地震保険料控除の計算方法|上限5万円と旧長期損害保険料の経過措置を解説
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税金

地震保険料控除は、支払った地震保険料が所得税で最大5万円まで全額差し引ける所得控除の一つです。所得税・住民税それぞれの計算方法と、旧長期損害保険料の経過措置、控除額の試算までを個人事業主の目線で整理します。
地震保険料控除は生命保険料控除に比べて存在感が薄く、「控除証明書が届いたけれど、火災保険の一部だから関係ないだろう」と見過ごしてしまう方がいます。しかし地震保険部分は立派な控除の対象で、所得税では支払額の全額(上限あり)が差し引けます。仕組みを知って、取りこぼしを防ぎましょう。
☑ 地震保険料控除でいくら税金が減るのか知りたい
☑ 火災保険とセットの契約でも控除できるのか確認したい
☑ 「旧長期損害保険料」という言葉の意味を知りたい
この記事を読むと、地震保険料控除の計算方法と、経過措置を含めた控除額の求め方がわかります。
地震保険料控除とは?所得税は最大5万円まで
地震保険料控除とは、地震保険の保険料を支払った場合に、一定額を所得から差し引ける制度です。生命保険料控除と同じ所得控除の一つで、確定申告や年末調整で申告します。
所得税と住民税で上限が異なる
所得税では、支払った地震保険料の全額(最大5万円)が控除されます。年間5万円を超える保険料でも、控除額は5万円が上限です。住民税では支払保険料の1/2(最大2.5万円)が控除されます。制度の詳細は国税庁タックスアンサーNo.1145で確認できます。
火災保険とセットでも地震部分だけが対象
地震保険は単独では契約できず、火災保険とセットで加入します。控除の対象になるのはそのうち地震保険部分の保険料だけです。火災保険部分は控除の対象外なので、控除証明書に記載された地震保険料の金額を使います。事業用と自宅の保険を分けている場合の考え方は控除証明書を紛失したときの再発行と節税の取りこぼし防止策もあわせてご覧ください。
控除額の計算方法と経過措置
地震保険料控除には、地震保険料と「旧長期損害保険料」の2つの区分があり、両方ある場合は合計で上限が決まります。
所得税の計算区分
地震保険料と旧長期損害保険料の区分ごとに、年間保険料に応じた控除額を次の表に整理します。
区分 | 年間保険料 | 控除額(所得税) |
|---|---|---|
地震保険料 | 5万円以下 | 支払額の全額 |
地震保険料 | 5万円超 | 一律5万円 |
旧長期損害保険料 | 1万円以下 | 支払額の全額 |
旧長期損害保険料 | 1万円超2万円以下 | 支払額×1/2+5千円 |
旧長期損害保険料 | 2万円超 | 一律1.5万円 |
両方の区分がある場合でも、控除額の合計は所得税で最大5万円までです。
旧長期損害保険料の経過措置とは
「旧長期損害保険料」とは、2006年(平成18年)末までに契約した、保険期間10年以上で満期返戻金のある長期の損害保険料のことです。かつての損害保険料控除の名残で、経過措置として一定の要件を満たす契約は地震保険料控除に含めて計算できます。古い積立型の火災保険などが該当することがあるため、証明書の記載を確認しましょう。
節税額のイメージ
地震保険料を年5万円払っている課税所得400万円(所得税20%+住民税10%)の方なら、所得税で5万円・住民税で2.5万円が控除され、およそ1.25万円の節税になります。金額は大きくありませんが、申告するだけで確実に効く控除です。控除全体の使い方は手取りを最大化する個人事業主の控除で整理しています。
個人事業主が押さえておきたいポイント
自宅兼事務所の場合など、事業と生活が重なる個人事業主ならではの注意点があります。
自宅兼事務所は控除と経費の二重取りに注意
自宅兼事務所の火災・地震保険料を家事按分して事業経費に計上している場合、その経費にした部分をさらに地震保険料控除に含めると二重に差し引くことになります。経費にした分と控除にする分は分けて考える必要があります。家事按分の考え方は節税策の費用対効果を見極める考え方とあわせて整理しておくと安心です。経費と控除の切り分けに迷ったら、確定申告をまるごと任せる方法もあります。
被災した年は雑損控除や災害減免も検討
地震などで被災した場合は、地震保険料控除とは別に、雑損控除や災害減免法による軽減が使えることがあります。被害を受けた年は複数の制度を比較して有利な方を選びましょう。備えと節税の両立は一時的に売上が落ちた年に備えを崩さず節税する考え方も参考になります。
よくある質問
Q. 控除証明書はどこに書いてありますか?
保険会社から届く証明書や保険証券に、地震保険料の金額が記載されています。火災保険料と地震保険料が分けて書かれているので、地震保険料の金額を申告に使います。
Q. 複数年分をまとめて払った場合はどう計算しますか?
長期契約で複数年分を一括払いした場合は、保険期間で割った1年あたりの金額を各年の控除額として使います。証明書に1年あたりの金額が記載されていることが多いので確認しましょう。
Q. 賃貸住まいでも控除を受けられますか?
賃貸でも、自分で家財の地震保険に加入していれば控除の対象になります。持ち家に限った制度ではありません。家財保険の地震部分も対象です。
Q. 事業用の建物の地震保険は控除できますか?
地震保険料控除は居住用家屋・生活用動産が対象で、純粋な事業用資産のための地震保険料は対象外です。事業用部分は必要経費として処理し、居住用部分を控除に使う整理になります。
地震保険料控除で損しないための結論
地震保険料控除は、支払った地震保険料が所得税で最大5万円まで全額控除される制度です。火災保険とセットの契約でも地震保険部分は対象になり、旧長期損害保険料の経過措置に該当する古い契約もあります。控除証明書の地震保険料の金額を確認し、取りこぼさず申告しましょう。
自宅兼事務所では経費と控除の切り分けが必要になるなど、個人事業主特有の判断も出てきます。本業に集中しながら、保険料の按分から申告書の作成まで一人でこなすのは、思った以上に手間がかかるものです。
そんなときは、記帳と申告だけを外に出す手があります。領収書丸投げドットコムは、領収書や請求書を送るだけで記帳から確定申告書類の作成までを税理士監修のもとサポートします。保険料の控除と経費の切り分けを無料相談することができます(相談は無料です)。依頼後の進み方が知りたい方は、記帳代行を始めるまでの流れもご確認ください。
【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








