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フードデリバリー配達員の確定申告|収入の...

2026/9/8

フードデリバリー配達員の確定申告|収入の計算と経費をやさしく解説

  • 確定申告

フードデリバリー配達員の確定申告は、複数アプリの収入を合算し、車両費や通信費を家事按分することが要点です。配達報酬の税務上の扱いから、申告が必要になるライン、経費にできるものまでを初めての方にも分かるように整理します。

スマホひとつで始められる手軽さから、フードデリバリーの配達員として働く人が大きく増えました。好きな時間に働けて、本業のかたわら副業として取り組む方も多い一方で、年が明けて確定申告の話題になると「自分も申告しないといけないの?」と急に不安になる、という声をよく聞きます。会社員と違って税金を自分で計算する経験がないと、どこから手をつければよいのか分からないものです。

☑ 複数の配達アプリを掛け持ちしていて、収入の合計が分からない

☑ 自転車やバイクの費用をどこまで経費にできるのか知りたい

☑ 副業の配達で確定申告が必要なのか、いくらから必要なのか不安

☑ 手数料が引かれた入金額と、申告する収入の関係が分からない

配達の報酬は税金の上でどう扱われる

最初に、配達で受け取ったお金が税金の世界でどう位置づけられるのかを知っておきましょう。これが分かると、その後の計算がぐっと理解しやすくなります。

事業所得または雑所得

配達プラットフォームと雇用契約を結んでいるわけではなく、個人事業主(業務委託)として働いている場合、配達の報酬は「事業所得」または「雑所得」として扱われます。継続的に本格的に取り組んでいる場合は事業所得、片手間の副業的なものは雑所得とされることが多い、というのが大まかな目安です。いずれの場合も、報酬から経費を差し引いた利益(所得)に対して税金がかかります。

給与とは違うという点

アルバイトの給与であれば、勤め先が源泉徴収や年末調整をしてくれます。しかし配達の報酬はあくまで事業の対価であり、自分で1年間の収支を計算して申告する必要があります。「働いた分がそのまま入金される」のは魅力ですが、その分、税金の管理は自分の責任になる、と理解しておきましょう。

確定申告が必要になるかどうかの目安

「自分は申告が必要なのか」は、多くの配達員がいちばん気になるところです。働き方によってラインが変わるため、自分のケースを確認してみましょう。

本業として配達をしている場合

配達を主な収入源としている場合は、1年間の所得が基礎控除などの一定額を超えると確定申告が必要です。経費を差し引いた利益が出ているなら、申告して納税する義務があると考えておきましょう。

副業として配達をしている場合

会社員などが本業のかたわら副業で配達をしている場合、給与以外の所得が年間20万円を超えると、原則として確定申告が必要になります(給与所得者で確定申告が必要になる人の範囲は国税庁タックスアンサーNo.1900で確認できます)。逆に、経費を引いた所得が20万円以下であれば、所得税の申告が不要となるケースもあります。ただし、この20万円の基準は所得税についてのもので、住民税は別途申告が必要な場合がある点に注意しましょう。

  • 本業あり・副業の所得が20万円超 → 確定申告が必要

  • 配達が主な収入 → 所得が一定額を超えれば申告が必要

配達収入の計算方法

申告のためには、まず1年間の収入を正しく集計する必要があります。配達員ならではの注意点を押さえておきましょう。

複数アプリの収入を合算する

複数の配達サービスを掛け持ちしている場合は、それぞれのアプリで得た報酬をすべて合算します。各プラットフォームのアプリやサイトには、報酬の支払い履歴や年間のサマリーが表示されることが多いので、それを使って1年分を集計しましょう。配達報酬のほか、インセンティブやキャンペーン報酬、チップなども収入に含めるのが基本です。

記録を残す習慣

後からまとめて集計しようとすると、抜け漏れが出やすくなります。月ごとに振込額や報酬明細をメモやスクリーンショットで残しておくと、申告の時期に慌てずに済みます。入金された通帳と照らし合わせて確認すると、より正確です。アプリによっては過去の明細がさかのぼれる期間に限りがある場合もあるため、こまめに記録しておくと後で困りません。

