整体・リラクゼーションサロンの記帳|自費施術と回数券の帳簿づけを解説
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税務

整体・リラクゼーションサロンの記帳は、全額自費の施術売上をレジ締めで日ごとに記録し、回数券は前受金で預かるのが基本です。売上の付け方から出張施術の経費、月次の締めまで、迷いやすいポイントを実例で確認します。前受金の考え方さえ押さえれば帳簿は安定します。
整体院・リラクゼーションサロン・もみほぐし店は、保険が使えない全額自費の施術が中心です。保険診療の入金を待つ接骨院と違い、その場で代金を受け取れるため入金管理はシンプルですが、回数券や出張施術など「売上をいつ計上するか」で迷う場面があります。売上の認識タイミングと自費ならではの経費を押さえれば、記帳は安定します。
☑ 回数券をまとめて売ったとき、受け取った月に全部売上にしてよいか分からない
☑ 出張・訪問施術の交通費をどの科目で付ければよいか迷う
☑ ベッドやマッサージ機器の購入費を全額その年の経費にできるか知りたい
以下では、整体・リラクゼーションサロンを営む個人事業主の日々の記帳と月次の締めを、勘定科目の具体例と数値例を交えて確認します。回数券と経費の付け方に迷わないための実務の手順を、順を追って見ていきましょう。
全額自費の施術売上はどう記帳する?
整体・リラクゼーションの施術は全額自費なので、受け取った代金をその場で「売上高」に計上するのが基本です。保険請求のような入金の遅れがないぶん、売上の記帳は日々のレジ締めで完結します。現金とキャッシュレスの内訳だけ分けて記録しましょう。
現金・キャッシュレスを分ける
現金売上は現金出納帳、カードやQR決済は入金管理で分けて記帳します。キャッシュレスは決済手数料が引かれた金額が後日入金されるため、売上は総額で計上し、手数料は「支払手数料」で経費にします。日々の現金の合わせ方は現金出納帳の付け方と合わせ方を参考にしてください。
物販がある場合
健康グッズやサプリメントなどを店頭で販売しているなら、施術売上と「物販売上」を分けて記帳し、年末に売れ残った分は棚卸資産として繰り越します。施術中心の店では物販在庫は少額なことが多いですが、区別しておくと利益構造が見えやすくなります。
回数券・コース料金は前受金で預かる
回数券やコース料金を前払いで受け取ったときは、その時点では売上にせず「前受金」で預かります。施術を1回提供するごとに、その分を前受金から「売上高」へ振り替えます。まだ提供していないサービスの対価を先に全額売上にしないのがポイントです。
前受金の記帳フロー
①回数券を販売した日 … 現金・預金が増え、同額を「前受金」に計上
②施術を提供した日(または月末にまとめて)… 消化した回数分を「前受金」から「売上高」へ振替
③回数券を使い切った時点 … 前受金の残高がゼロになる
毎回振り替えるのが手間なら、月末に「その月に消化した回数分」をまとめて売上へ振り替えても構いません。前受金の考え方は商品券・ギフトカードを発行・受領したときの記帳と売上計上とも共通します。
整体・リラクゼーションサロンの経費と科目
施術に使うオイルやタオルは「材料費」「消耗品費」、施術ベッドやマッサージ機器のように高額で長く使う設備は「工具器具備品」に計上して減価償却します。出張・訪問施術がある場合は、移動にかかる交通費・ガソリン代を「旅費交通費」で経費にできます。
整体・リラクゼーションの勘定科目の例
取引の内容 | 勘定科目 |
|---|---|
マッサージオイル・クリームの仕入 | 材料費 |
タオル・使い捨てシート・ペーパー | 消耗品費 |
施術ベッド・マッサージ機器(10万円以上) | 工具器具備品(減価償却) |
出張・訪問時の電車代・ガソリン代 | 旅費交通費 |
整体・手技の研修・セミナー受講料 | 研修費(または新聞図書費) |
予約サイト掲載料・チラシ | 広告宣伝費 |
テナント家賃・自宅サロンの按分家賃 | 地代家賃 |
