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ふるさと納税と医療費控除は併用できる?個...

2026/7/19

ふるさと納税と医療費控除は併用できる?個人事業主の注意点

  • 税金

ふるさと納税と医療費控除は同じ年に併用できます。ただし医療費控除で所得が下がると、ふるさと納税の実質的にお得になる上限額も少し下がります。個人事業主が両方を取りこぼさずに申告するための順番と注意点を、やさしく整理します。

「医療費がかさんだ年だから医療費控除を受けたい。でも、ふるさと納税もやってみたい」——そんなふうに、二つの制度を同じ年に使えるのか迷う方は少なくありません。とくに個人事業主は、会社員のように勤務先が年末調整で手続きしてくれるわけではなく、自分で確定申告をして両方を反映させる必要があります。順番や上限の考え方を知らないまま進めると、せっかくの控除を取りこぼしてしまうこともあります。

☑ ふるさと納税も医療費控除も気になるが、両方使えるのか分からない

☑ 両方使うと、ふるさと納税の「お得な上限」が変わると聞いて不安

☑ 会社員と違い、個人事業主は何に気をつければいいのか知りたい

以下では、2つの制度がそもそも何が違うのか、併用すると上限がどう変わるのか、そして個人事業主ならではの注意点までを順に確認していきます。

ふるさと納税と医療費控除はそもそも何が違うのか

ふるさと納税は「寄附」による控除

ふるさと納税は、自治体に寄附をすることで、その寄附額のうち一定額が所得税や住民税から差し引かれる仕組みです。実質的な自己負担を一定額に抑えつつ、地域の返礼品を受け取れる点が人気を集めています。制度の分類としては「寄附金控除」にあたり、その控除の詳細は国税庁のタックスアンサー(寄附金控除)でも確認できます。

医療費控除は「支払った医療費」による控除

一方の医療費控除は、その年に支払った医療費が一定額を超えた場合に、超えた部分を所得から差し引ける制度です。病気やけがの治療費、通院の交通費などが対象になります。家族の分も合算できる場合があるため、医療費が多くかかった年には大きな効果が期待できます。対象になる医療費の範囲や計算方法は、国税庁タックスアンサーNo.1120「医療費を支払ったとき(医療費控除)」(国税庁)で確認できます。

性質が違うから両方使える

このように、ふるさと納税は「寄附」、医療費控除は「支払った医療費」と、控除の根拠がまったく異なります。種類の違う控除なので、同じ年に両方を申告して併用することができます。どちらか一方しか選べない、という関係ではありません。ふるさと納税の返礼品の扱いが気になる場合は、返礼品と一時所得もあわせて確認しておくと安心です。

併用するとふるさと納税の上限はどう変わるのか

医療費控除で所得が下がると上限も下がる

ふるさと納税には「ここまでなら実質的な自己負担を抑えられる」という上限の目安があり、これはその人の所得などをもとに計算されます。医療費控除を使うと所得(課税される金額)が下がるため、ふるさと納税のお得な上限も、その分だけ少し下がる傾向があります。

順番として医療費を見込んでから寄附額を決める

そのため、医療費が多くかかりそうな年は、先に医療費控除の見込みを踏まえたうえで、ふるさと納税の寄附額を控えめに見積もると安心です。上限を超えて寄附した分は、控除されずに純粋な持ち出しになってしまうため、欲張りすぎないことがポイントです。

  • 医療費控除を使うと、ふるさと納税の上限はやや下がりやすい

  • 上限を超えた寄附分は自己負担になる

  • 正確な上限は所得が確定してからでないと分からないため、余裕を持たせる

個人事業主ならではの注意点

ワンストップ特例は使えない

会社員の場合、寄附先が一定数以下なら確定申告をせずに控除を受けられる「ワンストップ特例」という仕組みがあります。しかし、確定申告をする個人事業主はこの特例を使えません。ふるさと納税の控除も、必ず確定申告の中で申告する必要があります。すでにワンストップ特例を申請していても、確定申告をするとその申請は無効になる点に注意しましょう。

事業所得をもとに上限が決まる

個人事業主のふるさと納税の上限は、給与ではなく事業の所得などをもとに計算されます。年によって所得が大きく変動する場合は、上限の目安も毎年変わります。前年と同じ感覚で寄附すると、思ったより上限が低かった、ということも起こり得ます。事業所得をもとにした上限の考え方は事業所得ベースで最適化する方法で、所得が上下する年の見直し方は所得が変動する場合の上限の見直し方で詳しく解説しています。

