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家庭的保育者・保育ママの確定申告|委託費...

2026/8/11

家庭的保育者・保育ママの確定申告|委託費の所得区分と必要経費を解説

  • 確定申告

家庭的保育者・保育ママの確定申告は、自治体からの委託費が事業所得か雑所得かを実態で確認し、保育の必要経費と自宅の家事按分を整理するのが出発点です。委託費の所得区分と必要経費を解説します。

家庭的保育者(保育ママ)として子どもをお預かりするお仕事は、地域の子育てを支える大切な役割です。一方で、自治体から振り込まれる委託費の扱いや確定申告となると、「これは事業所得なのか雑所得なのか」「自宅で行っているけれど経費はどう考えればいいのか」と、戸惑ってしまう方が多いのではないでしょうか。

☑ 自治体から受け取る委託費が、確定申告でどの所得になるのかわからない

☑ 自宅の一部を保育に使っているが、家賃や光熱費を経費にできるのか知りたい

☑ 保育用品やおやつ代をどこまで必要経費に入れてよいのか不安だ

家庭的保育者・保育ママが受け取る委託費の所得区分の考え方と、認められやすい必要経費、そして青色申告で申告する際のポイントまでを整理します。ご自身の確定申告の進め方がイメージできるように進めます。

家庭的保育者(保育ママ)とは?まず仕事の形を整理しましょう

家庭的保育事業の基本的な仕組み

家庭的保育者(保育ママ)は、市区町村の認定を受け、自宅などの保育スペースで主に0〜2歳の乳幼児を少人数でお預かりする保育者です。多くの場合、自治体と契約・委託の関係を結び、保育を行った対価として委託費(補助金・運営費)を受け取ります。保護者から直接保育料を受け取る形態もありますが、自治体経由の委託費が収入の中心になるケースが一般的です。

働き方としては、自治体の事業に組み込まれていながらも、雇用されている職員とは異なり、ご自身で保育を運営する立場に近いのが特徴です。この「雇用ではなく自分で運営している」という点が、確定申告での所得区分を考えるうえで重要になります。自宅で少人数を教える仕事という点では、塾・家庭教師の確定申告の経費や按分の考え方も参考になります。

収入の入り口は1つとは限らない

  • 自治体から振り込まれる委託費・運営費

  • 保護者から受け取る延長保育料や実費(おやつ代・教材費など)

  • 補助対象となる加算(障害児保育加算など、自治体により名称はさまざま)

収入の入り口が複数あると、どれを売上に計上すればよいか迷いやすくなります。確定申告では、1年間(1月1日〜12月31日)に受け取った収入を漏れなく集計することが出発点です。通帳の入金記録と、自治体から届く支払いの通知書を突き合わせて、年間の収入総額を正確につかんでおきましょう。子どもの育ちを支える他の事業として、児童・学童支援の確定申告も収入と経費の整理の参考になります。

「給与」として受け取っている場合との違い

自治体によっては、家庭的保育者を会計年度任用職員などとして雇用し、給与として支払う形をとっていることもあります。その場合は給与所得となり、源泉徴収票が交付されます。一方、委託契約にもとづいて委託費を受け取っている場合は、給与ではなく事業者としての収入になります。まずはご自身がどちらの契約形態なのかを、契約書や自治体からの通知で確認することが大切です。

委託費はどの所得区分になる?事業所得と雑所得の考え方

継続して営んでいるなら事業所得が基本

家庭的保育者として、継続的・反復的に子どもをお預かりし、ご自身の責任で保育を運営している場合、その収入は事業所得として申告するのが基本的な考え方です。毎日決まった時間に複数のお子さんを預かり、保育を生計の柱の一つとしているような実態であれば、事業として行っていると判断されやすくなります。

事業所得として申告できると、後述する青色申告の特典を活用できるため、節税の面でもメリットがあります。ご自身の働き方が「事業」と言える実態かどうか、まずは振り返ってみましょう。

規模が小さく一時的なら雑所得となることも

一方で、ごく短期間だけ・ごく少人数だけを臨時的にお預かりするなど、事業と呼べるほどの継続性や規模がない場合は、雑所得として扱われることがあります。事業所得と雑所得では、損失が出たときに他の所得と相殺できるか、青色申告ができるかといった点で扱いが変わってきます。

どちらに当たるかは、継続性・営利性・規模・自己責任の程度などを総合的に見て判断されます。線引きに迷う場合は、自己判断で決めつけず、税務署や税理士に実態を伝えて相談すると安心です。

非課税となる収入が含まれていないかも確認

受け取るお金のなかには、保育の対価としての収入のほかに、特定の費用に充てるために支給されるものが含まれていることがあります。支給の性質によって課税・非課税の扱いが分かれる場合があるため、自治体からの通知に記載された費目の内容をよく確認しましょう。給付金や補助が課税・非課税のどちらになるかの考え方は給付金の課税・非課税の判定で整理しています。判断が難しい費目は、支給元である自治体の担当課に問い合わせて性格を確かめておくと、申告時に迷わずに済みます。

家庭的保育で認められやすい必要経費

保育そのものにかかる費用

必要経費とは、収入を得るために直接かかった費用のことです。家庭的保育の場合、次のような支出が必要経費として考えられます。

  • おやつ・給食の食材費、ミルクや離乳食などの費用

  • おもちゃ・絵本・教材などの保育用品費

  • おむつ・衛生用品・消毒用品などの消耗品費

  • 保育中の事故に備える保険料

  • 研修費・資格更新にかかる費用、保育関連の書籍代

これらは保育の業務に直接結びつく支出であり、領収書をきちんと保管しておけば必要経費として計上しやすい費目です。レシートは費目ごとに分けて保存し、何に使ったかをメモしておくと、後の集計がぐっと楽になります。

