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スマホ・パソコン本体代を経費で落とす節税...

2026/8/11

スマホ・パソコン本体代を経費で落とす節税のコツを解説

  • 税金

☑ 仕事で使っているスマホやパソコンの本体代を、経費にしていいのか分からない

☑ 10万円を超えるパソコンは一括で経費にできないと聞いたが、どう処理すればいいのか迷う

☑ プライベートでも使っている端末は、どこまで経費にできるのか不安だ

個人事業主やフリーランスにとって、スマホやパソコンは今や仕事に欠かせない道具です。打ち合わせの連絡、請求書の作成、データのやり取りまで、ほとんどの業務がこの2つで完結する方も多いでしょう。だからこそ、その本体代を経費として正しく落とせれば、それなりに大きな節税につながります。ところが「金額が大きいと一度に経費にできない」「プライベートと兼用だと全額はダメ」といった独特のルールがあり、つまずきやすいポイントでもあります。

この記事では、スマホ・パソコン本体代を経費で落とすための基本的な考え方から、金額によって変わる処理方法、プライベート兼用時の按分(あんぶん)の考え方、買い替えや周辺機器の扱いまで、実務に沿って分かりやすく解説します。読み終えるころには、自分の端末をどう経費計上すればよいかの判断軸が身についているはずです。

スマホ・パソコン本体代が経費になる基本の考え方

「事業のために使っているか」がすべての出発点

経費として認められるかどうかの大原則は、その支出が事業の売上を得るために必要だったかです。スマホやパソコンも例外ではありません。仕事の連絡や受発注、資料作成、顧客とのやり取りに使っているのであれば、その本体代は事業に関連する支出として経費の対象になります。逆に、まったく仕事に使っていない端末を経費にすることはできません。

ここで意識したいのは「事業との関連性を説明できるか」という点です。後から税務署に質問されたときに、どんな業務でその端末を使っているのかを言葉で説明できれば安心です。普段から「この端末は仕事用」という意識を持っておくことが、結果的に経費計上の根拠になります。

勘定科目は「消耗品費」や「工具器具備品」など

スマホやパソコンを買ったときの勘定科目は、金額や処理方法によって変わります。一括で経費にできる金額の場合は消耗品費として処理するのが一般的です。一方、金額が大きく資産として扱う場合は工具器具備品などの資産科目に計上し、後述する減価償却(げんかしょうきゃく)という方法で少しずつ経費にしていきます。

どの科目を使うかは、後から見返したときに分かりやすければ問題ありません。大切なのは、毎年同じ考え方で一貫して処理することです。年によって科目がバラバラだと、自分でも管理しづらくなってしまいます。

金額によって処理が変わる「10万円」「20万円」「30万円」の壁

10万円未満なら全額その年の経費にできる

パソコンやスマホの本体価格(送料や付属品を含めた取得価額)が10万円未満であれば、買った年に全額を経費として計上できます。これが最もシンプルなパターンです。たとえば8万円のスマホを仕事用に買ったなら、その8万円をその年の消耗品費として処理すれば完了です。

ここで注意したいのは、判定する金額は「本体だけ」ではなく、それを使えるようにするためにかかった費用を含めた合計だという点です。ケースや必要なアクセサリーを同時購入した場合、それらを含めて10万円未満かどうかを見ることになります。判断に迷うときは、まず本体価格を基準に考えると整理しやすいでしょう。

10万円以上は原則「減価償却」で数年に分けて経費にする

本体価格が10万円以上になると、原則としてその年に全額を経費にすることはできません。パソコンなどは長く使う資産とみなされ、法律で定められた使用可能年数(耐用年数)にわたって少しずつ経費にしていきます。これが減価償却です。一般的なパソコンの耐用年数は数年とされており、購入価格をその年数で割って毎年経費に計上していくイメージです。

たとえば15万円のパソコンを買った場合、その年に15万円全額ではなく、耐用年数に応じて分割した金額をその年と翌年以降に経費として計上していきます。一度に大きく経費を落とせない代わりに、複数年にわたって安定的に経費化できるのが特徴です。

青色申告なら「30万円未満」を一括経費にできる特例がある

ここが個人事業主にとって大きなポイントです。青色申告をしている人には、30万円未満の資産を買った年に全額経費にできる特例(少額減価償却資産の特例)があります。これを使えば、10万円以上であっても、本体価格が30万円未満なら減価償却せずに一括で経費にできます。

  • 20万円のノートパソコンを青色申告者が仕事用に購入 → 特例を使えばその年に20万円を一括で経費化できる

  • 同じ買い物でも白色申告だと、原則は減価償却で数年に分けて経費にする

ただしこの特例には、その年に適用できる合計金額に上限があるなどの条件があります。また、10万円以上20万円未満の資産については「一括償却資産」として3年で均等に経費化する方法もあり、自分の状況に合わせて選ぶことになります。どの方法が有利かは利益の状況によって変わるため、迷う場合は専門家に相談すると安心です。

