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補助金の対象経費と自己負担分|補助率と按...

2026/7/18

補助金の対象経費と自己負担分|補助率と按分の考え方を解説

  • 税金

補助金は経費の全額が出るわけではなく、補助率に応じた自己負担分が必ず生じます。補助対象経費と自己負担の考え方、補助率別の自己負担額、税抜経理との関係を早見表つきで整理します。採択後の資金計画と経理でつまずかないための基本が身につきます。

補助金が採択されると「これで費用はまかなえる」と考えがちですが、補助金は経費の一部を補助する制度で、残りは自分で負担します。補助率が3分の2なら3分の1は自己負担、というように、必ず手出しが発生します。この自己負担分と補助対象経費の関係を理解しておかないと、資金計画が狂ったり、経理で補助金の対象範囲を取り違えたりします。採択後の実務で押さえておきたい基本です。

☑ 補助金で経費の全額がまかなえると思っていた

☑ 補助率や自己負担がいくらになるのか計算できない

☑ 補助金分と自己負担分を経理でどう分けるかわからない

以下では、補助対象経費と自己負担分の考え方、補助率別の自己負担額、経理での分け方、消費税(税抜)との関係を整理します。補助金を使うときの資金と経理の見通しが立てられるようになります。

補助金は経費の「一部」を補助する制度

補助金は、補助対象経費のうち補助率を掛けた金額が交付され、残りは自己負担になります。全額が出るわけではないため、採択後は「補助対象経費」「補助率」「上限額」「自己負担」の関係を正しくつかむことが第一歩です。

補助対象経費とは

補助対象経費とは、その補助金で認められた使い道に該当する経費です。設備費、広報費、外注費など、制度ごとに範囲が決まっており、対象外の経費は補助の計算に含められません。何が対象かは交付規程で確認します。対象・対象外や発注のルールは補助金の交付決定後にやること|発注・契約・支払の順序とセットで確認しておきましょう。

補助率と上限額

補助率は、補助対象経費のうち補助される割合です(2分の1、3分の2など)。さらに補助金には上限額があり、補助率で計算した額が上限を超える場合は上限までになります。補助率と上限の両方で、実際にもらえる額が決まります。

補助率別の自己負担額(早見表)

補助対象経費が同じでも、補助率によって自己負担は大きく変わります。補助対象経費を100万円としたときの目安を示します(上限額は考慮しない単純計算です)。

補助率

補助金額

自己負担額

2分の1

50万円

50万円

3分の2

約66.7万円

約33.3万円

4分の3

75万円

25万円

このように、補助率が高いほど自己負担は小さくなりますが、ゼロにはなりません。さらに補助金は後払い(精算払い)が基本のため、いったんは全額を立て替える資金が必要です。立替資金の準備は補助金の入金までの流れと資金繰りの注意点を参考にしてください。

経理での補助金分と自己負担分の分け方

経理では、支払った経費の全額を計上したうえで、受け取った補助金を雑収入として計上します。補助金分と自己負担分を差し引きで1本にまとめるのではなく、支出は支出、補助金は収入として総額で記録するのが原則です。補助金分と自己負担分を分けた帳簿づけを自分で続けるのが大変なら、記帳代行というやり方で仕分けから任せる方法もあります。

総額で計上する

たとえば100万円の設備を買い、60万円の補助金を受けた場合、設備は100万円で計上し、補助金60万円は雑収入に計上します。差額の40万円だけを計上するのではありません。この総額主義により、補助金と自己負担の内訳が帳簿上も明確になります。勘定科目の整理は事業拡大で増えた取引に合わせて勘定科目を整理する実務で確認できます。

補助対象と対象外を区分する

1つの支払いの中に補助対象と対象外が混ざる場合は、対象部分を区分して記録します。補助金の計算は対象経費だけで行うため、区分しておかないと後の実績報告で手間取ります。区分経理の考え方は補助金を使う年の資金計画と経理管理を参考にしましょう。

消費税(税抜)との関係に注意

補助対象経費は、税抜金額を基準に計算する制度が多くあります。課税事業者が税抜経理をしている場合、補助対象経費や補助金額を税抜で捉えるとずれが生じにくくなります。税込・税抜のどちらで考えるかは、資金計画にも影響します。

税抜で対象経費を捉える

補助対象経費が税抜ベースの場合、消費税分は自己負担になることがあります。課税事業者は消費税を仕入税額控除できる一方、後で補助金の一部返還(消費税仕入控除税額の報告)が生じることもあります。税込・税抜の経理の選び方は税込経理と税抜経理の違いと選び方で確認できます。国庫補助金の所得税上の取扱いは国税庁タックスアンサー No.2202もご参照ください。

よくある質問

Q. 補助金で経費の全額はまかなえないのですか?

まかなえません。補助金は補助対象経費に補助率を掛けた額で、残りは自己負担です。さらに上限額もあります。採択時に「補助率」と「上限額」を確認し、自己負担がいくらになるかを見積もっておきましょう。

Q. 補助金分と自己負担分は差し引きで記帳してよいですか?

いいえ。支出は全額を経費または資産に計上し、補助金は雑収入として別に計上する総額主義が原則です。差し引きで1本にまとめると、補助金と自己負担の内訳がわからなくなり、実績報告や経営分析に支障が出ます。

Q. 補助率が高い制度を選べば負担は減りますか?

自己負担は減りますが、ゼロにはなりません。また補助率が高い制度は要件が厳しかったり、上限額が低かったりすることもあります。補助率だけでなく、上限額や対象経費の範囲も含めて総合的に選びましょう。

Q. 消費税分は自己負担になりますか?

補助対象経費が税抜ベースの制度では、消費税分が自己負担になることがあります。課税事業者は仕入税額控除ができますが、その分の補助金返還が生じる場合もあります。制度ごとの取扱いを確認しましょう。

結論:補助金には必ず「自己負担」がある

補助金は補助対象経費に補助率を掛けた額で、残りは自己負担になります。後払いが基本のため、いったんは全額を立て替える資金も必要です。経理では支出と補助金を総額で計上し、補助対象と対象外、補助金分と自己負担分を区分して記録することが、資金計画と実績報告をスムーズにするコツです。

補助金を使う年は、自己負担や立替資金の管理、補助対象経費の区分など、通常より経理の手間が増えます。本業を続けながらこれらを一人でこなすのは、思った以上に骨が折れる作業になりがちです。

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【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。

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