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社用車をリースと購入で比較|個人事業主に...

2026/7/19

社用車をリースと購入で比較|個人事業主に得な選び方を解説

  • 税金

社用車はリースと購入で経費になる仕組みが異なり、リースは支払ったリース料、購入は減価償却で経費化します。経費にできる総額は大きく変わらず、違いは計上の時期と手間です。得な選び方を解説します。

仕事で使う車を新しくするとき、「現金やローンで買うか」「カーリースを使うか」で迷う個人事業主の方は多いものです。営業や配送、出張など車が欠かせない業種ほど金額も大きく、選び方ひとつで手元の資金繰りや納める税金が変わってきます。それでいて、リースと購入では経費になる仕組みがまったく違うため、単純な月々の支払額だけでは比較しづらいのが悩みどころです。

☑ 事業で使う車をリースと購入のどちらにすべきか決められない

☑ 「リースは全額経費になる」と聞いたが、購入と比べて本当に得なのかわからない

☑ 減価償却やローンの利息など、経費になる範囲の違いが整理できていない

個人事業主が社用車を導入する際のリースと購入の違いを、経費処理・節税・資金繰りの3つの視点から整理します。自分の事業にとってどちらが向いているのか、判断の軸が持てるように進めます。

リースと購入では「経費になる仕組み」がまったく違う

購入した車は減価償却で少しずつ経費にする

車を現金やローンで購入した場合、その車は事業用の固定資産になります。支払った金額をその年に一度で経費にできるわけではなく、法律で定められた使用可能期間(耐用年数)にわたって少しずつ経費にしていきます。これを減価償却といいます。減価償却の基本は国税庁タックスアンサーNo.2100「減価償却のあらまし」で確認できます。

たとえば普通自動車の法定耐用年数は新車で6年です。240万円の新車を買っても、その年の経費になるのは1年分にあたる金額だけで、残りは翌年以降に繰り越して経費化していくイメージです。「車を買えば代金がまるごと今年の経費になる」と誤解しやすいので、ここはしっかり押さえておきましょう。

リース料は支払った分がそのまま経費になる

一方、カーリースの場合、車はリース会社の所有物です。事業者は毎月のリース料を支払って車を借りる形になるため、原則として支払ったリース料がその期の経費になります。減価償却の計算が不要で、毎月ほぼ一定額を経費に計上できるため、帳簿づけがシンプルになるのが特徴です。少額・短期のリースの経理上の扱いは少額・短期リースの経理で解説しています。

「リースは全額経費になるからお得」と言われるのは、この処理のわかりやすさを指していることが多いです。ただし、後述するように事業に使った割合(事業割合)に応じた按分は購入でもリースでも必要で、プライベート利用分まで経費にできるわけではありません。

どちらも「事業で使った割合」しか経費にできない

大切な前提として、個人事業主の場合、車を仕事とプライベートの両方で使うことが少なくありません。その場合は、走行距離や使用日数などの合理的な基準で事業割合を決めて按分し、事業で使った分だけを経費にします。走行距離の記録のしかたは走行距離の記録と按分が参考になります。リースでも購入でも、この考え方は共通です。リースだからといって、私用での利用分まで自動的に全額経費になるわけではない点に注意しましょう。

費用の総額で比べると見えてくること

支払う「総額」はリースのほうが大きくなりやすい

リース料には、車両本体の価格に加えて、税金や自賠責保険、リース会社の手数料などがあらかじめ含まれているのが一般的です。手間がかからない分、長期間トータルで支払う金額は、現金で購入した場合よりも大きくなる傾向があります。「毎月の負担は軽いが、総支払額では割高になりやすい」というのがリースの基本的な性質です。

逆に、現金で一括購入できる資金があり、長く乗り続けるつもりなら、支払総額を抑えやすいのは購入です。手元資金との兼ね合いで考えるとよいでしょう。

経費にできる範囲はそれぞれ異なる

  • 購入(ローン)の場合:車両は減価償却で経費化。ローンの利息部分は支払利息として経費になりますが、元本の返済は経費になりません。自動車税やガソリン代、車検費用、任意保険料なども事業割合に応じて経費にできます。

  • リースの場合:毎月のリース料が経費。リース料に税金や保険が含まれていれば、それらを別途計上する必要は基本的にありません。契約内容によって含まれる範囲が変わるため、見積書で確認しておくと安心です。

ローンの返済額をそのまま経費にしている誤りはとても多いです。経費にできるのはあくまで利息部分であり、元本の返済は借入金の返済にすぎない点を覚えておきましょう。ガソリン代や車検などの維持費をどの科目で処理するかは車の維持費の勘定科目にまとめています。

「節税効果」は経費の総額で考える

節税という観点では、最終的に経費にできる金額の合計はリースでも購入でも大きくは変わりません。購入は減価償却で複数年に分けて経費化し、リースは毎月のリース料として経費化するという、タイミングの違いが中心です。「リースだから特別に税金が安くなる」というより、経費を計上する時期と帳簿づけの手間が違うと理解するのが正確です。車の買い換えのタイミングで節税を考えるなら車の事業割合と買い換えの節税も参考になります。

