外貨預金の為替差益がある人の確定申告|雑所得の計算と課税をやさしく解説
#
確定申告

外貨預金で得た為替差益は、円に戻したときなどに実現した利益が原則として雑所得となり、確定申告が必要になることがあります。本記事では為替差益の考え方、雑所得の計算方法、為替予約付き預金との違いまでやさしく解説します。
円安が進むと、以前に預けた外貨預金を円に戻したときに思わぬ利益が出ることがあります。この「為替差益」は、利息とは別に課税される可能性があり、知らずにいると申告漏れになりかねません。事業の余裕資金を外貨で運用している個人事業主も対象になり得るため、どんなときに課税されるのかを整理しておきましょう。
☑ 外貨預金を円に戻したら利益が出たが、確定申告が必要かわからない
☑ 為替差益がどう課税されるのか、仕組みを知りたい
☑ 利息とは別に税金がかかるのか不安だ
この記事では、外貨預金の為替差益が発生するタイミング、雑所得としての計算方法、利息の課税との違い、そして為替予約付き預金との扱いの差までを整理します。読み終えるころには、自分が申告すべきかどうかの見当がつくようになります。
外貨預金の為替差益は課税される?
外貨預金の為替差益は、預けたときより円安になったタイミングで円に戻すなどして利益が実現した場合、原則として雑所得として課税されます。含み益の段階では課税されず、あくまで利益が実現したときが対象です。
実現したときが課税のタイミング
為替差益は、外貨を円に換えたときや、別の用途に使って利益が確定したときに実現します。預けたままで評価額が上がっているだけの含み益には、原則として課税されません。
利息とは別に扱う
外貨預金の利息は利子所得として源泉徴収されるのが一般的ですが、為替差益はそれとは別の雑所得です。利息の税金が引かれているからといって、為替差益まで精算されているわけではない点に注意しましょう。海外赴任から帰国した年の確定申告のように、外貨が絡む申告は区分を分けて考えることが大切です。
為替差益の計算方法
為替差益は「円に戻したときの円換算額」から「預けたときの円換算額」を差し引いて計算します。同じ通貨でも、預入時と払出時の為替レートの差が利益や損失になります。
基本の計算式
為替差損益=払出時の円換算額 − 預入時の円換算額 で求めます。プラスなら為替差益、マイナスなら為替差損です。雑所得は他の雑所得と合算し、そこから必要経費を差し引いて計算します。
数値シミュレーション
1ドル120円のときに1万ドル(120万円)を預け、1ドル150円のときに円に戻したケースです。
項目 | 金額 |
|---|---|
預入時の円換算額 | 120万円 |
払出時の円換算額(150円) | 150万円 |
為替差益 | 30万円 |
この30万円が雑所得として、他の所得と合算して課税されます。会社員で給与以外の所得が20万円を超える場合などは確定申告が必要です。
複数回にわたる外貨の入出金があると、預入時と払出時のレートを一件ずつ突き合わせる計算は思いのほか骨が折れます。外貨がからむ申告をまとめて任せたいときは、確定申告を丸ごと代行してもらう方法もあります。
為替予約付き預金は扱いが違う
あらかじめ為替レートを固定する「為替予約」を付けた外貨定期預金は、為替差益の部分も含めて源泉分離課税となり、確定申告が不要になる取り扱いがあります。予約の有無で課税方法が変わる点を押さえておきましょう。
予約なしは雑所得(総合課税)
為替予約のない通常の外貨預金の為替差益は、総合課税の雑所得です。他の所得と合算して累進税率で課税されます。
予約ありは源泉分離課税
為替予約を付けた外貨定期預金は、金融類似商品として為替差益部分も源泉分離課税となり、原則申告不要です。国税庁の「No.1520 金融類似商品と税金」で該当する商品の取り扱いを確認できます。
よくある質問
Q. 外貨のまま別の外貨預金に預け替えた場合も課税されますか?
円に戻していなくても、外貨で商品を買ったり別資産に換えたりして利益が実現すれば、その時点の為替レートで差益を認識するのが原則です。単なる預け替えかどうかは個別の事情によるため、判断に迷うときは専門家に確認しましょう。
Q. 為替差損が出た場合はどうなりますか?
為替予約のない外貨預金の為替差損は雑所得の損失ですが、他の所得区分(給与や事業所得)とは損益通算できません。同じ雑所得の中でのみ相殺できる点に注意が必要です。
Q. 会社員でも申告が必要ですか?
給与所得者で、為替差益を含む給与以外の所得が20万円を超える場合は確定申告が必要です。金額が20万円以下でも住民税の申告が必要になることがあります。スマホでの確定申告も活用しましょう。
Q. 預入時のレートがわからない場合はどうすればよいですか?
取引明細や預入時の計算書を確認します。記録が残っていないと正確な計算が難しくなるため、外貨預金の入出金は記録を残しておくことが大切です。判断が難しいときは税理士への依頼費用も検討しましょう。
まとめ|円に戻して利益が出たら申告を検討する
外貨預金の為替差益は、円に戻すなどして利益が実現した時点で原則として雑所得となり、確定申告が必要になることがあります。含み益には課税されず、利息とは別に扱う点、そして為替予約付き預金は源泉分離課税で申告不要になる点が大きなポイントです。預入時と払出時のレートの記録を残しておくことが、正確な申告の第一歩です。
とはいえ、複数の外貨取引から為替差益を正確に計算するのは、本業と並行して進めるには気の重い作業です。入出金の記録が不十分だと、計算そのものが行き詰まってしまいます。
領収書丸投げドットコムは、領収書や請求書を郵送・スマホ撮影で送るだけで、記帳から確定申告書類の作成までをサポートします。契約の縛りはなく、税理士の監修のもとで進められます。為替差益の申告を丸投げできるか無料で確認することができ、相談は無料です。日々の記帳から任せたいときは記帳代行のサービス内容を見ると、対応範囲がわかります。
【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








