地代家賃・賃借料・支払手数料の使い分け|レンタルやリースの科目を解説
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税務

地代家賃・賃借料・支払手数料は、借りる対象や利用の形態によって使い分けます。事務所や土地の家賃は地代家賃、設備やレンタル品は賃借料、コワーキングの利用料は支払手数料など、迷いやすい科目の使い分けを、可否早見表つきで整理します。
「借りる」ことに関わる支出は、どの科目を使えばよいか迷いがちです。事務所の家賃、レンタル機材、リース、コワーキングスペースの利用料などは、似ているようで性質が異なります。科目の選び方を整理しておくと、記帳も経営の把握もしやすくなります。
☑ 事務所家賃・駐車場代・レンタル料の科目の違いを知りたい
☑ コワーキングやレンタルスペースの利用料はどの科目か知りたい
☑ 地代家賃・賃借料・支払手数料の使い分けを整理したい
この記事を読むと、借りることに関わる支出の科目の使い分けが、早見表でわかります。
地代家賃・賃借料・支払手数料の基本的な違い
結論として、3つの科目は「何を借りるか・どう利用するか」で使い分けます。地代家賃は土地や建物を継続的に借りる家賃、賃借料は設備・機材・物品などを借りる料金、支払手数料はサービスの対価としての利用料、というのが基本の考え方です。
地代家賃とは
地代家賃は、事務所・店舗・倉庫などの建物や、事業用に借りる土地の家賃を処理する科目です。月極駐車場の賃料もここに含めるのが一般的です。継続的に不動産を借りて支払う家賃、とイメージすると分かりやすくなります。
賃借料とは
賃借料は、コピー機・工具・什器などの設備や物品を借りたときの料金を処理する科目です。イベントで機材を短期レンタルした費用や、リース料をここで処理することもあります。不動産以外の「物」を借りる料金、と考えると整理しやすくなります。なお、リース契約の形態によっては資産計上と減価償却が必要になる場合があり、その考え方は国税庁「No.2100 減価償却のあらまし」で確認できます。
支払手数料とは
支払手数料は、サービスの対価としての手数料を処理する科目です。コワーキングスペースやレンタルオフィスの利用料は、場所の賃貸というよりサービス利用の色合いが強いため、支払手数料で処理することもあります。支払手数料の範囲は、既存の解説記事もあわせて確認するとより理解が深まります。
迷いやすい支出の科目使い分け早見表
借りることに関わる支出を、使う科目とあわせて整理しました。あくまで一般的な目安で、事業の方針によって調整できます。
支出の例 | 使う科目の目安 | ポイント |
|---|---|---|
事務所・店舗・倉庫の家賃 | 地代家賃 | 不動産の継続的な賃借 |
月極駐車場代 | 地代家賃 | 一時駐車は旅費交通費 |
事業用に借りる土地代 | 地代家賃 | 継続的な土地の賃借 |
コピー機・機材のリース料 | 賃借料/リース料 | 物品・設備の賃借 |
イベント機材の短期レンタル | 賃借料 | 単発の物品レンタル |
コワーキング・レンタルオフィス利用料 | 支払手数料/地代家賃 | 契約形態で判断 |
レンタルスペースの時間貸し | 支払手数料/賃借料 | 利用の実態で判断 |
科目が増えて管理が煩雑になってきたら、事業の実態に合わせて整理し直すとよいでしょう。整理の進め方は勘定科目を整理する実務が参考になります。
判断に迷ったときの考え方
コワーキングやレンタルスペースのように、地代家賃とも支払手数料とも取れる支出は、契約の実態で判断します。特定の区画を継続的に借りる契約に近ければ地代家賃、席や設備を必要なときに使うサービス利用に近ければ支払手数料、と考えると整理しやすくなります。どちらで処理する場合も、一度決めた基準を継続して使うことが大切です。取引のたびに科目の判断を続けるのが手間なら、科目の判断ごと任せられる記帳代行という方法もあります。
大切なのは「継続して同じ基準で処理する」こと
勘定科目の選び方には、ある程度の幅があります。重要なのは、同じ性質の支出を毎回同じ科目で処理することです。年によって科目が変わると、前年との比較ができず、経営の状態を正しく把握できなくなります。科目選びの考え方は勘定科目の見直しで節税につなげる方法や雑費が多いとなぜダメかを解説した記事もご覧ください。
自宅兼用の場合は按分する
自宅の一部を事務所として使い、その家賃を計上する場合は、事業で使う面積などの割合で按分し、事業分だけを地代家賃にします。私生活と混ざる支出の考え方は生活費と事業費が混ざるときの記録の残し方が参考になります。
よくある質問
Q. 駐車場代は地代家賃と旅費交通費のどちらですか?
月極で継続的に借りる駐車場代は地代家賃、外出先のコインパーキングなど一時的な駐車料金は旅費交通費で処理するのが一般的です。継続的な賃借か一時的な利用かで使い分けましょう。
Q. コワーキングスペースの利用料はどの科目ですか?
契約形態によって異なります。専用の区画を継続的に借りる契約に近ければ地代家賃、席や設備を都度利用するサービスに近ければ支払手数料で処理します。どちらの場合も、同じ基準で継続して記帳することが大切です。
Q. コピー機のリース料は賃借料でよいですか?
コピー機など設備のリース料は、賃借料やリース料で処理します。契約の内容によっては資産計上が必要になるケースもあるため、リース契約の形態を確認しておきましょう。判断に迷う場合は専門家に相談すると安心です。
Q. 事務所の礼金や仲介手数料はどう処理しますか?
事務所を借りるときの仲介手数料は支払手数料、礼金は金額により繰延資産として償却する場合があります。敷金・保証金は原則として資産として扱い、返還されない部分だけを経費にします。契約時の費用は内容ごとに分けて処理しましょう。
借りる科目で迷ったときの結論
地代家賃は不動産の家賃、賃借料は設備・物品の賃借、支払手数料はサービス利用の対価、というのが基本の使い分けです。コワーキングやレンタルスペースのように判断が分かれる支出は、契約の実態で判断し、一度決めた基準を継続して使うことが大切です。自宅兼用の家賃は事業割合で按分しましょう。
こうした科目の判断や按分を、取引のたびに正確に続けるのは、本業を持つ個人事業主にとって手間のかかる作業です。科目の選び方が年ごとにぶれると、経営状況の把握も難しくなります。
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【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








