IT導入補助金のインボイス枠でレジ・受発注ソフトを導入する方法を解説
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税金

IT導入補助金のインボイス対応を支援する枠を使えば、インボイス対応のレジや受発注ソフトの導入費用の一部を補助でまかなえます。対象になるツールと申請の進め方、後払いなどの注意点まで、5つのステップで整理します。
インボイス制度が始まってから、レジや受発注のしくみを新しくしたい個人事業主・フリーランスが増えています。ただ、いざ導入しようとすると初期費用がネックになり、必要とわかっていても後回しにしている、という方も多いのではないでしょうか。まずは制度の枠組みから確認していきましょう。
☑ インボイス制度に対応したレジや受発注ソフトを入れたいが、費用が重くて踏み切れない
☑ IT導入補助金に「インボイス枠」があると聞いたが、自分の事業でも使えるのかわからない
☑ 申請の手続きが難しそうで、何から手をつければよいか見当もつかない
IT導入補助金の「インボイス枠」とは何かをやさしく整理
IT導入補助金そのものの位置づけ
IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者、個人事業主が業務を効率化するためのソフトウェアやサービスを導入する際、その費用の一部を国が補助する制度です。会計ソフトや受発注システム、決済ツールなど、生産性の向上につながるITツールが幅広く対象になります。制度の全体像はミラサポplusで確認できます。
申請するうえで大切なのは、自由にどんなソフトでも対象になるわけではなく、あらかじめ事務局に登録された「ITツール」の中から選ぶという点です。後ほど詳しく触れますが、この仕組みがあるからこそ、申請する側は登録済みのツールと支援事業者を頼りながら手続きを進められます。
インボイス対応を後押しする枠組み
IT導入補助金にはいくつかの枠(区分)が設けられており、その中にインボイス制度への対応を支援することを目的とした枠があります。一般にこの枠は、消費税の仕入税額控除に必要となる適格請求書(インボイス)の発行・受領・保存に役立つツールの導入を後押しするものとして案内されてきました(インボイス制度の詳細は国税庁の「特集 インボイス制度」を参照)。
具体的には、インボイスに対応した会計ソフト、受発注ソフト、決済ソフト、ECツールなどが想定されています。枠の名称や細かな区分は年度ごとに見直されることがあるため、申請を検討するときは、その時点の公募要領で最新の区分を確認することが欠かせません。
レジ・受発注ソフトが対象になる理由
レジや受発注のソフトがこの枠に向いているのは、日々の取引で交わす請求書・領収書・注文書がインボイス制度と密接に関わるためです。レジから発行するレシートを適格簡易請求書の形式に整えたり、受発注ソフトで取引先ごとの登録番号や税率を正しく管理したりすることは、制度対応の実務そのものといえます。
こうしたツールを入れることで、消費税の区分経理がしやすくなり、手作業の集計ミスを減らせるという効果も期待できます。補助金は、その第一歩を踏み出す費用負担を軽くしてくれる仕組みだと考えるとイメージしやすいでしょう。
補助の対象になるもの・ならないものを知る
ソフトウェアと関連する費用
補助の中心になるのは、登録されたITツール(ソフトウェア)の導入にかかる費用です。あわせて、導入を成功させるために必要な周辺費用が対象に含まれることもあります。一般的に想定されるものとしては、次のような項目が挙げられます。
インボイスに対応した会計・受発注・決済などのソフトウェアの利用料
導入時の設定・初期費用や、操作に慣れるための導入支援費用
クラウド型サービスを使う場合の一定期間分の利用料
これらが実際に対象になるかどうか、また何年分まで認められるかは枠や年度の設計によって異なります。見積りを取る段階で、支援事業者に「どこまでが補助対象か」を確認しておくと安心です。人件費や自社作業が対象経費になるかは、補助金の対象経費における人件費・自社作業の扱いで確認できます。
ハードウェアの扱い