資金繰り・手間の面から見た向き不向き

初期費用と月々の負担

リースの大きなメリットは、まとまった初期費用がほとんどかからず、毎月一定額の支払いで車を使い始められることです。手元資金を事業の運転資金に回しておきたい方や、開業して間もなく大きな出費を避けたい方には向いています。手元資金の管理そのものを楽にしたい場合は、記帳代行というやり方で日々の経理を仕組み化しておくと安心です。

購入は初期にまとまった資金が必要になりますが(ローンなら頭金程度)、ローンを完済すれば以降は車両代の負担がなくなります。長く同じ車に乗るほど割安になりやすいのが購入の強みです。

事務の手間とメンテナンス

リース契約には、車検や税金の支払い、メンテナンスをパッケージにできるプランもあります。こうした手続きをリース会社に任せられるため、車の管理にかける時間を減らしたい方には便利です。購入の場合は、これらをすべて自分で管理し、その都度経費として記帳していく必要があります。

途中解約・走行距離の制限に注意

リースには見落としやすい制約もあります。

  • 契約期間の途中で解約すると、違約金が発生することがある

  • 走行距離に上限が設けられ、超過すると追加料金がかかる場合がある

  • 原則として契約満了時に車を返却するため、自分の資産にはならない

配送業など走行距離が多い業種では、距離制限が思わぬ負担になることもあります。一方、購入した車は自分の資産になるため、乗り続けても、後で売却(下取り)して資金化することもできます。

個人事業主のための選び方の目安

リースが向いているケース

  • 手元資金を残し、運転資金にゆとりを持たせたい

  • 数年ごとに新しい車に乗り換えたい

  • 車検・税金・保険の管理をまとめて任せ、経理の手間を減らしたい

  • 毎月の経費を一定額で把握し、資金計画を立てやすくしたい

支払いと経費が毎月ほぼ一定になるため、収支の見通しを立てやすいのがリースの魅力です。

購入が向いているケース

  • 長期間、同じ車に乗り続ける予定がある

  • 走行距離が多く、距離制限のある契約だと不利になりやすい

  • 一括購入できる資金があり、支払総額を抑えたい

  • 車を資産として保有し、将来の売却も視野に入れたい

なお、中古車は新車より耐用年数が短く計算されるため、購入した年に経費化できる割合が大きくなる場合があります。所得が出ている年に車の入れ替えを検討している方は、中古車の購入が選択肢になることもあります。

判断に迷ったら「総額」と「使い方」で考える

月々の支払額だけで比べると、リースが有利に見えがちです。しかし実際には、支払総額・乗る年数・走行距離・手元資金を合わせて考えることが大切です。短いサイクルで乗り換えたい・手間を減らしたいならリース、長く乗って総額を抑えたいなら購入、という大枠で考えると判断しやすくなります。

よくある質問

Q. リース料は本当に全額経費にできますか?

事業専用で使っている車であれば、支払ったリース料を経費にできます。ただし、仕事とプライベートで兼用している場合は、事業で使った割合(事業割合)に応じて按分し、その分だけが経費になります。「リースだから無条件に全額経費」というわけではない点に注意してください。

Q. ローンで車を買った場合、毎月の返済額を経費にできますか?

毎月の返済額のうち、経費にできるのは利息部分だけです。元本の返済は借入金を返しているだけなので、経費にはなりません。車両本体は減価償却を通じて、利息は支払利息として、それぞれ別に処理します。返済額をまるごと経費にしてしまうのはよくある誤りなので、明細で利息と元本を分けて確認しましょう。

Q. 軽自動車や中古車でも考え方は同じですか?

基本的な考え方は同じです。ただし、法定耐用年数は車種によって異なり、軽自動車は普通自動車より短く設定されています。また中古車は、新車より短い耐用年数で計算されるため、購入した年に経費化できる割合が大きくなることがあります。同じ「購入」でも、どの車を選ぶかで経費化のスピードが変わると覚えておきましょう。

リースと購入は「総額」と「使い方」で選ぶ|まとめ

社用車のリースと購入は、どちらが一方的に得ということはありません。リースは初期費用が抑えられ毎月の経費が一定で手間が少ない一方、支払総額は割高になりやすく、購入は資金が必要でも長く乗るほど割安になり、自分の資産として残ります。経費にできる総額自体は大きく変わらず、違いは「経費を計上する時期」と「事務の手間」にある、と理解しておくと判断を誤りにくくなります。

とはいえ、減価償却の計算やローンの利息と元本の振り分け、事業割合の按分などは、慣れないと手間がかかり、間違いも起こりやすい部分です。本業に集中しながら正しく経費を計上していくのは、思った以上に負担になります。領収書丸投げドットコムでは、車のリース料の明細やローン返済表、車検・保険などの領収書を郵送かスマホ撮影で送るだけで、日々の記帳から確定申告書類の作成までを税理士監修のもとで代行しています。車の経費処理を任せてすっきりさせられるか相談する。相談は無料です。申告まで丸ごと任せたい方は確定申告の丸投げ代行もご検討ください。

【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。

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