お中元・お歳暮・手土産は経費になる?交際費と広告宣伝費の使い分け
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税務

お中元・お歳暮・手土産などの贈答品は、事業に関係する相手への贈り物であれば経費になります。贈答品が経費になるかどうかの判断と、接待交際費・広告宣伝費・会議費の使い分けを、判断のフローチャートを交えて整理します。
取引先へのお中元や、訪問時の手土産は、事業を円滑に進めるための支出として経費にできます。ただし相手が誰か、目的が何かによって使う勘定科目が変わり、私的な贈り物は経費になりません。まずは「事業のための贈答か」という判断軸を押さえましょう。
☑ 取引先へのお中元・お歳暮を経費にできるか確かめたい
☑ 手土産やお祝いを、どの勘定科目で処理すればよいか知りたい
☑ 交際費と広告宣伝費のどちらになるのか整理したい
この記事を読むと、贈答品が経費になるかの判断と、相手・目的に応じた科目の使い分けがフローチャートでわかります。
事業に関係する相手への贈答品は経費になる
結論として、お中元・お歳暮・手土産などの贈答品は、事業に関係する相手へ、事業上の目的で贈るものであれば経費になります。取引先との良好な関係を保つための支出は、事業の遂行に必要と説明できるためです。必要経費の基本的な考え方は、国税庁「No.2210 必要経費の知識」で確認できます。一方、親族や友人への私的な贈り物は経費になりません。
判断のポイントは「相手」と「事業上の目的」
贈答品が経費になるかは、贈る相手が事業に関係するか、事業のための目的かで決まります。取引先・仕入先・顧客など事業のつながりがある相手への贈答は経費にできますが、事業と無関係な相手への贈り物は私的支出です。この線引きは飲食費と同じ考え方です。
私的な贈り物との区別が大切
贈答品は私的な付き合いと混ざりやすい支出です。誰に何のために贈ったかを記録しておかないと、税務調査で私的な贈り物と区別できず否認されることがあります。相手先リストや送り状の控えを残しておきましょう。
接待交際費・広告宣伝費・会議費の使い分け
贈答品の勘定科目は、贈る相手と配り方で変わります。特定の取引先への贈答は接待交際費、不特定多数への配布は広告宣伝費、打合せ時の少額な手土産は会議費、と使い分けるのが基本です。
接待交際費(特定の取引先への贈答)
特定の取引先・顧客へのお中元・お歳暮、訪問時の手土産、お祝いやお礼の品は接待交際費で処理します。相手との関係づくりを目的とした支出だからです。個人事業主の場合、交際費に金額の上限はありませんが、事業に必要な常識的な範囲にとどめましょう。
広告宣伝費(不特定多数への配布)
屋号やロゴを入れたカレンダー・粗品を不特定多数の顧客に配る場合は広告宣伝費になります。特定の相手への贈答(交際費)と、宣伝目的で広く配るもの(広告宣伝費)の違いは、相手が特定されているかどうかがポイントです。
会議費(打合せ時の少額な手土産)
打合せや商談の場に持参する少額の茶菓子などは、会議費として処理することもあります。金額が小さく、打合せに付随するものが目安です。迷う場合は接待交際費でまとめても差し支えありません。
経費になるか迷ったときのフローチャート
贈答品で迷ったら、次の順に考えると科目まで整理できます。
①贈る相手は事業に関係する相手か?(取引先・顧客・仕入先など)→ いいえ(親族・友人など)なら経費にならない/はい なら②へ
②特定の相手への贈答か、不特定多数への配布か?→ 特定の相手なら③へ/不特定多数への宣伝目的なら広告宣伝費
③打合せに付随する少額の手土産か、関係づくりの贈答か?→ 少額の手土産なら会議費でも可/お中元・お歳暮・お祝いなど関係づくりなら接待交際費
①で「いいえ」になるものは私的支出です。判断に迷う支出は、相手と目的をメモに残しておきましょう。記録の残し方は生活費と事業費が混ざるときの記録の残し方が参考になります。
否認されないための記録と注意点
贈答品を経費にするときは、贈答先・金額・目的・時期を記録に残します。デパートなどの領収書には「お中元」「贈答」と品目が残るようにし、送り状や送付先リストを保管しておくと、事業のための贈答だと説明しやすくなります。科目選びの考え方は勘定科目の見直しで節税につなげる方法や雑費が多いとなぜダメかを解説した記事もあわせてご覧ください。
税務調査で見られるポイント
贈答費は私的な付き合いと混ざりやすいため、税務調査で相手先や目的を確認されることがあります。日ごろから記録を残しておくことが安心につながります。調査の流れは個人事業主の税務調査ガイドで確認できます。
贈答のたびに相手と目的を控え、科目まで判断して記帳するのが煩わしいときは、科目の判断ごと記帳を預ける方法もあります。実際に、お中元・お歳暮の領収書を交際費か広告宣伝費のどちらで処理すべきか、というご相談は季節ごとに寄せられます。
よくある質問
Q. お世話になっている取引先へのお歳暮は経費になりますか?
事業のつながりがある取引先へのお歳暮は、接待交際費として経費にできます。相手先と金額を記録し、事業のための贈答であることが分かるようにしておきましょう。私的な付き合いの相手への贈り物は対象外です。
Q. 訪問先へ持っていく手土産はどの科目ですか?
取引先への訪問時の手土産は接待交際費で処理するのが一般的です。打合せに付随する少額の茶菓子であれば会議費として扱うこともあります。金額と目的に応じて科目を選びましょう。
Q. 顧客に配る屋号入りのカレンダーやノベルティは?
不特定多数の顧客に宣伝目的で配るカレンダーやノベルティは、広告宣伝費になります。特定の取引先への贈答(接待交際費)とは区別します。配布の目的が宣伝か関係づくりかで判断しましょう。
Q. 取引先の慶弔(お祝い・お香典)はどう処理しますか?
取引先の開店祝いや慶弔にかかる支出は接待交際費で処理できます。香典やお祝いは領収書が出ないことが多いため、日付・相手・金額・目的を記録に残しておきましょう。
今日から使える贈答品の科目の決め方
お中元・お歳暮・手土産などの贈答品は、事業に関係する相手への事業上の贈答であれば経費になります。特定の取引先への贈答は接待交際費、不特定多数への宣伝目的の配布は広告宣伝費、打合せに付随する少額の手土産は会議費、と使い分けましょう。贈答先・金額・目的の記録が否認を防ぐ鍵です。
とはいえ、贈答のたびに相手や目的を控え、科目を判断しながら記帳するのは、本業を持つ個人事業主にとって手間のかかる作業です。件数が重なると、あとで整理するのは大変になります。
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【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








