個人事業主の食事代は経費になる?会議費・交際費・福利厚生費の使い分け
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税務

個人事業主の食事代は、一人での飲食は原則経費にならず、打合せや接待など相手や目的があれば経費にできます。食事代が経費になるかを、会議費・接待交際費・福利厚生費の使い分けとあわせて、可否早見表つきで整理します。
「昼食も仕事の合間に取るのだから経費では」と考えたくなりますが、自分一人の食事は仕事をしていなくても必要な支出(家事費)とみなされ、経費にはなりません。一方で、誰かと一緒に事業のために取る食事は経費にできます。この違いを押さえることが判断の出発点です。
☑ 一人でのランチ代やカフェ代を経費にしてよいか迷っている
☑ 打合せの飲食と接待の飲食で科目が違うのか知りたい
☑ 会議費・交際費・福利厚生費の使い分けを整理したい
この記事を読むと、食事代が経費になるかの判断軸と、目的別の勘定科目の使い分けが早見表でわかります。
自分一人の食事代は原則経費にならない
結論として、事業主が一人で取る昼食・夕食・カフェ代は、原則として経費になりません。食事は仕事の有無にかかわらず毎日必要な私生活上の支出であり、事業に直接必要だったと説明できないためです。「仕事の合間に食べた」だけでは経費の根拠になりません。
経費になる食事の条件は「相手」と「目的」
食事代が経費になるのは、事業に関係する相手と、事業のための目的で飲食した場合です。取引先との打合せ、商談、情報交換など、事業上の必要性が説明できるときに経費として認められます。逆に言えば、この2つがそろわない食事は経費にしにくい支出です。
一人でも例外的に認められる場合
出張や遠方での業務など、通常の生活圏を離れて働く際の食事は、旅費交通費の一部として扱える場合があります。ただしこれは出張に伴うもので、日常の昼食とは区別されます。日常の一人ランチが経費になるわけではない点に注意しましょう。
会議費・接待交際費・福利厚生費の使い分け
経費にできる食事代は、目的によって勘定科目が変わります。打合せは会議費、接待は接待交際費、従業員向けは福利厚生費、と使い分けるのが基本です。科目を正しく選ぶことで、後から見返したときに内容が分かりやすくなります。
会議費(打合せ・商談の飲食)
取引先や仕事仲間との打合せ・商談を目的とした飲食は会議費で処理します。喫茶店での打合せや、ランチミーティングの飲食代が典型です。比較的少額で、業務としての打合せ実態があるものが対象です。
接待交際費(接待・懇親の飲食)
取引先との関係づくりや接待・懇親を目的とした飲食は接待交際費で処理します。個人事業主の場合、法人のような交際費の損金算入の上限はなく、事業に必要な範囲であれば計上できます。ただし過大なものや私的な会食は否認されやすいため、相手と目的の記録が欠かせません。
福利厚生費(従業員向けの飲食)
従業員がいる場合、残業時の食事や、全員参加の慰労会など従業員のための飲食は福利厚生費にできます。ポイントは特定の人だけでなく従業員全体を対象にすることです。事業主一人だけの飲食は福利厚生費にはなりません。
食事代の可否・科目早見表
迷いやすい食事代を目的別に整理しました。あくまで一般的な目安です。
飲食の場面 | 経費の可否 | 勘定科目の例 |
|---|---|---|
一人での昼食・カフェ代 | 原則ならない | (対象外) |
取引先との打合せ・商談の飲食 | なる | 会議費 |
取引先との接待・懇親会 | なる | 接待交際費 |
従業員全員参加の慰労会・残業食事 | なる | 福利厚生費 |
出張・遠方業務中の食事 | なる場合あり | 旅費交通費 |
一人での自己研鑽を兼ねた外食 | 原則ならない | (対象外) |
会議費と接待交際費の線引きや金額の考え方は、既存の解説とあわせて勘定科目の見直しで節税につなげる方法も確認すると整理しやすくなります。
否認されないための記録の残し方
食事代を経費にするときは、いつ・誰と・何のために飲食したかを記録に残すことが最も大切です。領収書の裏や会計ソフトの摘要に、相手の名前・会社名・目的を書いておきましょう。これがないと、税務調査で私的な飲食と区別できず否認されやすくなります。
とはいえ、飲食のたびに相手と目的を書き留め、科目を判断しながら記帳するのは手間がかかります。科目の判断ごと記帳を任せたい方は、科目の判断ごと記帳を任せる方法もあります。
税務調査で見られるポイント
飲食費は税務調査で重点的に確認される項目のひとつです。金額の大きさよりも、事業との関連が説明できるかが問われます。備え方は個人事業主の税務調査ガイドを、日々の管理は領収書の整理術を参考にしてください。カード払いの飲食はクレジットカード明細で経費にできるかの解説もあわせてご覧ください。
よくある質問
Q. 一人で入ったカフェで仕事をしました。飲食代は経費になりますか?
一人での飲食は、たとえその場で仕事をしていても原則として経費になりません。カフェを打合せの場所として使い、取引先と一緒に利用した場合などは会議費として計上できます。相手の有無が判断の分かれ目です。
Q. 打合せの飲食はいくらまで経費にできますか?
個人事業主の会議費・交際費に明確な金額の上限はありませんが、常識的な範囲を超える高額な飲食や、頻度が多すぎるものは私的支出を疑われます。事業に必要な範囲にとどめ、相手と目的を記録しておきましょう。
Q. 取引先への手土産やお茶代も飲食費に入れてよいですか?
打合せの席で出すお茶やコーヒーは会議費、取引先へ持参する手土産は接待交際費で処理するのが一般的です。目的に応じて科目を分けると、内容が分かりやすくなります。
Q. 従業員と行った食事はすべて福利厚生費ですか?
従業員全体を対象とした慰労や、残業時の食事は福利厚生費にできますが、特定の従業員だけを繰り返し接待するようなものは給与や交際費とみなされることがあります。全員が対象という点を意識しましょう。
食事代の科目は「相手」と「目的」で決まる
個人事業主の食事代は、一人での飲食は原則経費にならず、事業に関係する相手と目的があれば経費にできます。打合せは会議費、接待は接待交際費、従業員向けは福利厚生費と使い分け、いつ・誰と・何のためにを必ず記録に残すことが否認を防ぐポイントです。
参考:国税庁タックスアンサー No.2210 必要経費の知識
会議費・接待交際費・福利厚生費の線引きを一件ずつ判断し、相手と目的をメモしながら記帳する——飲食の件数が増えるほど、この作業は後回しになりがちです。
領収書丸投げドットコムでは、領収書や請求書を送るだけで、科目の判断を含む記帳から確定申告書類の作成までを代行します。何枚でも月額6,600円(税込)の定額なので、枚数が増えても料金は変わりません。飲食費の仕訳の迷いを無料相談でなくすところから気軽に始められます。相談は無料です。料金の内訳は月額料金プランをチェックすると確認できます。
【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。