受け取った現金やチップの扱い

配達では、利用者から現金で代金を受け取って立て替えるケースや、チップを受け取るケースもあります。代金の受け渡しはあくまで預かったお金のやり取りですが、自分の報酬として受け取ったチップやインセンティブは収入に含めます。アプリ上の入金だけを見て、現金で受け取った分の計上を忘れないように注意しましょう。何が自分の利益にあたるのかを意識して整理することが大切です。複数アプリの明細や現金・チップまで毎月もれなく記録するのが難しい場合は、記帳代行に収入の集計ごと任せると、計上漏れの不安を減らせます。

配達で経費にできるもの

収入から差し引ける経費を正しく計上することで、税金の計算のもとになる所得を適正にできます。配達という仕事の性質に合った経費を見ていきましょう。

主な経費の例

配達のために使った費用は、経費として計上できる可能性があります。代表的なものは次のとおりです。

  • 自転車・バイクの購入費や修理費、メンテナンス費用

  • バイクのガソリン代、自転車のタイヤ交換などの費用

  • 配達用バッグ、スマホホルダー、雨具などの備品

  • 配達中に使うスマートフォンの通信費

  • プラットフォームに支払う手数料(報酬から差し引かれる場合)

車両を仕事とプライベートで兼用する場合の按分は、キャンピングカー・車中泊ビジネスの車両費と事業按分の考え方も参考になります。移動と用品費が中心になる働き方の経費は、ドッグトレーナー・出張トリマーの車両・用品費の扱いと共通点があります。

プライベートと兼用しているもの

スマホやバイクなど、配達とプライベートの両方で使っているものは、全額を経費にすることはできません。仕事で使った割合を見積もって、その分だけを経費にする「家事按分(かじあんぶん)」という考え方を使います。たとえば通信費のうち配達に使った割合が3割なら、3割分を経費とする、というイメージです。割合の根拠を説明できるよう、考え方をメモしておくと安心です。なお、10万円以上の自転車やバイクを購入した場合は、減価償却として数年に分けて経費にするのが原則です(減価償却の基本は国税庁タックスアンサーNo.2100「減価償却のあらまし」)。高額な機材を数年で経費にする考え方は、ドローン空撮・操縦士の機材費・資格取得費の経費処理が具体例として分かりやすいです。

よくある質問

Q. 報酬から手数料が引かれて振り込まれます。収入はどちらの金額ですか?

原則として、手数料が引かれる前の報酬総額を収入として計上し、差し引かれた手数料は経費として別に計上します。手取り額だけで考えると経費の計上漏れにつながることがあるため、明細で「総額」と「手数料」を分けて確認するのがおすすめです。

Q. 副業で所得が20万円以下なら、何もしなくてよいですか?

所得税の確定申告は不要となるケースがありますが、住民税については別途申告が必要な場合があります。所得税と住民税では基準が異なるため、「20万円以下だから何もしなくてよい」と早合点せず、お住まいの自治体の案内を確認しましょう。

Q. レシートや領収書はどこまで取っておけばよいですか?

配達のために使った費用の領収書やレシートは、できるだけ保管しておきましょう。ガソリンスタンドのレシート、備品の購入控え、修理の明細などが該当します。電子マネーやアプリ決済の場合は、利用履歴の画面を残しておくと証拠になります。保管しておけば、後で経費として計上するときに役立ちます。

配達員の確定申告で押さえる3つの要点

フードデリバリー配達員の確定申告では、まず自分が申告の必要なラインに当てはまるかを確認し、複数アプリの収入を漏れなく合算すること、そして自転車・バイクや通信費などを家事按分しながら適切に経費計上することが要点になります。一つひとつは難しい話ではありませんが、こまめな記録の有無で申告の楽さが大きく変わります。

自由な働き方ができるのがフードデリバリーの魅力ですが、その自由には自分で税金を管理する責任が伴います。配達の時間を削って経理に追われるのは、できれば避けたいところです。

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【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。

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