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押印廃止後の確定申告|電子署名と本人確認...

2026/6/18

押印廃止後の確定申告|電子署名と本人確認のルールを解説

  • 確定申告

☑ 確定申告書に印鑑を押す欄がなくなったけれど、本当に押さなくていいのか不安

☑ 紙で出すときと電子申告(e-Tax)で、本人確認のやり方がどう違うのかわからない

☑ マイナンバーカードがないと確定申告できないのか心配になっている

かつて確定申告書には押印欄があり、印鑑を押すのが当たり前でした。ところが税務手続きの押印は原則として廃止され、確定申告書に印鑑を押す必要は基本的になくなっています。一方で「押印がなくなった分、本人確認はどう担保されるの?」と不安を持つ方は少なくありません。

この記事では、押印廃止の背景と現在の取り扱い、押印に代わって重要になった本人確認・電子署名のルール、紙と電子申告それぞれの本人確認方法、そして迷いやすいポイントまでをやさしく解説します。読み終えるころには、印鑑を準備しなくても安心して申告できる状態がイメージできるはずです。

確定申告で押印が廃止されたとは、どういうことか

申告書の押印欄がなくなった

税務関係の手続きでは、行政のデジタル化の流れの中で押印が原則として不要になりました。確定申告書(所得税の申告書)も、かつての押印欄が様式から削除され、印鑑を押さずに提出するのが現在の標準です。青色申告でも白色申告でも、申告書本体に印鑑を押す必要は基本的にありません。

これは「押印してはいけない」のではなく、「押印がなくても申告として有効に受け付けられる」という意味です。うっかり印鑑を押しても、それだけで申告が無効になるわけではありませんが、原則として押す必要はない、と理解すれば十分です。

なぜ押印が不要になったのか

従来、印鑑は「本人が確かに作成・提出した書類である」という意思確認の役割を担っていました。しかし、実印でない認印は誰でも押せるため、本人確認の手段としての効果は限定的でした。そこで、形式的な押印よりも、本人確認書類の提示や電子署名といった実態のある方法へと移行が進みました。

つまり押印廃止は「本人確認を緩めた」のではなく、「方法を印鑑から別の手段に置き換えた」という整理です。だからこそ今は、本人確認書類やマイナンバーの取り扱いが以前より大切になっています。

すべての押印がなくなったわけではない点に注意

税務手続きの多くで押印は不要になりましたが、契約書や金融機関の手続きなど、税務以外の場面では引き続き押印が求められることがあります。「確定申告では押印不要」と「あらゆる書類で押印不要」は別の話です。申告以外の書類は提出先のルールを確認しましょう。

押印に代わって重要になった「本人確認」のルール

本人確認は「番号確認」と「身元確認」の2つ

確定申告では、マイナンバー(個人番号)を記載します。これを正しく扱うために、税務署側は次の2つの確認を行います。

  • 番号確認:記載されたマイナンバーが、本人の正しい番号であることの確認

  • 身元確認:その番号の持ち主が、申告している本人であることの確認

押印に代わり、この「番号確認+身元確認」が本人性を担保する仕組みです。どの方法で申告するかによって、確認のやり方が変わります。

マイナンバーカードがある場合

マイナンバーカードを持っている場合は、1枚で番号確認と身元確認の両方を兼ねられるため最もシンプルです。おもて面で顔写真付きの身元確認、うら面で番号確認ができます。電子申告でも紙でも、カードがあれば本人確認はスムーズに進みます。

マイナンバーカードがない場合

マイナンバーカードがなくても確定申告はできます。その場合は、番号確認と身元確認を別の書類で行います。

  • 番号確認書類:通知カード(記載内容が住民票と一致している場合)や、マイナンバーが記載された住民票の写しなど

  • 身元確認書類:運転免許証、パスポート、健康保険証などの本人確認書類

つまり「番号がわかるもの」と「本人がわかるもの」を組み合わせれば、カードがなくても本人確認は成立します。準備する書類が2種類になる点だけが違いです。

電子申告(e-Tax)での電子署名と本人確認

電子署名が押印の代わりになる

e-Taxによる電子申告では、紙の押印に相当する役割を「電子署名」が担います。電子署名とは、電子データについて「確かに本人が作成・送信した」ことを証明する仕組みで、マイナンバーカードの電子証明書を使って付与します。これにより、印鑑を押さなくても本人が申告したことを証明できます。電子申告は自宅から送信でき、添付書類の一部を省略できるなど、押印廃止後の本人確認とも相性の良い方法です。

マイナンバーカード方式

e-Taxの代表的な方法が「マイナンバーカード方式」です。カードと、それを読み取れるスマートフォン(対応機種)またはICカードリーダーを使い、カードの電子証明書で電子署名を行います。カード自体が本人確認と電子署名の役割を果たすため、別途の本人確認書類の提示は基本的に不要です。

