を受けられるかどうかは、子であるあなたの合計所得金額が一定額以下かどうかで決まります。アルバイトだけの場合は給与収入の金額で語られることが多いのですが、フリーランスの場合は経費を差し引いた後の「所得」で判定される点が大きな違いです。なお、扶養に関する所得基準は近年の税制改正で見直しが続いているため、最新情報は国税庁サイト等でご確認ください。
社会保険の扶養は別の基準で判定される
健康保険などの社会保険の扶養は、税金の扶養とはまったく別の制度です。一般的には年間収入の見込み額をもとに判定され、具体的な取り扱いは親が加入する健康保険組合などによって異なります。社会保険の扶養から外れると、自分で国民健康保険に加入して保険料を負担することになるため、影響は小さくありません。
扶養を外れそうなときは早めに家族へ相談を
あなたが扶養から外れると、親の税負担が増えたり、勤務先の家族手当に影響したりすることがあります。後から年末調整や申告のやり直しが必要になり、家族間のトラブルにつながるケースも少なくありません。収入が伸びてきたら、早めに見通しを共有しておくことが大切です。
学生フリーランスの確定申告のやり方
申告までの基本的な流れ
確定申告は、次のような流れで進めます。
1年間(1月1日〜12月31日)の売上と経費を集計する
勤労学生控除などの所得控除を確認する
確定申告書を作成する
原則として翌年2月16日〜3月15日の期間に提出・納税する
日々の取引をためこまず、月ごとに整理しておくと、申告期限の直前に慌てずに済みます。
経費にできるものの例
仕事のために使った費用は、経費として収入から差し引くことができます。学生フリーランスの場合、次のようなものが代表例です。
仕事に使うパソコンや周辺機器の購入費
インターネットなどの通信費(仕事で使う割合分)
仕事に関係する書籍や教材の購入費
打ち合わせや取材のための交通費
デザインソフトなどのサブスクリプション利用料
どこまでが経費になるかは仕事の内容によって変わります。たとえば創作物を頒布する場合の考え方は同人作家・即売会出展の確定申告、レッスンや教材が絡む場合は語学・英会話講師の確定申告と経費のように、近い働き方の記事を見ると自分のケースをイメージしやすくなります。プライベートと共用しているものは、仕事で使う割合に応じて按分するのが基本です。レシートや領収書は必ず保管しておきましょう。
青色申告と白色申告の違い
確定申告には白色申告と青色申告があり、青色申告では複式簿記での記帳など一定の要件を満たすことで、最大65万円の青色申告特別控除を受けられます。控除額の要件は国税庁タックスアンサーNo.2072「青色申告特別控除」で確認できます。学生でも、開業届と青色申告承認申請書を税務署に提出すれば青色申告を選べます。所得が増えてきた方には検討する価値のある制度です。
よくある質問
Q. 収入が少なくても領収書は取っておくべきですか?
はい、ぜひ保管してください。経費の証拠がなければ所得を正しく計算できず、結果として扶養の判定や税額にも影響します。封筒に月ごとにまとめておくだけでも、後の作業がぐっと楽になります。
Q. 確定申告をしないとどうなりますか?
申告が必要なのにしなかった場合、本来の税金に加えて無申告加算税や延滞税がかかることがあります。また、所得の情報が正しく伝わらないことで、親の扶養の手続きに影響が出ることもあります。期限を過ぎてしまった場合でも、気づいた時点で早めに申告することが大切です。
Q. 学生でも青色申告はできますか?
できます。年齢や学生であることによる制限はなく、事業として継続的に仕事をしていれば、開業届と青色申告承認申請書を提出することで青色申告が可能です。承認申請には期限があるため、思い立ったら早めに手続きしましょう。
学生フリーランスがまず押さえる結論
学生フリーランスの税金は、「収入から経費を引いた所得で考える」「勤労学生控除という味方がある」「親の扶養は税金と社会保険で基準が違う」という3点を押さえれば、ぐっと見通しが良くなります。難しく感じるのは、全体像が見えていないことが原因であるケースがほとんどです。困ったときは税務署の相談窓口や専門家を頼りながら、無理のない形で続けていきましょう。所得の集計から申告書の作成まで自信がないなら、確定申告をまるごと任せる進め方を確認しておくと安心です。
学業と仕事の両立で忙しいなか、帳簿付けや申告書の作成まで一人で抱え込む必要はありません。実際に、勉強や制作に集中したいのに経理まで手が回らない、という学生フリーランスの方からのご相談は増えています。
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【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








