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結婚相談所・マッチング仲介業の確定申告|...

2026/7/15

結婚相談所・マッチング仲介業の確定申告|成婚料・月会費の売上計上を解説

  • 確定申告

☑ 入会金・月会費・成婚料と料金体系が複雑で、どのタイミングで売上に計上すればよいかわからない

☑ 連盟(IBJなどの加盟団体)に支払うシステム利用料や紹介手数料を、経費としてどう扱えばよいか迷っている

☑ 自宅やレンタルスペースで開業したが、面談スペースの家賃や通信費をどこまで経費にできるのか不安だ

結婚相談所やマッチングの仲介業は、入会金・月会費・お見合い料・成婚料といった複数の料金を組み合わせて運営することが多く、ほかの業種に比べて「いつ売上に計上するか」がわかりにくい仕事です。とくに成婚料のように成果が出てから数十万円単位で受け取る収入は、計上のタイミングを誤ると申告内容がぶれてしまいます。

本記事では、結婚相談所・マッチング仲介業を営む個人事業主の方に向けて、成婚料や月会費などの売上をいつ・どのように計上するか、連盟への支払いや自宅開業の経費はどう扱うかを、やさしく解説します。読み終えるころには、自分の事業に合った帳簿づけと申告の進め方がイメージできるようになります。

結婚相談所・マッチング仲介業の収入の種類を整理しましょう

料金体系ごとに「収入の性質」が違う

結婚相談所の収入は、大きく分けて入会金・登録料月会費お見合い料(セッティング料)成婚料の4種類があります。それぞれ発生するタイミングも金額の大きさも異なるため、まずは「自分の相談所がどの料金をいくらで設定しているか」を一覧で書き出しておくと、その後の帳簿づけがぐんと楽になります。

たとえば、入会時にまとまった入会金を受け取り、毎月一定の月会費をいただき、成婚が決まったときに成婚料を受け取る、という三本柱の料金体系が一般的です。マッチングアプリの運営や紹介に近い形で、紹介ごとに手数料を受け取るスタイルもあります。

事業所得として申告するのが基本

個人で結婚相談所やマッチング仲介を本業として継続的に営んでいる場合、その収入は原則として事業所得になります。会社員が副業として小規模に行っていて、規模や継続性が限定的な場合は雑所得として扱われることもありますが、独立して相談所を運営しているなら事業所得と考えてよいでしょう。事業所得であれば、青色申告を選ぶことで青色申告特別控除などのメリットを受けられます。

収入は「もらった名目」ごとに区別して記帳する

確定申告そのものでは入会金も成婚料もまとめて「売上」として集計しますが、帳簿の上では名目ごとに区別して記録しておくことをおすすめします。月会費と成婚料を分けて記帳しておくと、どの収入が事業を支えているのかが見え、後から計上タイミングを確認するときにも役立ちます。会計ソフトの補助科目や摘要欄を使って「月会費」「成婚料」などと書き分けておくとよいでしょう。

成婚料・月会費はいつ売上に計上する?計上時期の考え方

原則は「役務(サービス)の提供が完了したとき」

売上をいつ計上するかは、お金を受け取った日ではなく、サービスの提供が完了したときを基準に考えるのが原則です。これを発生主義といいます。結婚相談所の場合、成婚料は「成婚という成果が確定したとき」に計上するのが基本的な考え方です。前払いで受け取っていても、成果が出る前の段階では預かっているお金に近い性質があるため、計上時期の判断には注意が必要です。

月会費は「対応する月」に分けて計上する

月会費は、その月のサービス提供に対する対価です。そのため、たとえ半年分や1年分をまとめて前受けした場合でも、本来は「対応する各月の売上」として期間に応じて計上するのが原則的な考え方になります。年末に受け取った翌年分の会費は、受け取った年ではなく翌年の売上になる、という点を押さえておきましょう。年をまたぐ前受金がある場合は、決算のときに調整が必要になります。

入会金・お見合い料の考え方

入会金は、入会手続きや初期サポートという役務に対する対価と考えられるため、入会時点で計上するのが一般的です。お見合い料(セッティング料)は、お見合いをセッティングするごとに発生するため、そのお見合いが行われた時点で売上に計上します。いずれも「何に対する対価で、いつサービスが完了したか」を軸に判断すると、迷いにくくなります。

年をまたぐ前受金・返金の扱いに注意

翌年分を先に受け取ったら「前受金」で調整

結婚相談所では、入会時に数か月分の会費をまとめて受け取ったり、年末に翌年分の費用を前払いでいただいたりすることがあります。このとき、受け取った金額の全部をその年の売上にしてしまうと、本来は翌年の売上になるべき分まで含まれてしまいます。年をまたぐ分は前受金として区別し、サービスを提供する年の売上に振り替えるのが正しい処理です。

中途解約による返金が発生したとき

会員が途中で退会し、受け取っていた会費の一部を返金するケースもあります。返金した金額は売上から差し引いて考えます。返金が発生したら、いつ・誰に・いくら返したかを記録に残し、返金額がわかる書類(振込明細など)を保管しておきましょう。返金処理を帳簿に反映しないと、実際より売上が大きく見えてしまい、税額にも影響します。

キャンセル料・違約金を受け取った場合

契約のキャンセルにともなって違約金やキャンセル料を受け取ることもあります。これらも事業に関連して得た収入であれば、原則として売上(または雑収入)として計上します。料金規程に沿って受け取った金額は、名目にかかわらず収入として記録しておきましょう。