レジを新しくしたいと考える方が気になるのは、タブレットやレジ端末、プリンターといったハードウェアの扱いではないでしょうか。IT導入補助金では、インボイス対応を支援する枠の中で、ソフトの導入とあわせて一定のハードウェアの購入費用が対象になる設計が用意されてきました。
ただし、ハードウェア単体での購入は対象にならず、対象ソフトとセットで導入することが前提になるのが一般的です。レジ端末だけ、プリンターだけを補助で買うことはできない、と考えておくとよいでしょう。対象となる機器の種類や上限額も決まっているため、ここも要領での確認が必要です。
対象にならない費用の例
一方で、補助の対象外となる費用もあります。一般的には次のようなものが対象外とされやすい点を押さえておきましょう。
登録されていないソフトやサービスの費用
事業と直接関係のない汎用的な備品の購入費
申請前にすでに支払いや契約を済ませてしまった費用
特に最後の点は重要です。多くの補助金は交付決定の前に発注・契約・支払いをすると対象外になります。「先に買ってから申請しよう」という進め方は避け、必ず手続きの順番を守ってください。
申請の流れを5つのステップで確認
ステップ1 IT導入支援事業者とツールを選ぶ
IT導入補助金の大きな特徴は、申請者が単独で進めるのではなく、事務局に登録された「IT導入支援事業者」とパートナーを組んで進める点です。導入したいレジや受発注ソフトを取り扱う支援事業者を見つけ、相談しながら自分の事業に合うツールを選んでいきます。支援事業者は申請手続きのサポート役も担うため、最初の相談相手として重要です。外部への委託契約の整え方は、補助金対象事業の外注・委託契約の進め方が参考になります。
ステップ2 アカウント取得と事業計画の準備
申請には、行政サービスの共通アカウント(GビズID)など、事前に取得しておくべきものがあります。取得に日数がかかることもあるため、早めに準備しておくと安心です。あわせて、ツールを導入して何をどう改善したいのかという考えを整理しておくと、申請内容に説得力が出ます。「手書きの集計をやめて入力ミスを減らしたい」といった具体的な課題で構いません。
ステップ3 交付申請
支援事業者と協力して、必要事項を入力し、見積書などの書類をそろえて交付申請を行います。申請内容に不備があると差し戻しになり時間がかかるため、入力した数字や添付書類は提出前にていねいに見直しましょう。
ステップ4 交付決定後に導入・支払い
審査を経て交付決定の通知を受け取ってから、ツールの契約・導入・支払いに進みます。前述のとおり、決定前に支払ってしまうと対象外になるおそれがあるため、順番を必ず守ってください。導入後は、実際に利用を開始し、運用に乗せていきます。
ステップ5 実績報告と効果報告
導入と支払いが終わったら、領収書や契約書などの証拠書類をそろえて実績報告を行います。これが認められると補助金が交付されます。さらに、導入後の一定期間にわたって利用状況や効果を報告する仕組みが設けられていることもあります。報告を怠ると返還を求められる場合があるため、最後まで気を抜かずに対応しましょう。
申請前に押さえておきたい注意点
「補助金は後払い」が基本
補助金で多くの方が戸惑うのが、原則として費用をいったん全額自分で支払い、後から補助分が振り込まれるという点です。導入時にはまとまった資金が必要になるため、手元資金や資金繰りを確認したうえで計画を立てましょう。「補助があるから実質負担は軽い」としても、一時的な立て替えが発生することは忘れないでください。入金の仕組みと資金繰りへの影響は、補助金の概算払いと精算払いの違いで整理しています。
公募期間とスケジュールに余裕を持つ
IT導入補助金は通年でいつでも申請できるわけではなく、複数回に分けて締切が設けられるのが一般的です。締切間際は支援事業者も混み合いやすいため、導入を決めたら早めに動き出すことをおすすめします。GビズIDの取得や見積りの取得にかかる時間も見込んで、余裕のあるスケジュールを組みましょう。
導入後の活用まで見据える
補助金は「ツールを入れること」自体が目的ではなく、業務改善につなげてこそ意味があります。せっかくインボイス対応のレジや受発注ソフトを入れても、使いこなせなければ宝の持ち腐れです。操作研修や運用の定着まで含めて、支援事業者とどこまでサポートしてもらえるかを相談しておくと、導入後のつまずきを減らせます。