利用には、カード取得時に設定した暗証番号(パスワード)が必要です。一定回数間違えるとロックがかかることがあるため、申告前に確認しておくと安心です。

ID・パスワード方式

カードや読み取り機器がそろっていない場合の選択肢が「ID・パスワード方式」です。税務署で本人確認を受けて発行されるe-Tax用のID・パスワードを使って送信します。事前に対面で本人確認を済ませているため、送信時の電子署名を省略できます。

ID・パスワード方式はあくまで補完的な位置づけとされ、将来的な取り扱いは変わる可能性があります。長く電子申告を続けるなら、マイナンバーカード方式に慣れておくほうが安心です。

紙(書面)で提出する場合の本人確認

本人確認書類の写しを添付・提示する

紙の確定申告書を窓口に持参・郵送する場合は、電子署名が使えないため、本人確認書類で本人性を確認します。マイナンバーカードがあればその両面のコピー、ない場合は番号確認書類と身元確認書類のコピーを申告書に添付する形が一般的です。

  • 窓口に持参する場合:本人確認書類を提示する(写しの添付に代えられることがあります)

  • 郵送する場合:本人確認書類の写しを添付台紙などに貼って同封する

添付方法は申告書の案内に従えば問題ありません。押印がなくなった分、この添付・提示が「本人が出した申告」であることを示す役割を担います。

家族の分や代理で提出するときの注意

家族の確定申告を代わりに提出するケースでは、申告する本人(納税者)のマイナンバーと本人確認書類が必要です。持参・郵送する人ではなく、申告内容の本人を確認する点を取り違えないようにしましょう。税理士が代理で申告する場合は、別途定められた手続きに沿います。

押印がないからこそ、記載ミスに注意

押印という最終チェックの動作がなくなった分、かえって見直しが甘くなりがちです。氏名・住所・マイナンバーの記載漏れや誤り、本人確認書類の添付忘れは、問い合わせや差し戻しにつながることがあります。提出前に本人確認まわりを見直す習慣をつけておくと安心です。

よくある間違いと、迷ったときの考え方

「押印不要=本人確認も不要」ではない

もっとも多い誤解が「印鑑がいらないなら本人確認も適当でいい」という思い込みです。実際は逆で、押印がなくなったからこそ、マイナンバーの記載と本人確認書類の準備が申告の要になっています。印鑑の手間が本人確認書類の準備に置き換わったとイメージするとちょうど良いです。

どの方法を選べばいいか迷ったとき

本人確認の方法は、持ち物と環境に合わせて選べます。目安は次のとおりです。

  • マイナンバーカードと対応スマホがある:e-Taxのマイナンバーカード方式が手軽

  • カードはないが税務署に行ける:ID・パスワード方式や、紙提出+本人確認書類の写しが選べる

  • とにかく紙で出したい:本人確認書類の写しを忘れず添付する

どの方法でも、確認されるのは「正しいマイナンバー」と「本人であること」の2点です。ここを押さえれば、方式が変わっても考え方はぶれません。

よくある質問

Q. 確定申告書に印鑑を押してしまったら、申告は無効になりますか?

原則として、押印がなくても申告は有効に受け付けられます。逆に、不要な印鑑をうっかり押しても、それだけで無効になるわけではありません。現在は「押す必要がない」という整理なので、押さずに提出すれば十分です。

Q. マイナンバーカードを持っていないと、確定申告はできませんか?

そんなことはありません。カードがなくても、番号確認書類(通知カードやマイナンバー記載の住民票の写しなど)と身元確認書類(運転免許証など)を組み合わせれば本人確認ができ、紙でもe-Tax(ID・パスワード方式)でも申告できます。書類の数が変わるだけです。

Q. e-Taxの電子署名のパスワードを忘れてしまいました。どうすればいいですか?

マイナンバーカードの電子証明書の暗証番号は、設定時のものが必要です。忘れた場合やロックがかかった場合は、市区町村の窓口で再設定できます。申告期限の直前に慌てないよう、作業前に暗証番号を確認しておくことをおすすめします。

まとめ:押印廃止後は「本人確認」を押さえれば安心

確定申告では押印が原則として不要になり、印鑑を準備しなくても申告できるようになりました。その代わりに重要なのが、マイナンバーの記載と「番号確認+身元確認」という本人確認です。電子申告ではカードによる電子署名やID・パスワード方式が、紙の提出では本人確認書類の写しの添付が押印の役割を果たします。押印がなくなったからこそ、本人確認まわりの準備と見直しが申告の要になります。

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