確定申告で両方をまとめて申告する

個人事業主は、もともと事業の確定申告をするため、その申告書の中でふるさと納税(寄附金控除)と医療費控除の両方をあわせて記載します。手続きが一本化できる点はむしろ会社員より分かりやすいともいえますが、書き漏らさないよう注意が必要です。控除をまとめて申告書に反映させる作業に自信がない方は、控除もまとめた確定申告の代行という選択肢もあります。

併用で失敗しないための具体的な進め方

年末までに医療費の合計をざっくり把握する

医療費控除はその年に支払った医療費の合計で決まります。そこで、年末が近づいたら一年分のレシートを集め、家族分も含めておおよその合計を出してみましょう。医療費の総額がつかめれば、控除でどのくらい所得が下がるかが見えてきて、ふるさと納税の上限も見積もりやすくなります。早めに把握しておくほど、慌てずに寄附額を調整できます。

ふるさと納税は年末に向けて少し余裕を残す

ふるさと納税は12月31日までの寄附がその年の対象になります。医療費控除の影響で上限がやや下がることを見込み、年の前半に上限ぎりぎりまで寄附してしまわず、最後に微調整できるよう少し余裕を残しておくのがおすすめです。上限を超えた分は自己負担になってしまうため、慎重さが報われます。

迷ったら控えめに寄附するのが安全

正確な上限は、その年の所得や医療費が確定してからでないと分かりません。判断に迷うときは、上限ぎりぎりを狙うより、少し控えめに寄附しておくほうが安全です。多少の余白を残しておけば、後から医療費が増えても自己負担に回るリスクを抑えられます。

申告に向けて準備しておくもの

ふるさと納税の証明書類

ふるさと納税の控除を受けるには、寄附したことを証明する書類が必要です。寄附先からの受領証明書や、所定の事業者が発行する年間寄附額の証明書などを、年末から年明けにかけて手元に集めておきましょう。なくしてしまうと再発行に時間がかかることもあります。

医療費の明細

医療費控除では、誰が・いつ・どこで・いくら支払ったかをまとめた明細が必要です。病院や薬局のレシートを保管し、家族分も含めて集計しておくとスムーズです。通院のための交通費も対象になる場合があるため、メモを残しておくと役立ちます。

  • ふるさと納税:受領証明書または年間寄附額の証明書

  • 医療費控除:医療費の明細(家族分も含めて集計)

  • あわせて、事業の帳簿・領収書も整理しておく

よくある質問

Q. 医療費控除を使うとふるさと納税は損になりますか?

損になるわけではありません。医療費控除で所得が下がる分、ふるさと納税のお得な上限がやや下がるだけで、上限内の寄附であれば併用しても問題ありません。あらかじめ上限を控えめに見積もっておけば、取りこぼしを防げます。

Q. 家族の医療費も合算してから寄附額を決めるべきですか?

はい。医療費控除は生計を共にする家族の分を合算できる場合があり、合算すると控除額が増え、その分ふるさと納税の上限にも影響します。年末に近い時期に医療費の合計を把握してから、寄附額を最終調整すると安心です。

Q. 確定申告でどちらか一方を書き忘れたらどうなりますか?

書き忘れた控除は自動では反映されません。気づいた時点で訂正(更正の請求など)の手続きをすれば、後から取り戻せる場合があります。ただし期限があるため、できるだけ申告時に両方をもれなく記載することが大切です。

まとめ|ふるさと納税と医療費控除は順番がカギ

ふるさと納税と医療費控除は、控除の性質が異なるため同じ年に併用できます。ポイントは、医療費控除によって所得が下がるとふるさと納税のお得な上限も少し下がるという関係を理解し、医療費の見込みを踏まえてから寄附額を決めることです。上限を超えた寄附は自己負担になってしまうため、余裕を持たせるのが堅実です。個人事業主はワンストップ特例が使えず、両方を確定申告でまとめて申告する必要があります。証明書類や医療費の明細を早めに整え、書き漏らしのないよう準備しておきましょう。上限額の計算ルールは年度で変わることもあるため、最新情報は国税庁サイト等でご確認ください。

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【本記事の監修】
領収書丸投げドットコム 責任者 山下
個人事業主・フリーランス専門の記帳代行サービス「領収書丸投げドットコム」(運営:それいけ株式会社)の責任者として、日々の記帳代行・確定申告サポートの実務知見に基づき本記事の内容を確認しています。本記事は、国税庁など公的機関の公表情報をもとに作成しています。

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