どこまでを必要経費にできるかの基本は、国税庁「No.2210 必要経費の知識」で確認できます。高額なベッドや機器の費用化は「No.2100 減価償却のあらまし」を参照してください。科目の整理に迷ったら勘定科目を整理する実務も役立ちます。
出張・訪問施術の交通費
訪問施術で移動した交通費は「旅費交通費」で経費にします。電車・バスは日付と区間、自家用車ならガソリン代や駐車場代を記録します。自家用車を私用と兼用している場合は、事業に使った割合で按分する点に注意しましょう。施術や予約管理に追われて記帳の時間が取りにくい場合は、サロンの記帳を代行してもらうサービスに任せる手もあります。
月次の締めと数値例
月次では「その月に受け取った単発売上+消化した回数券分」を売上として認識し、材料費・家賃・広告費などを差し引いて利益を確認します。前受金の残高(未消化の回数券)が負債として帳簿に残る点を意識しておきましょう。
数値例で見る1か月の記帳
たとえば、単発の施術売上が45万円、回数券から消化して売上に振り替えた分が10万円で、その月の売上が55万円だったとします。ここから材料費4万円、テナント家賃12万円、広告宣伝費3万円、出張の交通費2万円、決済手数料1万円を差し引くと、その月の利益はおよそ33万円と見えてきます。回数券の未消化残高が前受金として帳簿に残っていることも忘れずに確認しましょう。日々の記帳・帳簿保存のルールは国税庁「No.2080 白色申告者の記帳・帳簿等保存制度」で確認できます。丁寧な記録は個人事業主の税務調査ガイドで解説する調査対応の面でも安心です。
よくある質問
Q. 回数券を売った月に、全額を売上にしてはいけないのですか?
原則として、売った月に全額を売上にはしません。まだ施術を提供していない分は「前受金」で預かり、施術のたびに売上へ振り替えます。これにより販売月だけ利益が過大に見えるのを防げます。
Q. 訪問施術のガソリン代は全額経費にできますか?
事業のための移動分は経費にできます。ただし自家用車を私用と兼用している場合は、事業に使った割合で按分します。走行記録や訪問先のメモを残しておくと、按分の根拠として役立ちます。
Q. 施術ベッドを10万円で買いました。全額その年の経費ですか?
1台10万円未満なら消耗品費で全額経費にできます。10万円以上なら原則「工具器具備品」として減価償却しますが、青色申告なら30万円未満まで一括経費にできる特例もあります。金額の境目で処理が変わる点に注意しましょう。
Q. 整体の技術研修の受講料は経費になりますか?
事業に必要な技術を高めるための研修・セミナーであれば、「研修費」や「新聞図書費」で経費にできます。領収書とあわせて、どのような内容の研修かをメモに残しておくと安心です。
まとめ|自費売上と前受金を分ければ記帳は安定する
整体・リラクゼーションサロンの記帳は、全額自費の売上をレジ締めで日ごとに計上し、回数券は前受金で預かって施術のたびに振り替えるのが基本です。オイルやタオルは材料費・消耗品費、高額な機器は減価償却、出張分は旅費交通費、と科目を押さえれば帳簿は安定します。
とはいえ、施術と予約管理に追われる中で、前受金の振替や交通費の按分まで一人でこなすのは、思いのほか骨が折れます。数字が合わないまま確定申告を迎える前に、記帳を任せて施術に集中することも検討してみてください。
「施術に専念して、帳簿づけは手放したい」という声は、サロンを営む方から多く寄せられます。領収書丸投げドットコムなら、領収書やレシートを郵送・スマホ撮影で送るだけで、日々の記帳から確定申告書類の作成まで対応します。契約縛りはなく、税理士監修で安心です。まずはサロンの記帳を丸ごと任せられるか無料で相談してみるところから。確定申告まで含めた依頼を考えている方は確定申告の代行について知ると流れがつかめます。
【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