プライベートと兼用の端末は「家事按分」で考える

仕事で使う割合だけを経費にする

スマホやパソコンは、仕事だけでなくプライベートでも使うことがほとんどです。この場合、本体代の全額を経費にするのではなく、仕事で使っている割合(事業割合)だけを経費にします。これを家事按分(かじあんぶん)と呼びます。

たとえば1台のスマホを、仕事とプライベートでおおよそ半分ずつ使っているなら、本体代の半分程度を経費にするという考え方です。「仕事8割・プライベート2割」と判断できるなら8割を経費にします。プライベートでもよく使っているのに全額を経費にしてしまうと、税務上の説明が難しくなるため注意しましょう。

按分割合は「説明できる根拠」を持っておく

事業割合は自分で決めることになりますが、その割合に合理的な根拠があることが大切です。たとえば次のような考え方が根拠になります。

  • 仕事に使う時間とプライベートで使う時間のおおよその比率

  • 仕事の連絡用とプライベート用で端末を分けているかどうか

  • その端末で行っている業務の内容や頻度

毎年なんとなく割合を変えるのではなく、自分の働き方に基づいて一貫した割合を使うことがポイントです。なお、仕事専用としてもう1台端末を用意すれば、その端末は全額を経費にしやすくなります。プライベートと完全に分けることで、按分の悩み自体をなくせるという考え方もあります。

買い替え・周辺機器・通信費の扱いも押さえておく

古い端末の処分と新しい端末の経費

パソコンを買い替えたとき、古いパソコンをまだ減価償却の途中で処分する場合は、残っている未償却の金額をその年の経費(除却損など)として処理できることがあります。一方、新しいパソコンはあらためて金額に応じた方法で経費にしていきます。買い替えは「古い端末の整理」と「新しい端末の計上」をセットで考えると分かりやすくなります。

また、下取りに出した場合は下取り価格の扱いも出てくるため、買い替え時のやり取りが分かる書類は残しておきましょう。

周辺機器や通信費は別で経費にできる

本体代とは別に、仕事のために買った周辺機器や通信費も経費の対象になります。代表的なものを挙げます。

  • キーボード、マウス、外付けモニター、外付けハードディスクなどの周辺機器

  • 仕事用ソフトやクラウドサービスの利用料

  • スマホの通信料金やインターネット回線の利用料(兼用なら按分する)

  • 仕事用に必要なケースや保護フィルムなどの付属品

これらも金額が大きいものは本体と同じく減価償却の対象になる場合がありますが、多くは消耗品費や通信費としてその年に経費化できます。通信費もプライベート兼用なら、本体代と同じように事業割合で按分するのが基本です。

領収書・購入明細は必ず保管する

どの方法で経費にする場合でも、購入したことを証明する領収書や購入明細の保管は必須です。とくに金額が大きく数年にわたって経費化する資産は、購入年だけでなく償却が終わるまで書類が必要になります。オンラインで購入した場合は、注文履歴や明細をプリントアウトするかデータで保存しておくと安心です。書類が手元にあることが、経費計上の何よりの裏付けになります。

よくある質問

Q. プライベートで買ったスマホを後から仕事に使い始めた場合も経費にできますか?

仕事に使い始めた時点から、事業で使う分については経費として考えることができます。ただし、購入時の金額や使い始めた時期、事業割合などをどう扱うかは状況によって変わります。購入時の明細を残し、いつから仕事に使い始めたかを説明できるようにしておくと処理がスムーズです。判断に迷う場合は専門家に確認すると安心です。

Q. 同じ年にパソコンとスマホを両方買いました。それぞれ別に判定するのですか?

はい、原則として1台ごと(資産ごと)に金額を判定します。パソコンが20万円、スマホが8万円なら、スマホは10万円未満なのでその年に全額経費、パソコンは金額に応じた方法で処理する、というように別々に考えます。まとめて1つの買い物として合算するわけではない点に注意してください。

Q. 中古で買ったパソコンも経費にできますか?

中古でも仕事に使うのであれば経費にできます。金額の判定の考え方は新品と同じで、10万円未満なら一括、それ以上なら金額に応じた方法で処理します。中古資産は耐用年数の考え方が新品と少し異なる場合があるため、減価償却が必要な金額のときは扱いを確認しておくとよいでしょう。

まとめ:金額とプライベート兼用の扱いを押さえて賢く経費化を

スマホやパソコンの本体代は、仕事に使っているなら経費にできます。ポイントは、本体価格が10万円未満なら一括で経費、10万円以上は原則として減価償却、そして青色申告なら30万円未満まで一括経費にできる特例がある、という金額ごとのルールです。さらにプライベート兼用の端末は事業割合で按分し、周辺機器や通信費も忘れずに計上することで、無理のない範囲でしっかり節税につなげられます。領収書や明細の保管も忘れないようにしましょう。

とはいえ、減価償却の計算や家事按分の割合の判断、特例を使うべきかどうかの選択は、慣れていないと意外に手間がかかります。本業が忙しい中で、こうした記帳から確定申告まで自分一人で正確に行うのは大きな負担です。日々の仕事に集中したい方ほど、ここでつまずいて時間を取られてしまいがちです。

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