自宅を保育に使う場合の家事按分

自宅の一室を保育スペースにしている場合、家賃や光熱費などのうち保育に使っている割合分を必要経費にできます。これを家事按分といいます。たとえば、自宅全体の床面積のうち保育に使う部屋が占める割合や、保育を行っている時間の割合などをもとに、合理的な基準で家事使用分と事業使用分を分けます。

  • 家賃・住宅にかかる費用(持ち家の場合は減価償却や固定資産税などを按分)

  • 電気・ガス・水道などの水道光熱費

  • 保護者との連絡に使う通信費の一部

按分の割合は「なぜその割合にしたのか」を説明できることが大切です。面積や使用時間など、根拠となる計算の考え方をメモに残しておきましょう。

経費にできるか迷いやすい支出

家族と共用しているものや、プライベートとの境目があいまいな支出は、判断に迷いがちです。たとえば、家族も食べるおやつや、私生活でも使う日用品などは、保育専用と言い切れない部分は経費に含められません。あくまで「保育のために使った分」に限って計上するのが原則です。迷ったときは、保育に使ったことを客観的に説明できるかどうかを基準に考えると、線引きがしやすくなります。日々の経費整理まで手が回らない場合は、記帳代行というやり方に任せて保育に専念するのも一つの方法です。

青色申告で申告するメリットと進め方

最大65万円の青色申告特別控除

事業所得として申告できる場合、青色申告を選ぶことで青色申告特別控除を受けられます。複式簿記で記帳し、e-Taxでの申告など一定の要件を満たすと最大65万円、それ以外の場合は10万円などの控除が受けられ、課税対象となる所得を直接減らせます。家庭的保育のように経費の種類が多い仕事では、しっかり記帳して控除を活用するメリットは小さくありません。

事前の届出を忘れずに

青色申告をするには、原則としてその年の3月15日まで(新たに事業を始めた場合は開業から2か月以内)に「青色申告承認申請書」を税務署に提出しておく必要があります。開業したばかりの方は、あわせて「開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)」も提出しておきましょう。届出を出していないと、その年は白色申告となり、青色申告特別控除を受けられません。早めの手続きが肝心です。

日々の記帳と書類の保存

青色申告では、収入と経費を帳簿に記録し、「青色申告決算書」を作成して確定申告書に添付します。委託費の入金、保育用品の購入、家事按分の計算などを日々こまめに記録しておくと、申告時期に慌てずに済みます。領収書や請求書などの証拠書類は、一定期間の保存が義務づけられているため、年ごとにまとめて保管しておきましょう。確定申告の期間は原則として毎年2月16日から3月15日までです。直前になって書類を探し回ることのないよう、普段からの整理を心がけたいところです。

よくある質問

Q. 保育ママの収入が少ない年でも確定申告は必要ですか?

事業所得がある方は、所得(収入から必要経費を差し引いた額)が一定額を超える場合に確定申告が必要です。経費を差し引いた結果、所得が基礎控除などの範囲内に収まれば、所得税の申告が不要になることもあります(基礎控除の内容は国税庁タックスアンサーNo.1199「基礎控除」で確認できます)。ただし、申告が不要な場合でも住民税の申告が必要なケースや、申告することで国民健康保険料などの算定に影響する場合があります。判断に迷うときは、収入と経費を一度集計したうえで、税務署や市区町村に確認すると確実です。

Q. 自治体から源泉徴収されていない委託費でも申告は要りますか?

源泉徴収されているかどうかと、確定申告が必要かどうかは別の話です。委託費から源泉徴収されていない場合でも、事業所得として申告し、ご自身で所得税を計算・納付する必要があります。源泉徴収されていないからといって申告しなくてよいわけではない点に、ご注意ください。

Q. パート収入や年金など、ほかの収入がある場合はどうなりますか?

給与や年金など、保育以外の収入がある場合は、それらとあわせて確定申告を行います。事業所得と給与所得などを合算して所得税を計算するため、源泉徴収票や支払いの通知書もそろえておきましょう。複数の収入が絡むと計算が複雑になりやすいので、不安なときは専門家に相談すると安心です。

委託費の区分と経費の整理が確定申告の第一歩|まとめ

家庭的保育者・保育ママの確定申告は、まず委託費が事業所得に当たるのかを実態から確認し、保育にかかった必要経費と自宅の家事按分を正しく整理することが出発点です。事業所得として継続的に行っているなら、青色申告を活用して特別控除を受けることで、納める税金を抑えられる可能性があります。事前の届出と日々の記帳が、その土台となります。

とはいえ、子どもたちと向き合う毎日のなかで、帳簿づけや家事按分の計算、申告書の作成まですべてをこなすのは大きな負担です。保育の時間を削って数字と格闘するのは、できれば避けたいものですよね。領収書丸投げドットコムでは、領収書や請求書を郵送かスマホ撮影で送るだけで、日々の記帳から確定申告書類の作成までを税理士監修のもとで代行しています。保育に専念できるよう記帳を任せられるか相談する。相談は無料です。確定申告そのものを丸ごと任せたい方は確定申告の丸投げ代行もご検討ください。

【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。

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