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資格取得費・受験料は経費になる?個人事業...

2026/7/19

資格取得費・受験料は経費になる?個人事業主の判断基準を解説

  • 税務

資格取得費や受験料は、今の事業に直接必要かどうかで経費になるか決まります。新たな資格を取る費用は経費にしにくく、業務のスキル維持・更新は経費にしやすいのが基本です。判断基準をフローチャートつきで整理します。

「スキルアップのために資格を取ったのだから経費になるはず」と考える方は多いのですが、税務の判断は少し複雑です。同じ資格でも、それが今の仕事に直接使うものか、これから新しく身につけるものかで扱いが変わります。まずはその線引きを理解しておきましょう。

☑ 事業に関係する資格の受験料・講座代を経費にできるか迷っている

☑ 新しく取る資格と、更新の費用で扱いが違うのか知りたい

☑ 書籍代やスクール代など、勉強にかかる費用の科目を整理したい

この記事を読むと、資格取得費が経費になるかの判断軸、経費にしやすい費用としにくい費用、迷ったときのフローチャートまでがわかります。

資格取得費が経費になるかの基本的な考え方

結論として、資格取得費が経費になるかは「今営んでいる事業に直接必要か」で判断します。業務の遂行に直接必要なスキルの維持・向上のための費用は経費にできますが、これから新しい分野に進むための資格取得費は、事業に直接必要とは言いにくく経費にしにくい傾向があります。

「事業の遂行に直接必要」かどうかがカギ

必要経費になるのは、その支出が事業の遂行上、直接必要だった場合です。すでに行っている業務の質を保つ・高めるための学びは、この条件を満たしやすい支出です。一方、まだ始めていない事業のための準備的な学びは、直接性が弱いと見られがちです。

「新たな資格」は家事費に近いと見られやすい

本人にとって新しく身につける資格や免許は、その人自身の一般的な価値を高める側面があり、私的な自己投資(家事費)に近いと判断されやすくなります。仕事に役立つことと、今の事業に直接必要であることは別だという点を意識しましょう。

経費にしやすい費用・しにくい費用

同じ「勉強のための支出」でも、内容によって経費のしやすさが変わります。今の事業を続けるうえで欠かせない知識・技術のアップデートは経費にしやすく、キャリアチェンジのための資格取得は経費にしにくい、と整理できます。

経費にしやすい費用の例

  • 今の業務で必要な最新知識を学ぶセミナー・研修の参加費

  • すでに使っている資格・免許の更新料、更新講習費

  • 業務に直結する専門書・実務書の購入費

経費にしにくい費用の例

  • 今の事業と関係の薄い分野の資格を新たに取るための受験料・講座代

  • 将来の独立・転身のための資格取得費(現事業との直接性が弱いもの)

  • 一般教養・趣味の色合いが強い学びの費用

迷いやすいのは「業務に関係はあるが新規取得」のケースです。たとえば今の事業に密接に関わる資格であれば経費と説明しやすくなりますが、関連が薄いほど否認のリスクが高まります。書籍・セミナー費の考え方は既存の解説記事とあわせて、勘定科目の見直しで節税につなげる方法も参考にしてください。

経費になるか迷ったときのフローチャート

資格・学びの費用で迷ったら、次の順に考えると整理しやすくなります。

  • ①その学びは、今営んでいる事業のためか?→ いいえ(別の分野・将来のため)なら経費にしにくい/はい なら②へ

  • ②内容は「今の業務スキルの維持・向上」か「新たな資格の取得」か?→ 維持・向上なら経費にしやすい/新規取得なら③へ

  • ③その資格は今の事業に直接使い、業務と密接に関係するか?→ はい なら経費と説明できる余地あり(根拠を残す)/いいえ なら家事費に近く経費にしにくい

①②で経費にしやすいと判断できるものは、堂々と計上して問題ありません。③のグレーな費用は、なぜ今の事業に必要かをメモに残しておくと、後から説明しやすくなります。判断の記録は生活費と事業費が混ざるときの記録の残し方が参考になります。

一つひとつの支出が経費になるかを調べながら記帳するのは、本業のかたわらでは後回しになりがちです。判断ごと預けたいときは、記帳代行に任せるやり方で科目の判断まで任せることもできます。

勘定科目は「研修費」か「新聞図書費」が目安

経費にできる学びの費用は、セミナー・講習・スクール代なら研修費、書籍・教材なら新聞図書費で処理するのが一般的です。試験の受験料は研修費や雑費で計上します。内容があいまいなまま雑費に寄せすぎると説明しにくくなるため、目的が分かる科目を選びましょう。科目が増えてきたときの整理は勘定科目を整理する実務が役立ちます。

記録として残しておきたいもの

領収書には講座名・書名を残し、今の事業との関係を簡単にメモしておくと安心です。カード払いの場合の扱いはクレジットカード明細で経費にできるかの解説もあわせて確認してください。

よくある質問

Q. 事業に役立ちそうな資格を新しく取りました。受験料は経費になりますか?

新たに取得する資格の受験料は、今の事業に直接必要と説明しにくく、原則として経費にしにくい支出です。すでに行っている業務のスキル維持・向上のための費用であれば経費にしやすくなります。今の事業との直接の関係を基準に判断しましょう。

Q. 資格の更新料や更新講習の費用はどうなりますか?

すでに業務で使っている資格・免許の更新料や更新講習費は、事業の遂行に必要な支出として経費にしやすい費用です。研修費などで計上し、更新であることが分かる記録を残しておきましょう。

Q. 業務に直結する専門書や実務書の購入費は経費ですか?

今の業務に直接役立つ専門書・実務書は、新聞図書費として経費にできます。一方、趣味や一般教養の色合いが強い書籍は、私的支出とみなされやすいため注意が必要です。

Q. スクールに通って将来の独立準備をしています。経費にできますか?

今の事業とは別の分野で独立するための学びは、現在の事業に直接必要とは言いにくく、経費にしにくい支出です。開業前の支出は、事業開始後に開業費として扱える場合もあるため、開業のタイミングとあわせて検討しましょう。

まとめ|資格の費用は「今の事業に直接必要か」で判断する

資格取得費・受験料が経費になるかは、今営んでいる事業に直接必要かどうかがカギです。業務スキルの維持・向上や資格の更新は経費にしやすく、新たな分野への資格取得は経費にしにくい、というのが基本の線引きです。勘定科目は研修費・新聞図書費を目安に、今の事業との関係を記録に残しておきましょう。

こうした一つひとつの支出について、経費になるか・どの科目かを調べながら記帳するのは、本業を持つ個人事業主にとって時間がかかります。判断がグレーな費用ほど、後回しになりがちです。

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参考:国税庁タックスアンサー No.2210 必要経費の知識

【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。

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