導入後に変わる日々の経理イメージ
請求・領収まわりが整う
インボイス対応のレジや受発注ソフトを導入すると、適格請求書の発行や登録番号の記載、税率ごとの区分といった作業がツール側で整理されます。取引先から受け取る請求書も含めて、消費税の計算に必要な情報がそろいやすくなり、手作業での確認の手間が軽くなります。
記帳や申告とのつながり
レジや受発注ソフトのデータを会計ソフトと連携できれば、売上や仕入れの記帳が効率化され、確定申告の準備もスムーズになります。日々の取引が自動的に整理されていく状態をつくれると、申告期(原則として毎年2月16日から3月15日まで)に慌てて1年分を集計する負担を減らせます。青色申告特別控除の65万円を受けるための帳簿づけにも役立ちます。
それでも残る手間
とはいえ、ツールを入れれば経理がすべて自動になるわけではありません。日々の入力や仕訳の判断、内容の確認といった作業は残ります。本業をこなしながらこうした作業を続けるのは、思っている以上に時間と気力を使うものです。導入を機に、どこを自分で担い、どこを誰かに任せるかを考えておくと、無理なく続けられます。日々の入力や仕訳を任せたい場合は、記帳代行という選択肢もあります。
よくある質問
Q. 開業したばかりの個人事業主でも申請できますか?
IT導入補助金は中小企業や小規模事業者、個人事業主を対象とした制度で、開業して間もない方が対象に含まれる場合もあります。ただし、申請にあたっては事業の実態を示す書類などが求められることがあり、求められる要件は年度や枠によって異なります。検討する際は、その時点の公募要領や、相談先のIT導入支援事業者に自分のケースが対象になるかを確認しましょう。
Q. レジ端末だけを補助金で買うことはできますか?
ハードウェア単体での購入は基本的に対象外で、補助の中心はあくまで対象ソフトウェアの導入です。レジ端末やプリンターといった機器は、対象ソフトとセットで導入する場合に一定の範囲で対象になる設計が用意されてきました。「機器だけ補助で安く買う」という使い方はできないと考えておくと安心です。
Q. 申請手続きは自分一人で進めなければいけませんか?
いいえ。IT導入補助金は、事務局に登録されたIT導入支援事業者と一緒に進めるのが基本です。導入したいツールを扱う支援事業者が申請のサポート役を担ってくれるため、初めての方でも相談しながら進められます。まずは導入候補のソフトを扱う支援事業者を探すところから始めるとよいでしょう。
まとめ|補助金でインボイス対応の負担を軽くする
IT導入補助金のインボイス対応を支援する枠は、レジや受発注ソフトを導入してインボイス制度に対応したい個人事業主・フリーランスにとって、初期費用の負担を和らげてくれる心強い仕組みです。対象になるのは登録されたITツールが中心で、IT導入支援事業者と組んで申請する、交付決定の前に支払わない、後払いを前提に資金を準備する、といった基本を押さえれば、決して手の届かない制度ではありません。枠の区分や金額は年度ごとに見直されるため、申請の際はその時点の公募要領を確認することを忘れないでください。
もっとも、補助金でツールを導入できても、日々の記帳や仕訳の判断、確定申告書類の作成といった作業は手元に残ります。記帳代行の現場でも、レジや受発注ソフトは入れたものの数字の確認まで手が回らない、というご相談は少なくありません。記帳代行の料金・対応範囲:領収書丸投げドットコムの個人事業主向け基本プランは月額6,600円(税込)。仕訳入力から月次試算表の作成まで対応し、領収書の枚数による追加料金はありません。初期費用は0円で、過去分は依頼開始月から申込月までの料金を初回にまとめて請求します。法人、農業・漁業・酪農・畜産業、士業、医師、整骨院は別途お見積もり。確定申告書の作成・提出は月額料金に含まれず、税込55,000円から、税理士との別途契約となります。各プランの料金・初回請求例を確認する。インボイス対応の記帳を丸投げできるか無料で相談する。最短翌営業日で始められる利用の流れを見る。
【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