結婚相談所・マッチング仲介業で計上できる主な経費

連盟・システムへの支払いは大きな経費

多くの個人相談所は、会員データベースを共有する連盟や仲介プラットフォームに加盟して運営しています。これらに支払う費用は、事業に必要な支出として経費にできます。代表的なものは次のとおりです。

  • 連盟やプラットフォームへの加盟金・月額システム利用料

  • 会員紹介やお見合い成立ごとに発生する手数料

  • 会員管理システムやマッチング用ツールの利用料

これらは毎月・毎件発生し、金額もまとまるため、請求明細をきちんと保管し、支払い名目ごとに記帳しておくことが大切です。

集客・広告にかかる費用

結婚相談所は新規会員の集客が事業の生命線です。ホームページの制作・維持費、ネット広告の出稿費用、ブログやSNS運用の費用、チラシやパンフレットの印刷費などは、いずれも広告宣伝費として経費に計上できます。会員紹介サイトへの掲載料や、紹介してくれた方への紹介謝礼なども、事業に関連していれば経費の対象です。

面談・お見合いに関わる費用

  • カフェやラウンジでの面談・お見合い時の飲食代(会議費・接待交際費)

  • 会員と会うための交通費

  • レンタルスペースや貸し会議室の利用料

会員との面談やお見合いの立ち会いにかかった費用は、事業のための支出として計上できます。飲食をともなう打ち合わせは、日付・相手・目的をメモして領収書とあわせて残しておくと、後から説明しやすくなります。

その他の運営経費

スマートフォンやパソコンの通信費、会員との連絡に使う携帯料金、業務用のソフトウェア、研修・セミナーの参加費、名刺や事務用品なども、事業に使っている分は経費になります。資格取得やカウンセリング技術の研修など、業務に直接役立つ学びの費用も計上を検討できます。

自宅開業・プライバシーに配慮した記帳のポイント

自宅兼事務所は「家事按分」で経費に

結婚相談所は自宅の一室を面談スペースにして開業する方も多い業種です。自宅を事務所として使っている場合、家賃や電気代、通信費などのうち事業で使っている割合を、合理的な基準で按分して経費にできます。これを家事按分といいます。面談に使う部屋の面積が家全体に占める割合や、事業に使う時間の割合などをもとに計算し、なぜその割合にしたのかを説明できるようにしておきましょう。

会員情報を扱う業種ならではの注意

結婚相談所は、会員の氏名や連絡先、家族構成といったプライベートな情報を多く扱います。帳簿や領収書に会員の個人情報を必要以上に書き込まないよう注意し、摘要欄は「会員面談 飲食代」など、事業内容がわかる範囲にとどめるのが安心です。会員情報そのものは、会計の書類とは分けて適切に管理しましょう。

領収書・契約書はまとめて保管する

売上の根拠となる契約書や会費の入金記録、経費の領収書・請求書は、年ごとにまとめて保管しておきます。とくに成婚料や入会金など金額の大きい収入は、いつ・誰から・どの名目で受け取ったかがわかる書類を残しておくと、計上時期を後から確認するときに役立ちます。一定期間の保存義務があるため、申告が終わっても捨てずに整理しておきましょう。

よくある質問

Q. 成婚料を年末に受け取りましたが、入金は翌年1月でした。どちらの年の売上ですか?

発生主義では、成婚という成果が確定した日を基準に考えるのが原則です。実際の入金が翌年であっても、その年のうちに成婚が確定し金額が決まっているなら、原則としてその年の売上として計上します。契約書ややり取りの記録で「いつ成婚が確定したか」を残しておくと、判断の根拠になります。

Q. 副業で小規模に紹介の仲介をしています。事業所得と雑所得のどちらになりますか?

本業として継続的・反復的に営み、相応の規模がある場合は事業所得、会社員の片手間で規模も小さい場合は雑所得と扱われることがあります。線引きは収入額だけでなく継続性や取り組み方など総合的に判断されるため、迷う場合は税務署や専門家に相談するのが安心です。事業所得として青色申告ができれば、税制上のメリットも受けやすくなります。

Q. 友人を会員に紹介してもらい、お礼を渡しました。これは経費になりますか?

会員獲得という事業のために支払った紹介謝礼であれば、経費(支払手数料や広告宣伝費など)として計上を検討できます。ただし、誰にいくら支払ったかがわかる記録を残しておくことが前提です。金額が大きい場合や継続的に支払う場合は、扱いに迷うこともあるため、記録をそろえたうえで専門家に確認するとよいでしょう。

まとめ:料金体系ごとの計上タイミングを押さえれば申告はぶれない

結婚相談所・マッチング仲介業の確定申告は、入会金・月会費・お見合い料・成婚料という料金体系ごとに「いつサービスが完了したか」を基準に売上を計上することがポイントです。年をまたぐ前受金や返金は別に区別して処理し、連盟への手数料や自宅の家事按分など、事業に必要な経費を正しく集めておけば、申告内容がぶれることはありません。

とはいえ、会員対応やお見合いのセッティング、集客に追われる中で、複数の料金の計上タイミングを意識しながら帳簿づけから申告書の作成まで自分で行うのは、決して小さくない負担です。本業の合間を縫って数字と向き合うより、専門家の手を借りて確実に仕上げるのも賢い選択肢のひとつです。

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